2023・6月訪問
前日までの完全予約制のおまかせコース料理のみ。
というスタイルの時点でほぼほぼ客層は限定されます。
今は先代が引退(移住?)されて息子さんが後を。
11時半〜と14時からの二部制。
もちろん一部には間に合わないので14時からで前日予約。
ちょっと早く着きすぎたので篠山散策。
篠山城跡。
天守閣はないので石垣と書院の復元跡だけ。
それにしても蒸し暑い。
これが本丸跡。
キムタク主演の映画撮影に使われたそうで
至る所でアピールされてました。
大正ロマン館。
御徒町武家屋敷群。
それにしても観光客が一切見当たらない。
こっちがメインの武家屋敷群。
上級武士の住まい跡なのでどれも立派な造りです。
やはりここも観光客少ない。
こういうところはインバウンド呼び込まないとなかなかに厳しいかも。
おお蕎麦屋発見。
もちろん後があるので素通り。
飛び込みで入るとろくなことがないしね笑
ようやくいい時間になったので。
篠山市街地から10kmほど離れた山合の集落の一番突き当り。
という目的客以外には有り得ない立地です。
僕を含めて2組と
先代の予約が取れない時代からしたら少し寂しい。
とは言ってもあえて閑散期の梅雨真っ盛りを選んだので目論見通りではありますが。
昼のコースは¥7000(税サ別)
の一択。
ドリンクはこちら。
日本酒は刈穂、王祿と聞こえてきたので恐らく山中からであろう。
この場所でアルコールの需要があるかは微妙。
まずは胡瓜からスタート(熱を下げる役割があるからとのこと)
右から素、胡麻油和え、糠の浅漬け。
二皿め。
絹さや、いんげん、ズッキーニ、本しめじの温製と
サニーレタス、露草、マーシュマロウの冷製と干しエノキ。
味付けはオリーブ油と塩、山椒のみ。
炒った蕎麦の実がアクセントに。
三皿めは八寸というかもはやプラトー。
さすがに美しい。
左手前から時計回りに生大蒜蒸し焼き。
みずの酢味噌。
ヤングコーン、鴨の蒲鉾?、出汁巻きとステビア。
なんかの蕾、ズッキーニ、インカの目醒めに鹿ロースのロースト。
鹿がかなり美味いヤバい。
エディブルフラワーを上手に利用されてます。
店主さん自ら一品一品素材にまで説明してもらえるので非常に解りやすい。
うちもできれば取り入れたい。
そして蕎麦一枚目。
滋賀伊吹、富山、島根三瓶(製粉済み)のブレンド。
抜き実の9割五分。
中心部を使った更科に近い状態。
風味はさすがに弱いが独特の滑り感。
後のことを考えた配合であろう。
辛汁は醤油が主張したキリッとした味わい。
そして蕗の梅煮。
同席のもう一組のお客さんがずっと咳き込んでおられたので
もしかしたら急遽メニューに加えたのかもしれない。
その配慮が素晴らしい。
そして二枚目は鴨汁(プラス¥1200)で。
自家製柚子胡椒(かなり激辛)付き。
鴨椀は甘さ控えめというかゼロで出汁の旨味がダイレクトに伝わる。
そしてお蕎麦。
こちらは自家製粉宮崎高千穂と椎葉村のブレンド外一。
挽きぐるみ30メッシュくらいジャリ感あり。
たぶん湯がき時間を意図的に長く取ってるのでしょう。
独特のどろんどろんした食感で好みは
分かれそうですが風味はかなり引き出されている。
こちらの別添えの辛汁は出汁を主張したまろやかな味わい。
そして蕎麦寿司。
具は穴子と錦糸卵。
かなり酢の主張した味わいで無論
蕎麦の風味は皆無
一般受けはするだろうが若干コースの趣旨を逸脱してるような気がしないでもない。
三枚目は山かけで。
おろし、桜海老かき揚げ(プラス¥1000)との三択。
福井丸岡在来挽きぐるみ(製粉済み)の微粉ニハ。
これでもかというほどの細切りで
こちらはあまり丸岡の持ち味が活かされてない。
蕎麦は全て50g程度なので蕎麦寿司と合わせても200gくらいか。
蕎麦湯には合わせて自家製いぶりがっこと花山椒と梅干しが。
かき氷(蕎麦団子と国産蕎麦茶つき)
普通に美味しいけど・・・
ひたすら食べにくいわ笑
後半少し尻すぼみな感じは否めないですが奇策に走らない純朴な料理で。
素材の持ち味を100%引き出そうとする意図の感じられる素敵なお店でした。
ただし先代の時からそれほど進化してないのと
金額に見合った満足度があるかといえば微妙なところです。
厨房から微かに聞こえてくる作業音と外からの鳥のさえずり(鴬と蝉が同時に鳴いてました)
そして
隣の客の咳の音
以外は何も聞こえない静かな空間でゆったり2時間の食事でした。
やっぱりこういう環境魅力的。
後で店主さんと少しお話させていただいたのですが。
先代は今湯村温泉でお姉さんである娘さんは北新地でそれぞれ蕎麦屋営業されてるそうです。
あとこちら支払いは現金のみで5Gはおろか4Gも入ったり途切れたり。
近くにコンビニのATMさえ見当たらないので財布の中身は必ず確認していきましょう
ろあん松田
兵庫県丹波篠山市丸山154