福島県では貴重な自家製粉蕎麦屋 手打ちそばくるみの木(福島市) | 蕎ばログ

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蕎麦屋が蕎麦屋を食べ歩く。一般人とは異なる同業者としての視点でシビアに鋭くタブーに突っ込みます。
技術や味云々よりも料理や蕎麦に対する信念、哲学、お客様への配慮等そういった方面から観察したいと思います。


2023・2月訪問

朝一で大崎のネカフェを出発してさらに南下。

すっかり雪がなくなりました。

 

そして仙台と言えば。

 

 

松島を奥松島の大高森から。

 

 

四大観のうち壮観と呼ばれるだけある眺望。

 


 

そして通勤ラッシュの仙台市をどうにかやり過ごして

 

 

山形との県境を目指す。

この辺りはまだガチガチ。

 

 

七ヶ宿のダム湖。

試しにスマホカメラのガラスカバーを取って映してみたらめちゃ奇麗。

 

 

そしてようやく辿り着いた蕎麦屋さんは。

 

 

まさかの臨時休業汗

これで宮城の蕎麦は前日夜の一軒のみとなってしまいました。

 

この後再び山形に入って米沢の蕎麦屋さんに行く予定だったのですが。

すぐに折り返して福島へ向かえばぎりぎり蕎麦屋さんに間に合いそうだったので。

来た道をUターンして(片道70km)

 

 

国見峠を越えて。

 

 

住所は福島市ですがほぼ二本松との境目。
山間地集落の中心部にある蕎麦屋さんです。

基本は地元客中心になるのでしょうが
売り方次第では目的客も拾えそうな立地。


 

外観内観ともに木の味わいを生かしたカジュアルな雰囲気。
女子受けもしそう。


 

メニューは豊富冷たいのと。


 

温かいの。


 

単品。
全て安い。

 


 

お酒は福島中心。

やはり接写ではピントが合わない。

 

ランチセットも。



結局珍しい川俣シャモの漬け汁で。


 

汁はやはりやや甘め。
軍鶏は力強い旨味と食感で美味しい。


 

そしてお蕎麦。

 


 

会津産(出羽かおり?)自家製粉の挽きぐるみ微粉十割。

かなり細めに切り揃えた綺麗なお蕎麦です。
ただし風味はやや弱い。


 

風味よりもコリコリした食感を楽しむ蕎麦かと。
夜の需要あるのだろうか?と共感の心配笑

食後駐車場から出ようとしたら向かいのパーマ屋のおばちゃんが走り寄ってきて

ここ蕎麦屋の駐車場じゃないんですよね困ります

うちだって賃料払ってるんだから。
と怒られてしまいました。

 

申し訳ないのでパーマでも当てていこうかと思いましたが

明らかにセンス無さそうだったのでやめておきました笑


どうやら蕎麦屋の駐車場は店の裏のほうにあるそうです気を付けて。

 

手打ちそばくるみの木

福島市飯野町町105−3

 

食後さらに海側に向かい規制が解除されたばかりの帰還困難区域へ。

 

 

浪江町。

前に来たときはIDカードがなければ車の侵入不可でしたが

今は一般車でも通行可。

 

 

未だ除染の完了してないところはバリケードを設置して

物理的に入れないようにしてあります。

 

 

あと要所要所にスクリーニングポイントが設置されており。

一定時間帰還困難区域に滞在した人はここで除染が推奨されてます(あくまでも自己責任で)

 

 

人のいなくなった地域では猿が繁殖してました。

 

 

放置された家屋が痛々しい。

 

 

基本的に住民が戻る意思がなければ除染はされません。

もちろん除染と言っても土中に染み込んだセシウムはどうするの?って話なわけで。

 

 

このあたりはまだ規制が解除されてないので荒れ放題。

 

 

帰還困難区域内でも自家用車の通行は可能なのですが

停車はできるだけ短時間でとされています。

もちろん下車は不可。

 

二輪車の通行も不可。

 

 

将来的に住民が戻る可能性はあるのだろうか。

 

 

まるでゴーストタウンかのような異様な場所を通り抜けて。

 

 

この辺りから今回規制が解除された地域。

コンビニは普通に開いてます。

というか流行ってます。

 

 

この奥には大きな道の駅もできてるようでした。

 

 

ガソリンスタンドは普通に開いてます。

結局工事関係者の需要があるところだけ稼働しているということ。

 

 

この辺りが街の中心部ですがまだこんな状態。

 

 

これは銀行跡でしょうか。

もちろんやってない。

 

 

車はそこそこ走ってますがほとんど工事関係。

中心部に一軒イオンのスーパー出来てましたが。

 

 

品物はたくさん揃えてるんですが。

 

 

いかんせん。

 

 

客がいない汗

 

そして新しく建てられた浪江町役場。

 

 

街の状態と裏腹に異様なほどの豪華さ。

 

 

果たしてこの状態でどれだけの住民が戻ってくるのだろう。

 

 

大きなマンションも建てられてましたが

恐らく工事関係の需要しかない。

 

 

もちろんパチンコ屋も閉まってる。

 

 

ただしコンビニはそこら中にあります。

 

 

そして双葉町。

 

 

規制が解除されたのはこの辺りから。

やはりガソリンスタンドは開いてる。

 

 

この辺が街の中心部。

 

 

住民の気配は感じられない。

 

 

信号が作動してることで電気が来てることは確認できるが

それ以外は人間の気配が。

 

そして新しく建てられた双葉町役場。

 

 

やはりこちらも街の状態に比べるとなんとも豪勢な感が。

 

双葉駅。

 

 

一軒だけカフェが開いてたがそれ以外は飲食店も見当たらない。

なんせちょっと外れればこんな状態だから。

 

 

双葉高校。

 

 

子育て世代が戻らない限り街に未来はないと思う。

 

 

そして大熊町。

 

 

もともと人口の少ない地域ですが。

 

 

やはり人の気配は感じられない。

 

 

新しく建てられた大熊町役場。

 

 

こちらも結構大掛かりな建物ではあるが。

 

 

結局は特定復興拠点と銘打って除染を徹底したところで

そこに住民の意思が反映されてなければ何の意味もない。

 

 

復興のための資金はただただ除染や道路工事や建物を建てるためだけに費やされてるのが現状。

 

 

無理に元に戻すんじゃなくて

発想転換して現状を利用して他に活かす方法もあるんじゃないだろうか?

 

人の住めなくなった地球をその目で見ることで

原発と人間が共存する方法を模索できるまたとない場所なのでは。

 

そんな風に感じた福島の現状でした。

 

このあと郡山に移動して温泉で長い一日終了。

さすがに色んな意味で疲れたニヤニヤ