今日も昨日に引き続き、一日を通して新人の教育係でした。

当たり前のことですが、人に教えながら仕事をするのは本当に骨が折れますね。

一人ならチャチャっと終わる仕事も、誰かに教えながらやるとなると、えらく時間が掛かってしまいます。

まぁ、その分だけ持ち台数は減らされているので、トータルの負担としては〝プラマイゼロ〟なのですが、きちんと教えなければならない〝重圧〟は相当なものですね。

いつものように、誰も見ていないのをいいことに「手抜き」で終わらせるという〝ワザ〟が使えないのが残念です。

 

そして、今日は教育の一環として、二人で一緒にサンプル(製品)検査をやったのですが、やっている途中に致命的なことに気が付きました。

実は私が教えている新人さんは検査工程での研修を受けていない為、そもそも「何が不良か」を全く理解していなかったのです。

その状態でいくら製品を見ても、それは検査ではなく「眺めているだけ」であり、ハッキリ言えば何の勉強にもなりません。

 

という訳で、仕方なく現場にある不良サンプルの標本を使って、一つずつ「どこがどう不良なのか」を説明しました。

果たして私の拙い説明でわかってくれたかは疑問ですが、まぁこればっかりは標本を見るより実際の不良品を見た方が早いですからね。

何事においても「座学」には限界があるので、結局は、実際に現場で「見て」「聞いて」「感じた」ことこそが、その人の〝血肉〟になると思っています。

 

とは言え、私が今、曲がりなりにもサンプル検査で不良品を見つけられるようになったのは、間違いなく入社から約3週間に亘って行われた検査工程での研修のおかげです。

正直なところ、やっている時には「これ何の意味が有るのかな・・・」と思っていましたが、こうして教える身となってみると、あの研修の大事さがよくわかりますね。

今更ながらではありますが、検査工程で教えてくれた皆さん、あの時は本当にありがとうございました。