男に生まれれば誰しもが、人生で一度は高級車に憧れを抱くものです。

特に車の必要度が高い田舎では「良い服を着る」「良い家に住む」というのと同じくらい「良い車に乗る」ことが一種の〝ステータス〟になっているんですよね。

従って、いつの時代もこの国では、多少無理をしてでも身の丈に合わない高級車を乗り回す輩が後を絶ちません。

かくいう私も、3年ほど前に憧れだったクラウンアスリートに乗り換えましたが、やはり周囲の食い付き具合は半端なかったですね。

それほどに高級車というものが「魅力的な乗り物」として世の中に認知されている証でしょう。

 

しかし、せっかく高級車に乗っていても、それを台無しにするような〝危険運転〟をしていては意味がありません。

飲酒運転や煽り運転などは論外ですが、それ以外にも制限速度を大幅に上回るスピードで暴走したり、ウインカーを出さずに車線変更をしたりする高級車を見ると、同じ「高級車乗り」として悲しくなりますね。

やはり高級車というのは、交通ルールを厳守してゆったりと乗るからカッコいいのであって、わざわざ危険な運転をしてまで自分の車を見せびらかすのは、シンプルにダサい行為だと言わざるを得ません。

せっかく良い服を着ていても、だらしなく着崩せばその魅力が半減するように、せっかくの高級車も数々の〝暴走行為〟によって台無しになってしまいます。

確かに高級車の性能や乗り心地は素晴らしいものですが、だからと言って道路内で立場が偉くなる訳でも何でもなく、ましてや交通のルールを破って良くなる訳では絶対に無いのです。

 

先月、青森でレクサスとダンプカーが衝突し、レクサスに乗っていたドライバーが犠牲になる事故が起きました。

事故の詳細はわかりかねるのですが、レクサスのドライバーも、まさか〝愛車〟を運転中に命を落とすとは思ってもみなかったでしょう。

勿論、ぶつかる相手にもよりますが、それでもレクサスという超高級車を以ってしても、一旦事故が起きてしまえば命を落とすリスクは他の車と変わりません。

となれば、むしろ高級車に乗って人生を楽しみたいと思う人ほど、制限速度を守って安全運転に徹するべきだとは思いませんか。

(決して当該事故で亡くなったレクサスのドライバーが安全運転をしていなかったと言っているのではありません)

 

私もクラウンに乗り換えてからは特に安全運転に徹していますが、やはりそれが「高級車乗り」のあるべき姿だと思っています。

高級車を見せびらかそうと危険な運転を繰り返したところで、誰もカッコいいとは思いませんし、ただ単に事故のリスクが増えるだけです。

一瞬でスピードに乗れる高級車こそ、ドライバーはゆったりと乗りましょうね。

それこそが誰もが羨む高級車の「正しい乗り方」だと思いますよ。