会社を退職する時には、最後に残った有休をまとめて消化するのが通例です。

普通は退職日から逆算して有休消化をしますから、最終出社日と正式な退職日には乖離が生まれます。

身体は会社とお別れしても、会社員としての在籍は退職日まで残るのです。

会社に雇われているのに働かなくても責められない。

そんな夢のような時間が続くのが、最終出社日から退職日までの期間となります。

 

最終出社日には、大抵の場合まともに仕事をすることはありません。

簡単な仕事をしながら、お世話になった方々への挨拶回りをこなしていきます。

「どうして辞めるのか」「これからどうするのか」「本当にやっていけるのか」。

挨拶の度に投げ掛けられるその質問に、毎回毎回同じ回答を並べていきます。

もう何百回目に聞くその質問も、言っている側からすれば初めての質問です。

嫌な顔一つ見せず、その度に丁寧に説明するのが退職者に課せられた最後の責務だと思っています。

 

最終出社を終えた後は、言いようのない解放感に包まれます。

もう会社に行かなくてもいいのですからそれも当然です。

しかし、再就職にしろ独立開業にしろアーリーリタイアにしろ、そこからまた自らの心を立て直していかなければなりません。

解放感で終われないのが人生の難しいところだと私は思います。

そんな訳で本日が最終出社となり、事実上の退職となりました。

これから正式な退職日まで、疲れた身体と心を癒やしていきたいと思っています。