当時高校生だった息子が
「ぬれ煎餅買ってよ」と言う
なんだこいつ、若いくせに渋い趣味だな
と、思っていたら
銚子電鉄のホームページ見ろという
そこにはこう書かれてあった
「ぬれ煎餅を買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです。」
なんだこの必死感?
赤字経営の路線を、行政の補助金で何とかやりくりしていたが、元社長が横領事件を起こし、補助金がストップ
副業のぬれ煎餅も思ったほど売れず
加えて、国土交通省の監査が入り、踏切などの設備をすぐ直せ、と命令されたが
そんなことができる金もなく
もはや万事休す
そこで、ホームページに
「ぬれ煎餅買ってください」と書いたのだそうだ
何と言っても、この鉄道を守りたいという切実な思いが、ずーんと胸に迫ってきた
息子にクレジットカードを渡し
「好きなだけ買え。あ、S君(息子の親友)の分も買ってやれ。」
と、言ってしまった。
二週間ぐらい過ぎて忘れかけた頃
ダンボール箱に入った煎餅が届いた
出荷が遅れたお詫びの手紙が入っていた
注文が殺到しすぎて、生産が追いつかなかったと
書いてあった
という報告が、記されていた
息子とハイタッチした
何となく、いい思い出だ
だからぬれ煎餅を始めたのかな?
僕は普通の「濃い口醤油」の味(写真の真ん中)が好きだ
何とも不思議な味わいである
その後、他のぬれ煎餅も食べてみた
味は、銚子電鉄のものよりいいかもしれない
でも、味というのは、主観的なものである
銚子電鉄のほうが、うまいに決まってる
インターネットの掲示板には、
夜遅くまで、社員と社員の奥さんたちが、工場で煎餅を作ってるとか、
別に銚子電鉄なんてどうでもいいが、煎餅が好きだから100袋買うとか、
とんでもない数の書き込みがあった
やはり銚子電鉄の皆さんの鉄道を守りたいという本気さが、伝わってくる
昔、地元の江ノ電も廃線の噂があった
鎌倉の観光ブームが起きて、今やウソのように繁盛してるけど、
廃線になるかもと聞いたときは、悲しかった
たぶん、銚子市の人たちも、あんな気持ちになってたんだろうなーと思うと、胸が苦しくなったものだ
銚子電鉄は、今もしっかり走っているらしい
今度の散歩は、銚子岬めぐりにしようかな
さて、
桜色バージョンは市販しないんだそうだ
うーん、いい感じ
セールスマン氏に、「おーい、お茶」って
性差別的って言われませんか?
と、長年疑問に思っていたことを聞いてみた
「言われまくってます。というか、僕も女性差別そのものだと思ってます。」と言って笑った
もちろん会社も認識していて、何度か改善案を出したらしい
しかし「すみません、お茶淹れてくれませんか?」に、変更するわけにもいかず(笑)、
「時代も変わりましたので、おーいお茶と、言われるのが、男性ということもあるのではないかと、、、」
うーん、ちと苦しいが
それで、いいことにしておこう
では、また