今日はくも膜下出血の手術についてお届けします。
クマさんが千葉市内の病院から、
印西の病院に運び込まれたのは夜8時半頃だったでしょうか。
ベッドに横たわる姿は生きているのか死んでいるのか…
なんだかもう遠いところに行ってしまった人のようでした。
正直、このときの医師の話はよく覚えていません。
ただ、頭に残っているのは、翌日の朝から手術を行うということ。
なぜすぐに手術をしてもらえないんですか?
出血したところをそのままにしておいて大丈夫なんでしょうか?
このままだともっと悪化してしまうんじゃないでしょうか?
どんな大変な手術が行われるかも知らず、その時の私は、
「すぐになんとかしてくれ」と無理なお願いをしてしていたように思います。
たしかそこで言われたのは
「患者が安定した状態にならないと手術はできない」ということと、
「いま6時間に及ぶ手術を終えたばかり」ということ。
そう、患者も執刀医も万全の状態じゃないと
長い手術に耐えられないわけですね。
でも、当日クマさんが身に着けていた物を渡され、
家族が宿泊できる部屋に案内してもらいながら、
「このまま生きて会えなかったらどうしよう…」
そんなことばかり考えていました。
◆◇◆◇◆
くも膜下出血の手術には何パターンかあるそうですが、
クマさんが受けたのは、「クリッピング」というもの。
こんな風に頭に穴を開け、動脈瘤をクリップで止める手術です。
医師から手術の説明を受けたときは、
具体的に想像できなかったんですが、
「えっ!!頭にこんな穴をあけていたの!!」と
後でネットで調べてビックリしました。
クリッピング手術の詳細はこちらを参考にしてください。
http://square.umin.ac.jp/neuroinf/medical/101.html
翌朝、手術前に家族が行うのは
手術の同意書にサインすることでした。
麻酔や輸血の同意書を読みながら
かなり不安を覚えましたが、同意しないことには手術は進みません。
すべてを執刀医にゆだねます…ということで
手術室に運ばれていくクマさんを見送りました。
手術は5~6時間と言われていましたが
実際に手術室から出てきたのは8時間後。
医師に「手術は成功しました」と言われたときには
精神的にも体力的にも疲れ果て、もう放心状態でした。
でも、全神経を集中して手術をしてくださった医師と
スタッフの皆さんはもっと疲れていたんですよね。
一仕事終えた医師からは、
なぜかベテランの職人さんといったオーラが出ていました。
先生、クマさんの命を救ってくださってありがとうございます!
というわけで、明日は集中治療室での様子をお伝えします。