つけめん

 例年、4月〜8月までの、夏季限定としての提供です。9月以降、この系統のラーメンをお求めの方には、「醤油」をお勧めします。


麺:太麺
スープ:豚骨主体の澄んだ豚骨魚介スープ
油:おそらくラードだと思います
タレ:醤油かえし
具材:白ネギ、海苔、戻しから手作りのメンマ(本来はメンマ風の味付けの山クラゲ)、チャーシュー
価格帯:やや安め〜標準

 夏の終わりに食べておきたい基本の1杯です。かつてミシュランガイドにも掲載された、「醤油」を太麺で味わえる貴重な機会が、この夏季限定の「つけめん」なのです。


 スープは澄んだ豚骨魚介です。旨味はそのままに、年々サラサラに進化しています。つけ汁は味は濃いですが、塩辛くはありません。カツオ節をはじめとした魚介の旨味が詰まった、豚骨の旨味が広がる、濃縮した「醤油」のスープです。


 水で〆られた太麺はみずみずしく、コシがあります。あえてキンキンまで冷やさないことで、つけ汁の温度変化を最小化していると思います。久しぶりに仕込んだらしいメンマは、味は濃いがカドはない流石の仕上がりです。海苔は風味が良いです。

 今っぽいのではなく、クラシカルな美味しさです。

 実は豚もも?豚肩ロース?によるチャーシューがしっかり美味しいのです。肉の旨味がぎっしり詰まった、醤油の旨味と甘みによるカド取りが両立した逸品。優しいタレ感がたまらない、柔らかいよく煮込まれたチャーシューです。そのままでもつけ汁にくぐしても美味しく食べられます。
(個人的には、つけ汁にくぐして味加減が丁度良くなるような気はします。程よく薄味で、ラーメンを邪魔しない、トッピングの主役であり、ラーメンの名脇役である、素晴らしいチャーシューです。)

 全体的に奥が深い系の1杯です。

編集後記
 代名詞の「山クラゲ」について。実は、この高温異常気象の影響で、一時的に、「山クラゲ」が入らなかったらしいのです。そんなわけで、レアなことに、「手作りメンマ」にこの日はありつけてしまいました。もうそろそろ山クラゲに戻る?ようです。