津村記久子さんの『うどん陣営の受難』をオーディブルで耳読しました!

本書を知ったのは、『本の雑誌』2024年1月号(2023年度のベスト10特集)の中で、読者が選んだベスト1というコーナーに載っていたのを見て、初めて知りました。

津村記久子さんは元々好きな作家さんでしたし、タイトルがなんとも魅力的なので、これは読んでみたい!と思い、オーディブルで探すとあったので、やったー!と喜び勇んで聞き始めました👂✨

 

あらすじは👇

「控えめに言って、どっちもくそ」 四年ごとに開かれる会社の代表選挙。一回目の投票は票が散らばったため、上位二名による決選投票が行われることになった。 現体制は手堅い保守層から支持を集め、二番手につく候補は吸収合併した会社のプロパー社員のリストラ等過激なスローガンを掲げる。接戦が予想される中、両陣営共に動向を窺うのは、一回目で三位につけた候補の支持者たちであった。 運動員の送り込み、ハラスメント手前の圧力、上司からの探り…。 社内政治の面倒臭さを、津村記久子ならではの視点と筆致でリアルにコミカルに描く。

※オーディブルより引用

 

❝社内政治❞という、小さな世界を描いているにもかかわらず、物語が進むにつれ、「これって、実際の政治の世界のこと描いてるやん」と思えてくる。自分には関係ないどこぞの会社で、ちまちましたことが起こってるな~、なんて、のんきにかまえていたら、いやいや、これは全然他人事じゃないぞ日本に住む全員関係する話だぞ、とぞっとしてしまう…😨

とても奥深いことをテーマにしているな~と感嘆しました。

 

奥深いのに、❝うどん❞のせいで、めちゃ面白く読めてしまうのも、すごいところ!

 

映画監督のビリー・ワイルダーの言葉で、『言いたいことがあったら、それをチョコレートで包みなさい』というのがあるんですが、それを思い出しました。

政治の小説だったら、読まなかったのですが、❝うどん❞がいい❝チョコレート❞になっているから、最後まで興味をもって読めたし、おもろい小説を読んだけなのに、心をちくりとやられて、政治について学べてしまっているなんて……素晴らしすぎる👏✨

 

うどんがチョコレートって、なにがなんだかって、感じですね💦

わたしの言いたいことは、うまくチョコレートに包めてないな~🍫💦

とにかく、面白い一冊でした📘✨