短編映画「僕たちは変わらない朝を迎える」を見た。先日書いた、とても良かった映画ってこの映画です。ネタバレあります。
映画comなどでは酷評されているけど、私はこの映画、数年に1本と思うくらいすごく良かった。ほんと、なんでもない日常で、運命の人だと思って付き合った人にフラれて、その彼女から結婚の報告をうける。フラれた自分が同じように告白されたら、別れたとしても何かに押しつぶされそうになると思う。
何気ない毎日が、些細な事でずれだしていくエピソードも、何かのきっかけでそう感じさせてしまうんだなと。
この映画の素晴らしいと思ったのは、この難しい役を土村芳が、なんとも言えない表情をしていろんな事を感じさせてくれる。
タクシーで別れるシーンの「間」は、すごく考えさせられた。あれだけタクシーが動かないのもありえないし・・・。彼女は、結婚をやめて戻ってきてくれというのを待っているのかなと思ったりもした。けど、やはりなかなか口に出して本当のことを伝えることはできないんだよなと。
最後、この映画の落とし所はどうせ、ありきたりのように終わると思っていたけど、エピローグを2つに分けたというのも見事だなと思った。
今、自分の大切だと思っている人がいて、その人がいなくなってしまったらの世界を想像して、今一度、その人に向きあってあげようと思う。
もう土村芳という役者が本当に好き。
