1991/4/20
後楽園ホール
鶴田vs三沢の三冠戦から2日後、
全日本プロレスのファン感謝デー。
メインは、鶴田、田上、渕vs三沢、川田、小橋の6人タッグ。
そう、これがあの試合だ。
試合は延々と続き、仲田龍リングアナの「30分経過、30分経過」、
「35分経過、35分経過」のアナウンスに次第とファンの熱が高まり、
「40分経過」「45分経過」のあたりでは、
当時の全日では大興奮の象徴であった「重低音ストンピング攻撃」!
ファンが、自らの両足を地面にバタバタして、その興奮を示す「攻撃」だ。
遂には50分経過、最後は確か三沢が田上にタイガースープレックスホールドを決めた記憶がある。
ようやく決着!51分32秒!
試合後はまず「三沢!三沢!」の大合唱だったが、
それが「川田!川田!」や「田上!田上!」、
「ふっちー!」チャチャチャ、「ふっちー」チャチャチャなど、
全6選手へのねぎらいのコールをやっていたと思う。
これだけでも異例のことだが、最後は、
「ぜんにっぽん!ぜんにっぽん!」の大合唱。
思えば、その1年前、天龍が多くの選手を引き連れて全日本を大量離脱。
全日本プロレスは存続の危機に陥った。
しかし、三沢を筆頭に、川田、田上、小橋、菊地、小川などの若手や、
ベテランの鶴田、渕ら、全日本に残った全選手が、馬場社長と一緒に頑張っていき、
全日本プロレスは新時代に突入。見事に危機を乗り越えた。
その1年間の感謝のしるしであるファン感謝デーだったが、
51分32秒、試合後はファンが新生全日本プロレスに感謝の意を表していたような感じだった。
これこそ、レスラーとファンが一体となって、
「明るく、楽しく、激しいプロレス」を一緒に作り上げたものだったように思う。
そう、実は、真柴さんのあるひとことで自分も気がついたのだが、
「見ている側とやっている側が一緒につくりあげるライブ」こそ、
このことなのではなかろうか。
当時、なぜプロレスが面白かったのか。そのひとつに、
自分が生観戦して、無意識に他のお客さんと一緒に、
みんなでレスラーのみなさんと作り上げていったのかもしれない。
テレビで見ていても、その感じが伝わって、興奮していたのかもしれない。
もう、こんな時には、そうそう戻れない。
少なくとも俺は、プロレスを見てこんな興奮はもう、味わえないような気がする。
そんな昔が懐かしくて、
昔の自分がうらやましくて、仕方なく悔しいのである。