新聞のコラムを十年以上も

毎日ノートに書き写している、

Aさんという女性がいます。

何か一つでも毎日続けたいと

思い立ったのがきっかけでした。

約八百字のコラムをB5判のノートに書き写すと、

ちょうど一ページ分になります。

わからない言葉は、

一つひとつ辞書で意味を調べ、

さらに辞書に赤線を引きます。

コラムを切り取ってノートに貼るなど、

時間のかかる作業です。

初めの頃は、

意味のわからない言葉が多く、

何も知らないことに愕然としましたが、

次第に謙虚に学ぶことの大切さを学んだとAさんは言います。

何も知らないことがわかれば、

謙虚に学ぼうという気持ちになりますが、

何でも知っていると思うと学ぶことを

止めてしまうのが私たちではないでしょうか。

しかし、

学ぶことを止めてしまえば成長は望めません。

「こうしたらどうだろう」と言われて、

「そんなことわかっているよ」

と対応する場合があります

人の勧めや忠告などを素直に受け入れ、

何事からも学ぶ謙虚な姿勢を持ち続けたいものです。



 

$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び 道徳


任侠ヘルパー


連続ドラマもスペシャル版も見ておらず、

友人に凄くイイよと

薦められて一緒に観に行くことになった矢先、

TVで再放送、

これはいいタイミングだ、

見ておこう~と録画して見てみた。

まぁジャニーズの草なぎ君に

アイドル連合体のような作品だと

軽く構えていたら、

あらまぁ!見事にハマってしまった。

元々彼は俳優としての評価は高かったけど、

ここまでこの役に

合っているとは思わなかった。

低音ボイスで啖呵をきると正に

どっかのヤクザの兄ちゃんが喚いているような感じ

身体の線も細く顔もカッコいいワケではない

どう見てもヒーローには思えない彼が貫くのは任侠道、

しかし

これが全く巧くいかない。

どんな理想を掲げても、

このご時世

易々と極道者が生きていかれるはずもない。

弱きを助け強きを挫く、

をヘルパーの世界に当てはめたのが

斬新で面白い。

あり得ない世界観をよくぞドラマに持ってきた。

今作もまるで世相を反映させた

見限られた介護施設の惨状が

非常にリアルで胸に迫る。

あんな汚いところによく自分の親を

入れられるなと思うが、

身内もなく貧困ビジネスに巻き込まれ、

年金全てを失った老人たちが

押し込められているという背景

金もなく行き場を失った

痴呆老人はその道を辿るしかないのか。

自分の親がああなるかもしれない

未来を迎える身としては、

どこを観ても身につまされる。

まさかもちろん自分が生きている

限りあんなところに押し込む気はないが、

これから先どうなるか

の予測は、

今の日本ではたてようがない。

せめて今をどう生き、

家族が健康で安心して暮らせる

毎日を営んでいくだけである。

香川照之が演じる八代議員が掲げる、

閉鎖施設を再利用した

介護施設の拡張と町づくりには賛成だが、

最近は私の地元でも

介護施設の建設ラッシュである。

高額費用を払っても安心して

任せられる施設へという家族の気持ちは分かるが、

住み慣れた

我が家を離れたくないあるいは

他人の世話になどなりたくない

親世代の気持ちは、

ほんの短期間入院をした両親の言動からも

よく分かる。

しかし現実的にヘルパーさんなしに自宅介護をする

のは非常に厳しいはずだ。

年金があってよかったとは、

もはや

これから先の年金問題からすれば望めない。

自活死活問題だ。

考えればキリのない問題を真っ向から描いているが、

その打開策は意外な方向転換から介護の姿勢意識を変えていく。

やっと施設に明かりが見えた頃、

極道の仕打ちが彼らに下される。

草なぎ君をはじめ、

老人役の俳優たちの演技が見事な点、

夏帆や風間俊介の意外な役作りも面白かったが、

本当のヤクザの仕打ちはあんなものでは済まないはずである。

そこまであまりにリアルにしたらもう、

ドラマではなくなってしまう

ところから、

ややソフトに仕上げている後半部分、

黒木メイサが

登場(このヒトだけなのね、

出たのはして彦一を助けるシーン、

そのあたりからは駆け足状態で話が進んでしまう。

彦一が身体を

張って施設を守ろうというシーンも、

すんでのところで八代が参戦、

殺戮シーンなど見たくない視聴者の気持ちを

汲んでいるなと思える。

笑えるもシーンあり、

(でも終始草なぎ君が無表情なのがいいわね)

涙するシーンもあり、

ドラマファンを裏切らない彦一が描かれている。

すべてに完璧性がなく

ヒーローではない彦一がカッコいいのは、

人情に長け、

相手の期待を裏切らない、

考えずにブチ当たる剛毅、

でも終いにはトンヅラするっていう

小男ならではの筋の通し方。

あくまでその姿勢を最後まで貫き、

これまた続篇ありきなエンドには

またコンビニ店員から始めてもらいたい

そんな気さえしてしまう。

夏川結衣はどうなったんだろうね…見たかったなぁ。

りりィはさすが
$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び 道徳


ロックアウト


凶悪犯500人が冷凍睡眠させられている宇宙刑務所で暴動が発生。
慰問中に人質にされた米大統領の娘を奪還すべく、
CIAの凄腕・スノーが単身潜入する……

いや~、似たような話は多いけど、こういう話は聞いただけで
ワクワクしちゃいますね。もう条件反射的に。

この作品、
間違いなく近未来版『ダイハード』的なノリを意識して作ったんだろうと思う。
憎まれ口ばっか叩くオッサンが限定空間で多数の敵と戦う設定からして既に『ダイハード』っぽい。
主人公スノーが排気ダクトを這い進むシーンやら、
スノーをサポートする黒人さん等の各キャラの立ち位置やら、
そしてドンデン返しありのストーリー展開やら。

残念ながらあの傑作ほどの巧妙さやカタルシスは無いのだけれど、
決して主人公が暴れるだけの単調な展開にはなっていない。
お陰で、最後までダレずに楽しむ事ができた。
アクション以外の部分でも観客を楽しませようという作り手の気概が伝わってきます。

ガイ・ピアースって真面目な役が多いイメージだが、こんな役も似合うね。
口を開けば相手を怒らす事しか言わないが(笑)、決める所はビシッと決める。
ヒロイン役のマギー・グレイスも『96時間』の娘役とは思えないほど魅力的になっている。
宿敵モヒカン男も◎。物語を予想外の方向に引っ掻き回す、良い悪役だった。

ただ、肝心のアクションシーンが今ひとつな印象。
冒頭のチェイスや終盤の空中戦(『SW』っぽい)などの大掛かりな見せ場もあるにはあるが、この辺りは殆どがCG処理。
CGのレベルも世辞にも高いとは言えないので、あまり迫力は感じなかった。

やっぱアクション映画は“生身”の人間が動いてナンボ。
そういう意味でガイ・ピアースには大暴れして欲しかったのだが、
残念ながら主人公が目立つような見せ場が、思ったほどには用意されていない。
仲間割れで敵の重要メンバーが自滅しちゃったり、
大統領の娘や上官に見せ場をさらわれちゃったり、
外野がいつの間にか事態を進行させちゃっていて、彼の活躍が目立たない。
キャラが魅力的なだけにヒジョーにモッタイナイ。
最低でも、宿敵との一騎討ちくらいは用意してて欲しかったなあ。
宇宙監獄という、いくらでも見せ場を思い付けそうな舞台も活かしきれずに終わった感じ。

あと少し尺か予算があれば、グンと面白くなった映画に思えてなりません。
ホントに惜しい。

$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び 道徳


黄金を抱いて翔べ


原作本はまったく読んでいない。
本編からイメージされる原作者がとても女性とは思えない
ほどの、ハードボイルド系だなぁと感じた。
まぁ監督が井筒だからということもあるんだろうけど…。
最近流行りの(というか目立ってきた)ゲーム感覚で強奪戦!
という楽しい強盗映画ではない。
緻密に張り巡らせたコンピューター主導の頭脳戦でもない。
血肉から滲むような汗と暴力と虚無と孤独が綯交ぜになった、
何とも形容しがたい切ない気分になる作品。
決して格好よく描かれる話ではないので、失望感は膨らみ、
ガキのような性根を持つ役柄を演じたキャストたちが光る。
演出はいかにも井筒印なので、好き好きは分かれると思う。

うーん。私的にはつまらないとも最高ともいえない作品だった。
ドラマ的要素が強く各々の感情に入るかと思いきや、時間的に
余裕がなかったのか^^;勿体ない流れを余儀なくされた感じ。
前半がやけにダラダラしているなーと思ったが、
チャンミンが演じたモモのくだりではハラハラさせられる。
で、このチャンミンがやけにいい。(顔が、って意味じゃなくて)
主人公の幸田(妻夫木)とのやりとりが、かなりの切なさを醸す。
男同士の…^^;っていう、危うい感じも巧く描かれている。
浅野忠信をはじめ、似合っている(というか巧い)役者を揃えて
演出もそれなりに(原作に忠実らしいし)悪くないので、あとは
いわゆる暴力(まぁこればっかりじゃないんだけど)という描写
の限界を、どこで観る方が持ち合わせるかの判断に依る感じ。
もうこれは、好きか嫌いか。の問題だけなのだ(しつこいけど)

スッキリしないといえば、なんだあの盗み方は!(爆)と
思うほど子供っぽい。やることは派手だが、バカじゃねえの!と
思えるほどガキっぽさが目立つ。計画の段階でかなりイライラ
させられること必至、さらには実行前になんで!?と思われる
展開が相次ぐ。人が死ぬ。仲間も死ぬ。それでもやるのかよー!
…っていうここが、おそらく最も描きたかったところなんだろうな。
黄金を抱いて翔びたい!わけよね、とにかく。
昔(っていうか大昔ですか)当時流行っていた歌のひとつに
「飛んでイスタンブール」という庄野真代の歌があった。
それをTV番組の視聴者が「飛べずに、新小岩」ともじって投稿し、
子供だった私は大爆笑した思い出がある。それを思い出した^^;
(ごめんなさいね、新小岩はいいところです)
しょせん自分は…。と置き換えて例えるとキリがない。
一度でいいから!と夢(ともいえない夢)に賭ける男たちのドラマ
がきっと、こういうことなんだろうなーと。不様を晒す度胸がいい。

(安室奈美恵の主題歌がカッコいい。この作品で一番カッコいいぞ)
$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び 道徳


悪の教典


…この映画嫌いです。
と言って、某アイドルのひとりが興行を途中退場したらしいけど、
私だって嫌い。こんな殺戮を大好き!もっと!なんて誰も思わない。
だけど映画として考えた時には、
まったく違う評価になってしまうのが驚き。よくできているのよね。
何でこんなことするの!もういや!やめてー!なんて思いながら、
多分皆さん座っていたでしょ?指の隙間からソ~ッと観ちゃったり。
ホラー映画の法則というか、容赦なく相手を血祭りにあげるっていう、
その意味のなさが今作では描かれているからだと思う。
私はホラー映画はニガテなので、普段からホントに観ないんだけど、
(その映像が偽物だと思えない精神状態になるから)
同じような状態に陥る人は、きっと今作を嫌いだ。と言うだろうなぁ。
もう自分が猟銃で蜂の巣にされる夢とか観ちゃいそうだからね…。

だけど言い換えれば、そのくらい観せることができた!というのが
監督や役者からすれば本望なんだろうと思う。面白い!もいいけど、
どんだけ心理的に入り込めたとかね、怖がったとかね、キャーキャー
騒いでくれないホラー映画なんて(昔なら)デートにも向かない話だし。
ただこれは、機械やロボットや怪物が人間を殺しまくっているのでなく、
自分の担任教師だっていう(しかも海猿だ。どうしてもこのイメージがね)
その恐ろしさ。何よ、少し前は海に潜って一人でも多くの命を助ける!!
なんて豪語していたオトコがさぁ、今度は一人残らず殺してやる!だと。
そんでもって爽やかな笑顔は双方に健在。ってどうよ、コレ。ねー。
伊藤英明さまに於かれましては、俳優冥利に尽きる!演技ができたうえ、
またもやしっかり裸体は晒してくれましたしねぇ、お決まりの^^;
彼を起用したのが最大の勝因なのかしらね…えくせれぇぇぇんと!

原作をもちろん知らないので(読めるはずない、怖いもん)
その世界観をどこまで表現できたのかは謎だけど、どうやら今作は
小説でいうところのクライマックス、後編?(下巻)にあたる部分らしく、
このハスミンという人物にはコレに至るまでのストーリーがあるのね。
そっちを別配信?で観た人は、より理解できる作りになってるのかしら。
今作でもチラリと彼の過去を見せたけど、まぁ~(涙)
あそこまで嬉々として人を殺すってどんなだよ!っていうくらい、
彼のニッコニコした笑顔が超印象的。だから余計にその対比がねぇ。
サイコパスではない私に、サイコパスの気持ちは分かるはずないけど、
楽しくて仕方ないことをやっている時の顔だよ、あれはもう。うげぇー。
このハスミン、殺しじゃない方向にその威力を発揮したら、ひとかどの
人物になった人かもしれないよな…なんて、また妄想が膨らむ膨らむ。

原作者が教師役でハスミンに気合い入れてたけど、あれどういう意味^^;
どうも二階堂ふみと染谷将太には、違う映画を連想してしまい困った。

(しかし教師も生徒も皆えげつない。末期の学校内を描いてる感じねぇ)