本日は、N.Attractive Fusoです。

①人工交配 :N.thorelii ikeda×ventricosa、1983年、中川泰秀氏作出
②入手時期 :1992年
③入手元  :岡村正治氏
④生長度合 :早い
⑤栽培難度 :超簡単、低温、高温、乾燥に強い
⑥挿し木  :何れの方法でもほぼ100%
⑦嚢の大きさ:我が家ではMax20cm前後
⑧雌雄   :♀、主に5月頃

本種の捕虫嚢の形は、N.ventricosaに良く似て、襟の部分が角張った感じになります。色彩はN.thorelii似でしょうか。成長も速く、湿度をさほど気にすることなく、良く着袋してくれる優れた品種だと思います。我が家では無暖房のリビングで最低温度6~7℃程度でも十数年越冬していましたので、結構低温にも耐える品種で、N.ventricosa譲りでしょうか。
ロアーはとても発色が良く、アッパーは殆ど色が抜けますが、その分襟のストライプが目立ってきます。本種は中型で、無暖房のリビングで栽培している時期は70cm程度で腋芽移行していましたが、温室で野放しにしたところ、3mを優に超えて往生しています(⌒∇⌒)。その都度カットしていますが、腋芽がバンバン出てきます。
本種は冬場加温せず、春~秋に戸外直射で吊鉢仕立てにすれば比較的こじんまりとした良い株姿になってくれます。腋芽も発生しやすいので吊鉢でもブッシュ状になり見応えアップです。兎に角、低温、高温、乾燥に強く、良く着袋する強健種で、初心者の方には超お勧めの品種でしょうか。多分実生苗が何種か流通しているのでしょう。姉妹株なのだと思いますが、嚢が一寸こじんまりとした丸型のタイプも我が家にあります。草体は区別がつきませんが嚢は酷似しているものの形で容易に判別できます。下段写真左から、

1.2011年9月21日、腋芽の最初の頃に出来たロアー、色合いが濃くて美
  しい
2.2013年1月8日に撮ったもので、ロアからミドルへ移行している辺りの
  嚢か。蓋が大きく、先端がヘラの様な感じになる事が多い
3.2012年2月26日に撮った別の嚢。ミドルあたりで蓋が開いてあまり時
  間が経っていないせいか、未だ襟の角ばりは無い。この嚢の蓋は特に大きい
4.2013年1月8日に撮ったもので、ミドルの正面やや下方から覗き上げる
  感じの嚢。こちらは襟がとても角ばっていて私の好み

1.少し前の2011年10月21日のもので、ミドルからややアッパーになっ
  たもの。大分色褪せて赤身が無くなってきたが、その分襟のストライプが目
  立ち美しいと思う
2.2012年1月8日に撮ったアッパー、殆ど色は抜けて内班が透けて見える
  様になる
3.これは2012年7月5日に撮ったもの。親株からの挿し木苗で2年くらい
  経過、親芽×1+腋芽×2の株でこれ位の嚢は優に付くので、結構見応えが
  あるのではないか
4.2012年5月26日に開花した花序。リビング栽培時は殆ど開花しなかっ
  たが、温室に入れてからは通年開花する傾向にある。唯、本種は非常に花粉
  の乗が悪い。本種の強健性を是非生かしたいと思い十婿程ねんごろにしたが
  一切無視。どうも不稔の様だ

1.2013年4月13日、既に2m以上伸長した茎に付いたアッパー。アッパ
  ーの割には蔓のカールが無い
2.2013年5月4日に撮ったもので、左はややミドル辺り、右はアッパー。
  蓋がボンネットの様で面白いのも本種の特徴
3.2014年1月25日に撮ったもので、昨年の夏に挿し木した2年苗に出来
  た嚢
4.2014年3月2日、水挿して発根した挿し木苗。昨年の11月頃挿し木し
  たもので、気温が低いせいか発根には時間を要したが、本種は何時でも挿し
  木可能な品種
5.2014年7月5日、こちらも昨年の夏に挿し木した2年苗に出来た嚢で、
  春以降ずっと戸外で直射ガンガンで育てたもの。体はとても引き締まり、が
  っちりとした良い株が出来る。葉身等はやや小さくなるが、とても発色の良
  い嚢が出来る。本種は直射ガンガンでも殆ど葉焼けしない強健種
6.2014年10月9日に撮った戸外栽培の個体。最近は12℃程度まで冷え
  込むようになってきたので、一週間程前から夜間のみ温室内に取込んでいる

1.2014年10月11日、出来たばかりのロアーからややミドル辺りの嚢
2.2014年10月30日、左写真のその後。艶は無くなり落ち着いた感じの
  色合いになるが、襟は角ばってくる
3.2014年11月27日、腋芽に出来たロアーで、ボッテリとした感じ
4.2015年6月8日、ミドル辺りの嚢かな?
5.2015年6月26日に撮ったロアー

1.こちらから二枚は2015年7月24日に撮ったもので、こちらは戸外栽培
  しているミドル辺りの嚢。本種はこの独特な蓋がボンネットの様だ。唯この
  蓋はお尻がこっちを向いている感じでとてもユニーク(⌒_⌒)
2.こちらはアッパー。嚢表面の色、柄は抜け落ちるが、嚢内斑が透き通って見
  え、リップのストライプが目立ってくる
3.2015年9月16日、戸外栽培している株のロアー。中々良い感じ
4.こちらから二枚は2016年2月26日に撮ったもので、温室内で出来た嚢
  だが、めっちゃショボイ
5.これは室内の無暖房の部屋で、夜間は6℃程度まで冷えるが、未だロアーは
  健在

1.2016年5月15日、こちらはアッパーだが、僅かに色合い柄が残る
2.こちらから二枚は2016年6月6日に撮ったもので、こちらは未だロアー
  辺りの嚢だが、やや色が薄くなってきた感じ。左の嚢の襟手前の一部分が欠
  色している
3.こちらは戸外直射栽培の個体で、1株だが複数の腋芽が発生している
4.2016年6月28日、左の嚢は色合いが濃く、角張がとても強い。ボンネ
  ット上の蓋は、良く見るとお尻の様にも見える(*'▽')
5.こちらから四枚は2016年9月9日に撮ったもので、こちらは未だロアー
  辺りの嚢だが、若干色合いが薄い。左の嚢のリップは殆ど角張りが無い
6.こちらは同一株の別の嚢。右の嚢はやや角張りが強め。それにしてもこのボ
  ンネット上の蓋はユニーク
7.こちらは左の株に出来たアッパー
8.こちらも同一株の別のアッパーで、右の嚢は本種とは思えないほど襟が滑ら
  かで角張りが全然ないね~。どの嚢一つをとっても微妙に色形が異なるので
  見ていて楽しい

1.2016年10月22日、ん~、随分とくたびれた嚢になったものだ
2.2017年1月4日、出来立てのミドル~アッパー寄りの嚢
3.2017年1月10日、こちらもミドル~アッパー寄りの嚢だが、この時期
  着袋はしてくれるものの、我が家ではショボい嚢が多い
4.こちらから四枚は2017年3月29日に撮ったもので、こちらはアッパー
  だがショボくれているね~( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
5.こちらもアッパー寄りの嚢
6.こちらは腋芽に出来たロアーだが、出来はイマイチ
7.こちらも別の腋芽に出来たロアー。今からが本種の独壇場になってくる。こ
  れから良い感じの嚢が着いてくれることに期待しよう

1.2017年5月22日、気温の上昇と共にボチボチ発色の良い捕虫嚢が着き
  始めた。左の捕虫嚢は少し蓋が開き始めたところ
2.2017年5月23日、右の捕虫嚢は出来立てで、左は成長途中の捕虫嚢を
  斜め背面から撮ったもの
3.2017年5月25日、こちらは何れもアッパー。襟のストライプが目立つ
  のと、内壁の柄が透かして見える
4.こちらから二枚は2017年6月4日に撮ったもので、こちらはボチボチ鈴
  なりになってきつつある個体
5.こちらは別の個体だが、もともとの親は同一株。本種はこのボンネット状の
  蓋がユニークだよね(^0_0^)
6.2017年8月18日、掌に載せて見たところ。まだまだの大きさってとこ
  ろだろうか
7.2017年9月9日、ミドル辺りのもので、襟の角張が中々良い感じ(^^;
8.こちらは2017年9月22日に撮ったもので、1株吊鉢仕立てに着いた捕
  虫嚢。腋芽が数芽発生し成長しているので、ボチボチ着袋している

1.こちらから八枚は何れも2018年5月24日に撮ったもので、こちらは2
  m程度徒長した枝に着いたアッパー
2.こちらは別の枝に着いたアッパー
3.別の挿し木苗に着いたアッパー。何れも同一クローンである
4.こちらは別の挿し木苗の腋芽に着いた未だロアー寄りの捕虫嚢
5.こちらのアッパーは色合いが一寸薄い様だ
6.生長途中のアッパーの赤ちゃん
7.挿し木苗の腋芽に着いた生長途中のロアー寄りの赤ちゃん
8.こちらも別の挿し木苗の腋芽に着いた生長途中のロアー寄りの赤ちゃん。本
  種は特に高温を好む品種なので、これから良い捕虫嚢を沢山着けてくれると
  推断

1.こちらから四枚は2018年11月9日に撮ったもので、こちらは水挿しし
  てほったらかしにしている挿し木苗の腋芽に着いたロアー辺りの捕虫嚢。一
  寸ボケ気味でm(_ _"m)。このボンネット状の蓋がお愛嬌(^_-)-☆
2.こちらも左写真の個体に着いた捕虫嚢だが、ややミドル風になってきただろ
  うか、一寸雰囲気が微妙な感じ
3.こちらは別の挿し木苗に着いたアッパーだが、他のアッパーと違って襟の角
  張が全くないね~
4.こちらも左写真の個体に着いたアッパーだが、これは角張っていて本種の特
  徴そのもの
5.こちらから二枚は2018年11月25日に撮ったもので、こちらは成長途
  中のアッパー。ツルツルっとした質感
6.こちらは左写真の個体に着いたアッパー。何か白っぽい感じ
7.こちらから二枚は2018年11月26日に撮ったもので、こちらは別の挿
  し木苗の腋芽に着いたロアー
8.こちらも左写真の個体に着いたロアー。気温の低下とともに段々ショボくな
  ってきたね~(ノД`)

1.こちらから二枚は2019年5月30日に撮ったもので、こちらは1m以上
  徒長した枝に着いたアッパー
2.生長途中の捕虫嚢の赤ちゃん
3.こちらから六枚は昨日2019年6月3日に撮ったもので、こちらは地際か
  ら発生した腋芽に着いたロアー。結構色合いが濃い(*^^*)
4.腋芽が徒長を開始した枝に着いたミドル寄りの捕虫嚢。蓋が開いたばかりの
  状態かな
5.別の挿し木苗の徒長枝に着いたアッパー
6.左写真と同じ挿し木苗の別の徒長枝に着いたアッパー
7.今の時期にしては何かめっちゃおそ松くんだね~(^^;
8.何れの捕虫嚢も地際から発生した腋芽に着いたロアー

1.こちらから二枚は2019年7月18日に撮ったもので、こちらは腋芽が少
  し成長した枝に着いた未だロアー寄りの一つ前の捕虫嚢
2.最新の捕虫嚢。この腰の括れとリップの角張はなんとも言えないね~(*^^)v
3.こちらから四枚は2019年12月19日に撮ったもので、こちらは1m以
  上徒長した枝に着いたアッパー
4.同じく最新のアッパー
5.挿し木苗の一つ前に着いたロアー。このズングリむっくり感は良いよね~
  (^_-)-☆
6.同じく最新のロアー寄りの捕虫嚢

1.こちらから五枚は2020年6月6日に撮ったもので、こちらは挿し木苗の
  地際から発生した腋芽に出来つつあるロアーの赤ちゃん
2.挿し木苗の地際から発生した腋芽に着いた最初の頃のロアー。唯、既に蔓が
  後ろに…
3.こちらは別の挿し木苗のやや徒長が始まった枝に出来つつある、ミドル寄り
  の捕虫嚢の赤ちゃん
4.1.5m程度徒長した枝に出来つつあるアッパーの赤ちゃん
5.同じく1.5m程度徒長した枝に着いたアッパー。結構スタイルは良く襟の
  ストライプが目立つ。又ボンネット状の帽子も愛嬌があって良いよね(*^^)v

1.こちらから六枚は2020年12月6日に撮ったもの。こちらは挿し木苗の
  節間から発生した腋芽に着いたもので、よく見ると蓋が完全にchimera状態
  になってる
2.左写真の捕虫嚢を側面から撮ったもの。chimera状態が良く判るね~
3.こちらは別の挿し木苗の地際から発生した腋芽が少し大きくなった枝に着い
  た未だロアー寄り(・・?、本種の特徴が良く出ている様に思う
4.こちらは1m以上徒長した枝に着いたアッパー
5.生長途中のロアー寄りの捕虫嚢の赤ちゃん。色合いが良い感じ(^_-)-☆
6.節間から発生した腋芽の最初の頃に着いた捕虫嚢。めっちゃ小さい(^o^)

1.こちらから三枚は2021年5月4日に撮ったもので、こちらは最新の挿し
  木苗に着いた一つ前のアッパー
2.左写真の捕虫嚢の挿し木苗に着いた最新の捕虫嚢。リップが非常に角張って
  いる
3.次に生長してきている捕虫嚢の赤ちゃん
4.こちらから三枚は2021年6月21日に撮ったもので、こちらは随分前に
  挿し木にした苗に着いたミドル寄りの捕虫嚢
5.左写真の挿し木苗の地際から発生した腋芽が少し生長した枝に着いた捕虫嚢。
  未だ色合いは結構濃い様だ
6.こちらは別の挿し木苗の徒長枝に出来つつある捕虫嚢の赤ちゃん。大分膨ら
  んできているので後数日で完成しそう

1.2022年1月17日、地際から発生してきた腋芽に着いた捕虫嚢
2.2022年1月25日、左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢。出来た
  ばかりで艶々感がある
3.こちらから四枚は2022年5月14日に撮ったもので、こちらは徒長枝の
  途中から発生してきた腋芽に着いた捕虫嚢。リップの角張は全く無い様で
  N.thoreliiを彷彿とさせる感じ。後ろの捕虫嚢は一つ前に着いたもの
4.こちらは完成して間もないミドル寄りの捕虫嚢で、大分リップは角張ってき
  た感じだ
5.1.5m程度徒長した枝に着いたアッパー
6.次に生長してきたアッパーの赤ちゃん。完成までには暫く掛かりそうだ

1.こちらから六枚は昨日2024年6月25日に撮ったもので、こちらは旧温
  室内で管理している個体の徒長枝に着いた最新の捕虫嚢。色合いは未だ大分
  残っている様だ
2.こちらは別の枝に着いた一つ前の捕虫嚢。少しばかりdarkticな雰囲気かな
3.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢
4.こちらは別の個体の徒長枝に着いた最新の捕虫嚢。若干大きめだろうか
5.こちらから二枚は新温室内で管理している挿し木個体のもの。こちらは一つ
  前に着いた捕虫嚢
6.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢。何時も云っていると思うが、本
  種の蓋は特にボンネット状になる様だ

 

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