本日は、N.maxima Watutau dwarf×(veitchii(L)×Miranda)Redの交配‐その10について紹介します。

①交配親    :N.maxima Watutau dwarf[♀]×(veitchii(L)×Miranda)Red[♂]
②交配日    :2013年11月22日
③採取日    :2014年3月14日
④播種日    :2014年3月18日
⑤発芽確認日:2014年5月14日

種子親のN.maxima Watutau dwarfは7年前にJIPS殿より分譲していただいたものです。N.maximaは、非常に分布域が広く、スラウェシ島、ニューギニア島、マルク諸島等に自生しており変異も大きい様です。この種子親はN.maximaの中でも比較的小柄な華奢なイメージでしょうか。ロゼットの頃はガッチリとした感じの草体ですが、直ぐに徒長しヒョロヒョロっと伸長します。下位補虫嚢は淡緑色に、赤、紫のストライプが顕著になりとても美しく、アッパーは独特な尻ずぼみになります。本種は比較的耐暑性もあり、夏越しは涼しく管理すれば特に問題有りません。
一方花粉親のN.Miranda Redは、ぷりんさん自ら育種されたもので、Stripe、Redのタイプを分譲していただきました。その内のRedタイプで、草姿、補虫嚢の独得な襟等はビーチーの特長を受け継ぎ、耐寒性、耐暑性はミランダから受け継いでいる様で、非常に両親の良い所が発現している、素晴しい交配種です。特に襟の大きさとその色合いは何とも言えない風格がある様にも思います。
この2種を交配してみました。花粉親もN.maximaの血が入っているので、比較的稔性は良かった様です。種子親に似て強健で育てやすいのは勿論のことですが、やや小ぶりのイメージで、襟は立派になって欲しいと思っていましたが、あまり大したことなさそうな雰囲気です(´;ω;`)ウゥゥ。それに生長は芳しくなくチマチマとした状態が続いていましたが、NO-1個体は徒長し1mを超え昨年雌花が咲いていました。又、地際からも腋芽が2芽発生し成長してきています。現在は旧温室内で徒長し天井部分にのみ着袋しており撮れませんでした。
NO-2個体は中々大きくなってくれないようです。唯、コンパクトなのでそれはそれで良しとしましょう(^-^;。NO-3個体は極小苗だったせいか、昨年の猛暑で逝ってしまいました(;´д`)トホホ。下段写真左から、

1.種子親のN.maxima Watutau dwarf、典型的なmaximaのアッパーか。細身で華奢な
  感じの品種ではあるが、ロアー、アッパーとも本種としての趣きを感じる 
2.花粉親のveitchii(L)×Miranda)Red、非常に強健で作り易い品種。N.Mirandaの
  血を十二分に引き継いでいる様に思う。特に襟の発達度合いとその色合いは何と
  も言い難い美しさがある
3.蒴果と種子。雌花の数が少なかったが、maxima系同士で比較的稔性は高かった
4.2014年5月20日に撮った播種鉢内部の様子。双葉が展開しているのが2芽、
  他に3芽程発芽しかけのものが確認できる

1.2014年6月17日、本葉が展開してきたので第一弾として5固体をセルトレ
  イに植付けた様子
2.2015年5月19日、1年塾経過したにも関わらず、一向に大きくならないの
  で、取り敢えずビニールポットに上げたところ
3.2015年6月27日、やや大きめの葉身が展開してきたので、一応活着した様
  子で一寸ε-(´∀`*)ホッ!
4.2015年8月5日、徐々に大きめの葉身が展開してきている
5.2015年9月16日に撮った株姿
6.こちらから二枚は2015年10月12日に撮ったもので、こちらは株姿全体。
  生長度合いは超遅かったが、ビニールポットに上げてからは少しずつ生長してく
  れている
7.こちらは捕虫嚢をアップしたもの。未だ全く特徴は無い

1.2015年11月15日、こちらは最初にビニールポット上げしたもので、上記
  写真の個体のその後。徐々に生長してくれている感じで、これをNO-1個体とした
2.同11月15日、ビニールポットからブラ鉢に鉢増しした様子
3.2016年3月13日、徐々にだが新葉が展開してきているので活着してくれた
  様子
4.こちらから三枚は2016年6月9日に撮ったもので、こちらは株姿。5月末に
  温室内から野外栽培に切り替えたため古葉は枯れてきたが、新葉は赤味が強く

  なりややがっちりとしてきた
5.こちらは一つ前に出来た嚢。リップが大分赤い感じで、残念ながらストライプは
  入りそうにない
6.最新の捕虫嚢。何と\(◎o◎)/! 獲物を横取りしようとする輩が待ち構えてい
  るではないか。(# ゚Д゚)

1.こちらから三枚は2016年8月25日に撮ったもので、こちらは株姿。中々大
  きくなってくれないね~
2.こちらはこちらは一つ前に出来た捕虫嚢
3.こちらは蓋が開いたばかりの真新しい捕虫嚢。全体的に嚢はスレンダーな感じに
  なる様だ
4.2016年11月5日、出来立ての捕虫嚢。翼は比較的発達する雰囲気だね
5.こちらから四枚は2017年2月10日に撮ったもので、こちらはこの時点での
  株姿。僅かだが大きくなってきた様だ。それにしても虫クレの跡が痛々しいぞ~
  (#^ω^)。結局種々不手際が重なり、生き残ったのはこの個体だけになってしま
  ったよ~( ノД`)シクシク…。何とか枯らさずに育て上げたいもの
6.こちらは最新の捕虫嚢。この頃は未だリップのストライプが判るが、徐々に赤く
  染まり判別できなくなってくる
7.一つ前に出来た捕虫嚢。何かN.maximaそのものって感じ。リップは真っ赤に色付
  いてストライプは判らなくなった
8.こちらは二つ前に出来た捕虫嚢

1.こちらから八枚は何れもNO-1個体。こちらから四枚は2017年5月4日に撮っ
  たもので、こちらは株姿だが、未だ青瓢箪状態( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
2.こちらは最新のロアーだが、徐々に特徴が出てきたようだ。リップには僅かにス
  トライプが入るが、時間の経過とともに目立たなくなる
3.こちらは一つ前に出来た捕虫嚢
4.こちらは二つ前に出来た捕虫嚢で、何かバナナみたいに湾曲しているぞ~
5.こちらから四枚は2017年8月9日に撮ったもので、こちらは株姿。多少がっ
  ちりとしてきた風に見えるが…
6.こちらは最新の捕虫嚢。僅かにリップにストライプが見て取れる
7.こちらは一つ前の捕虫嚢
8.こちらは二つ前の捕虫嚢。リップが大分汚くなってきた(;^ω^)

1.こちらから七枚は何れもNO-2個体。こちらから二枚は2017年4月3日に撮っ
  たもので、1個体だけしか残っていないと思っていたが、棚の奥からひょっこり
  と出てきたよ!(^^)!。こちらは植替え前のビニールポットに植わっている状態
2.4号プラ鉢に砂利系混合用土で鉢増ししたところ。何とか大きくなって欲しいも
  のだが…
3.2017年5月4日、何となく活着してくれた様で一寸ε-(´∀`*)ホッ
4.こちらから四枚は2017年8月9日に撮ったもので、こちらは左写真の株のそ 
  の後。活着後光線量を多めにしているので、少しだけがっちりとしてきた感じか
  な~
5.こちらは最新の捕虫嚢だが、未だ全然特徴は出てきてないよね~
6.こちらは一つ前に出来た捕虫嚢
7.こちらは二つ前の捕虫嚢。唯一裏蓋の模様が本種の特徴を表し始めたかもね

1.こちらから4枚は2018年2月20日に撮ったもので、こちらはNO-1個体の株
  姿。主茎は大分徒長してきた。上部葉身の枯れ上がりはヒータの煙突部に触れ

  ていたため葉焼けを起こしたもの
2.\(◎o◎)/!何と、地際から腋芽が2芽発生していたよ~\(^o^)/
3.主茎に付いた最新の捕虫嚢、と言っていも出来て3か月程度は経過している様

  で、その後の徒長枝には着袋していない
4.こちらはNO-3個体のその後の様子。一向に大きくなっていないと言うか一寸縮

  んだ感じ(^-^;

1.こちらから4枚は2017年11月1日に撮ったもので、NO-2個体のその後少し
  はガッチリとした感じになつただろうか
2.二つ前に出来た捕虫嚢
3.こちらは一つ前に出来た捕虫嚢。襟の色合いが薄いためか、僅かにストライプが
  入っているのが判る
4.こちらは最新の捕虫嚢。時間の経過とともに多少は色付くと思うが…
5.こちらから3枚は2018年2月20日に撮ったもので、こちらは株姿。低温期
  だからだろうか、全くと言って良いほど大きくなっていないし、葉身の数も減っ
  てる(;´д`)
6.一つ前に出来た捕虫嚢で、自分の葉身に隠れて良く見えない
7.最新の捕虫嚢。左の捕虫嚢も本捕虫嚢も比較的くっきりとストライプが見てとれ
  る(^^♪

1.こちらから三枚は2018年8月3日に撮ったもので、こちらはこの時点のNO-2
  個体の株姿。中々大きくなってくれないね~
2.NO-2個体の最新の捕虫嚢。ややズングリな感じ
3.NO-2個体の一つ前に着いた捕虫嚢。この個体はリップはさほど赤くならず、スト
  ライプも少し入る様である
4.こちらから三枚は2018年10月28日に撮ったもので、こちらはこの時点で
  の株姿。相変わらずチマチマとしている
5.最新の捕虫嚢
6.こちらは一つ前に着いた捕虫嚢。珍しくリップが赤味がかっている
7.こちらから二枚は2018年10月29日に撮ったもので、こちらはNO-1個体の
  最初に発生した大きな腋芽に着いた最新の捕虫嚢。NO-2個体と比べ随分スマ

  ートで、リップもやや大きめであるが、赤く染まりストライプが殆ど目立たない
8.こちらは別の腋芽に着いた捕虫嚢

1.こちらから六枚は何れもNO-1個体。こちらから二枚は2018年12月31日に
  撮ったもので、こちらは最初の腋芽に着いたロアー
2.こちらは別の腋芽に着いたロアー
3.こちらから四枚は2019年5月25日に撮ったもので、地際から発生した輪は
  芽に着いた未だロアー辺りだろうか、結構スレンダーである
4.こちらの捕虫嚢は襟が欠落しており蓋も無い
5.こちらも襟が部分的に欠落して蓋も無い
6.こちらは最新の捕虫嚢だが、これも襟が欠落し蓋がない。本個体でこんなこと

  は初めてである。暖冬だったので調子がいいと思っていたが、何で(・・?

1.こちらから八枚は何れもNO-2個体。こちらから四枚は2018年11月29日に
  撮ったもので、こちらはこの時点での株の状態
2.こちらは二つ前についた捕虫嚢
3.こちらは一つ前に着いた捕虫嚢。少し大きくなったかな(・・?
4.こちらは最新の補虫嚢で全体的に色合いが薄い。これから徐々に色が載ってく

  る筈
5.こちらから四枚は2019年5月25日に撮ったもので、こちらはこの時点での
  株姿。ちっとも大きくならないね~
6.こちらは一つ前に着いた捕虫嚢。リップにやや目立つストライプが入る
7.最新の捕虫嚢。NO-1個体とはずいぶん雰囲気が違うようで、こちらは
  N.maxima Watutau dwarfに似る様だ
8.次に成長途中の捕虫嚢の赤ちゃん

1.こちらから五枚は2021年1月17日に撮ったもので、何れもNO-2個体。こち
  らは新温室に移動した時点での株姿。これまでほぼ日陰だったことから青瓢箪

  状態(^^;
2.こちらは最初に発生した腋芽に着いた最新の捕虫嚢。出来たてで色合いは未

  だ薄い
3.次に成長してきている捕虫嚢の赤ちゃん
4.二番目に発生した腋芽に着いた捕虫嚢。若干色付いた感じ。リップのストライプ
  がやけに少ない様だ
5.こちらは三番目に発生した腋芽に着いた捕虫嚢。未だ小さいがある程度リップ

  のストライプは確認できる
6.こちらは2021年3月30日に撮ったもので、NO-1個体の地際から発生した腋
  芽に着いた捕虫嚢。NO-2固体とは大分イメージが異なる感じ(^_^)

1.こちらから六枚は2021年3月30日に撮ったもので、何れもNO-2個体。こち
  らはこの時点での株姿。新温室に来てから一気に葉身が赤くなった。これでも3
  5%程度遮光しているのだが…
2.こちらは三番目に発生した腋芽に着いた最新の捕虫嚢。未だ一寸おぼこいか(^^)v
3.二番目に発生した腋芽に着いた最新の捕虫嚢。出来たてで未だリップは完成

  していない様だ
4.二番目に発生した腋芽に着いた一つ前の捕虫嚢。特徴的な色合いになりつつ

  あるかな
5.最初に発生した腋芽に着いた最新の捕虫嚢。結構良い感じの柄色合いになっ

  てきたよ~(^o^)/
6.最初に発生した腋芽に出来つつある捕虫嚢の赤ちゃん。完成までにはもう少し

  時間がかかりそう

1.こちらから四枚は2021年4月21日に撮ったもので、主茎は失ったが最初の
  大きな腋芽に着いた一つ前の捕虫嚢。色合いは結構濃い様だ
2.左写真の捕虫嚢のリップをアップ。ややストライプが見て取れる
3.こちらは最初の大きな腋芽に着いた最新の捕虫嚢。色合いは未だ若干薄い感

  じ
4.左写真の捕虫嚢のリップをアップ。色合いが未だ薄いのでストライプははっきり
  と確認できる
5.2021年5月26日、補注嚢三兄弟\(^o^)/。左の捕虫嚢はできて間もない
  ので色合いはやや薄目

1.2021年7月2日、最初に発生した大きな腋芽に着いた最新の捕虫嚢。出来立
  てでリップは未だ完成していない様だ。これから反り返ってくる
2.こちらから四枚は本日2021年9月17日に撮ったもので、こちらは現在の株
  姿。一寸判り辛いが腋芽は3芽ある
3.こちらは三番目の小さな腋芽に着いた捕虫嚢。それなりの単純な感じだね~(^^ゞ
4.こちらは二番目の腋芽に着いた捕虫嚢。それなりの感じになってきている
5.最初に発生した大きな腋芽に着いた一つ前の捕虫嚢。結構リップが色付いて

  いる

 

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