本日は、N.hirsuta(typical×squat)×veitchii Bario stripeです。
①人工交配種:N.hirsuta(typical×squat)×veitchii Bario stripe
②入手時期 :2015年3月
③入手元 :リベラルファーム殿(ぷりんさん)
④成長度合 :遅い
⑤栽培難度 :普通
⑥挿し木 :我が家での挿し木実績無し
⑦嚢の大きさ:我が家では未だ12cm程度
⑧雌雄 :♀、10月頃
種子親のN.hirsutaは、ボルネオ島の標高200m~1100m辺りの低山帯に自生する種で、夏場の暑さには比較的対応でき低地性種と同様の管理でも大丈夫です。唯、やはり夏場は涼しい環境にした方が成績は良い様です。全体に褐色の剛毛が生えているのが特徴で、低木林から開けた場所まで様々な場所に自生しています。本交配種の種子親であるN.hirsutaは、一般的な種にポッテリタイプを掛け合わせた交配なのでしょうかね。
一方花粉親のN.veitchii Bario stripeは、マニア垂涎の種で、幅広のゴールドの襟にとても美しいストライプが入ります。本種はボルネオ島サラワク州の山間部にある小さな村Barioで、東マレーシアに位置しインドネシアとの国境線に近い所に自生しています。地形的には2000m級の山々に囲まれた1000m程度の盆地で気候も穏やかですが、朝夕は結構涼しくなる、そんな場所です。
この両種の交配種ですが、果たしてどんな生長をしてくれるのでしょうか。雰囲気的にはN.veitchiiが顕性遺伝でしょうか。耐暑性もあるようで、我が家の40℃を超える温室でも生きています!(^^)!。4年程我が家の夏を経験しましたが、50%程度遮光で涼しい場所での管理をしたところ特に問題なく夏越ししてくれている様です。直近の葉身はやや大きめに展開してきていますし、ある程度徒長してきており、昨年の10月に雌花が咲きましたので、ぷりんさんから戴いた花粉を交配したのですが、残念ながら失敗に終りました(;´д`)トホホ。今年も現在開花中で既に二番花も顔を覗かせています。当初はN.boschianaの雄花が同時期に開花しそうでしたので交配を目論んでいましたが、N.boschianaの開花が思ったよりも遅くこの時点で開花していませんので、急遽N.Mixtaと交配しました。N.Mixtaは稔性があまり良くないので果たして結実してくれるかどうか分かりませんが…。しかし、それにしても本種は腋芽が中々発生してきませんね~(;´д`)トホホ。と思っていたら昨年2020年12月になって漸く発生してきました。今は少しだけ成長して着袋が始まりましたε-(´∀`*)ホッ。
現在は、N.Mixta及びN.boschianaとの交配も成功し小さな苗ですが少しずつ生長してきています。下段写真左から、
1.入手した当日の2015年3月27日に撮った株姿。葉数は一寸少ないが、特徴的
な嚢がしっかりと付いている
2.こちらは2015年7月2日に撮った株姿。生長は非常に遅く、葉身の展開は1枚/
1.5ヶ月程度。最新の葉身はやや大きいのが展開してきた感じ
3.2015年8月12日に撮った株姿。まだまだ生長は緩慢
4.2015年11月9日、やや大きめの葉身が展開してきたが、なにやら葉先が歪にな
っている
5.こちらは2016年1月9日に撮ったもので、さらに大きめの葉身が展開してきた。こ
ちらの葉は綺麗になった
1.2016年4月6日、大きな葉身が展開し始めてきた
2.2016年5月28日、このまま順調に育ってくれればいいのだが、夏の暑さに耐え
てくれるだろうか
3.こちらは2016年7月30日に撮ったもので、やはりこの暑さで大分愚図ってきた。
葉身先端部が一寸ケロイド様になってくる。早く涼しくなって欲しいものだ
4.2017年2月19日、少し伸長してきたかな(・・?
5.2017年3月17日、成長は概ね1枚/月、葉が展開する感じ
6.こちらは2017年5月28日に撮ったもので、こちらは株姿。多少徒長気味になって
きたのだろうか
1.入手した当日の2015年3月27日に撮ったもので、ひとつ前に出来た捕虫嚢
2.同3月27日に撮った最新の補虫嚢。うぅ~ん、ピンクに色付いてとってもビウティフ
ル
3.2015年6月23日に撮ったもの
4.こちらは2015年7月2日に撮った最新の補虫嚢。まだ小さな株なので本来の姿で
はないが、果たしてどんな生長をしてくれるか、雰囲気的にはややN.veitchiiに似て
きそうに思うが、これからが楽しみ
5.2015年8月12日、開き始めたばかりの嚢
6.こちらも同8月12日に撮ったもので、ひとつ前に出来た嚢。若干ストライプが入る感
じ。蔓はとても毛深い
7.2015年11月9日に撮ったもの
8.こちらは2016年1月9日に撮ったもので、左写真の嚢のその後の様子。徐々にボ
ロくなってきた(・∀・)
1.こちらから二枚は2016年4月6日に撮ったもので、こちらの嚢はまだまだ本来の
姿ではなさそう
2.次の嚢が生長し始めた様子
3.2016年5月16日、大分大きくなって色合いもめっちゃ濃くなってきた感じで、一
寸期待できそうかな(・・?
4.こちらから二枚は2016年5月28日に撮ったもので、こちらは左の嚢のその後の
様子で、やっと蓋が開いた状態
5.リップをアップ。ストライプは中々の物(・・?
6.2016年5月30日、ほぼ完成したかな
7.こちらは2016年7月30日に撮ったもので、左写真の嚢のその後の様子だが、リ
ップは全体的に赤くならずにそのままストライプが目立つ
1.2017年5月19日、暖かくなってきたからか、やっと補虫嚢の成長が始まった様
子
2.2017年5月23日、左写真の嚢のその後で、いよいよ蓋が開き始めた
3.2017年5月25日、蓋は開いたが、リップは未だ立った状態で、これから徐々に
反り返る
4.こちらから四枚は2017年5月28日に撮ったもので、こちらは完成した捕虫嚢。
本種のリップはこれ以上色付くことが無いので、結構ストライプは鮮明なまま保持
される
5.こちらは口部をアップしたもの。N.veitchiiが顕性遺伝だろうか。良い感じ
6.次の嚢も大分大きくなってきた
7.こちらは次の次の嚢。未だ小さいが、これから徐々に大きくなってくるだろう
1.2017年6月4日、開いて間もないミドルからアッパー寄りの捕虫嚢
2.2017年6月10日、左写真の捕虫嚢のその後の様子
3.こちらから二枚は2017年9月1日に撮ったもので、こちらはいよいよ花穂が上が
ってきた様子。この蕾からすると雌花の雰囲気
4.開いたばかりの捕虫嚢で、未だ襟が後方へ反り返っていない状態
5.こちらから三枚は2017年11月6日に撮ったもので、こちらはこの時点での株姿。
この状態だと来春には挿し穂が採れそう。唯、未だ腋芽が発生していないよ~
6.こちらは左から四枚目写真の捕虫袋のその後。成熟した捕虫嚢って感じだね
7.雌花が開花し、ぷりんさんから花粉をご提供戴き交配したのだが、一寸タイ
ミングを逸したようで鞘が膨らむ様子は無く、残念ながら失敗してしまった(´;ω;`)
1.こちらから二枚は2018年5月9日に撮ったもので、こちらはこの時点での株姿。
大分徒長してきたので挿し穂を採りたいところであるが、一向に腋芽が発生しない
ので、茎をカットするのを躊躇している状況である
2.この時期になると良く着袋してくれる。やっと蔓の先端が成長してきたよ~(^_-)-☆
3.こちらから二枚は2018年5月28日に撮ったもので、こちらは左写真の蔓の先端
が生長し無事に捕虫嚢が完成した様子
4.リップをアップ。花粉親であるN.veitchii Bario stripeを一寸彷彿させる感があるよ
ね~(^^♪
5.2018年6月30日、左写真のその後の様子。大した変化はない様だ
6.2018年11月2日、いよいよ雌花が咲き始めた。N.boschianaの雄花も咲きそうな
ので、あわよくば交配したいところだ
7.こちらは2018年11月11日に撮ったもので、交配に丁度良い受け入れタイミング
だが、交配目標にしていたN.boschianaの雄花が未だ咲かない;つД`)。そこで急遽
N.Mixtaと交配した。本種は二番花も上がってきており、そちらの方でN.boschianaと
交配させることにした
1.2020年4月7日、大分成長してきたミドル寄りの捕虫嚢の赤ちゃん
2.こちらから四枚は2020年12月6日に撮ったもので、こちらは最新の捕虫嚢。既に
アッパー寄りになっている様だ
3.リップを拡大したところ。一寸ストライプは控え目な感じかな(^^;)
4.開花していることに気づかなかったので、交配が一寸遅れた。果たして結実するだ
ろうか、微妙なタイミングだ
5.本種は中々腋芽が発生してくれないが、やっと地際から腋芽が顔を覗かせてきた
よ~\(^o^)/
1.こちらから四枚は本日2021年6月20日に撮ったもので、こちらは地際から発生し
た腋芽のその後の様子。少しずつ大きくなり着袋が始まったよ~(^o^)/
2.こちらは地際から発生した腋芽に着いた最初の超ロアー。色合いは若干地味な感
じ(^^;)
3.地際から発生した腋芽に出来つつあるロアーの赤ちゃん。多少色合いが赤くなり
そうな感じ
4.こちらは現主茎に着いたアッパー寄りの捕虫嚢。主茎は既に1.6m程度徒長して
いるよ~。腋芽がある程度大きくなったら是非挿し木にしたいな(^^)/
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