本日は、N.mirabilis var. globosa×(veitchii×Miranda)Redの交配‐その6について紹介します。

①交配番号 :NO.42
②交配親  :N.mirabilis var.globosa[♀]×(veitchii×Miranda)Red[♂]
③交配日  :2013年11月19日
④採取日  :2014年3月26日
⑤播種日  :2014年3月30日
⑥発芽確認日:2014年6月17日

種子親のN.mirabilis var.globosaは、従来N.vikingとして流通していた品種で、その後N.mirabilisの変種globosaとされました。我が家では個体識別のため入手時の種名をそのまま使用し区別ています。本種は他のN.viking等と同様にロアー~ミドル~アッパーで色合いは変わってきますが、この個体はロアーでも特に色の変化が大きく、環境(温度、湿度、光線量等)によって真っ赤に色付くものや、殆どグリーン一色になるもの、翼のみ赤く色付くもの、リップのエッヂだけ赤くなるもの等色々な顔をもっています。冬場の気温が低い時期は概してグリーン一色になる傾向が高いようです。
一方花粉親のN.veitchii(L)×N.Miranda Redは、ぷりんさんオリジナルの品種で、StripeとRedのタイプを分譲していただいた内のRedです。本種は草姿、補虫嚢の独得な襟等はN.veitchiiの特長を受け継ぎ、耐寒性、耐暑性はN.Mirandaから受け継いでいる様で、非常に両親の良い所が発現している素晴しい交配種だと思います。しかも暑さ、寒さにも強く育てやすい品種です。
この2種を交配してみました。両親とも強健種ですので、当然の如く強健な個体になるとは思いますが、交配コンセプトとしては、強健に加え、globosaの風体にN.veitchii(L)×Miranda Redの襟が上手く融合してくれる事です。色合いも真っ赤な中に斑模様が入れば良いかなって勝手に想像していましたが、あにはからんや…。
発芽後セルトレイに入れて管理していましたが、僅か5個体のみ生き残っていたものが、管理ミス等で減ってしまい、現存しているのは1個体のみです。唯、2015年来この個体の存在が行方不明になってしまい、何ぼ探しても見つかりませんでした。我が家では絶滅したと思っていたのですが、何と2016年の2月に見つかったのであります( ^)o(^ )。
折角見つかった個体ですので、何とか無事に育て上げたいものです。今のところ出来の悪い状態は続いていますが、何とか生きてくれている様ですので、このまま大きくなって、お願い!って感じでしょうか(^_^)。主茎は徒長することなくボチボチ力尽きそうになってきています。腋芽は4芽発生しているのですが、ググっと伸びる雰囲気は更々ないようで全くのインケツの様です。下段写真左から、

1.種子親のN.mirabilis var.globosaで、環境によってはとても濃い色合の嚢が
  できる
2.こちらは花粉親のN.veitchii×Miranda Red。N.veitchiiに良く似たとても立
  派な襟をもつ。色合いも濃くとても美しい。又、N.Mirandaの性質を良く受け
  継いでいるのか、とても強健で育てやすい秀逸品
3.蒴果と種子。量はさほど多くはなかったが、比較的結実は良かった
4.こちらは2014年6月17日に撮ったもの。初めて発芽を確認したもので
  双葉の出ているのはこの画像では2芽だが、後他に3芽程発芽しかけている
  最終的に7芽程度しか発芽しなかった
イメージ 1

1.2014年8月6日、右から二列目の5個体が生き残ったので、セルトレイ
  に上げた。何とか数個体でも生き延びて欲しいもの
2.2015年6月13日、とにかく生長が非常に緩慢で、果たして生き残って
  くれるのだろうかと思いつつ、未だ極小苗だがビニールポットに上げた
3.二週間後の6月27日に撮ったもので、葉色がやや良くなり葉も一枚展開し
  てきたので、何とかなるかもしれない
4.2015年8月5日、やや大きめの葉身が展開し始めてきた
イメージ 2

1.こちらは2015年9月16日に撮ったもので、徐々に葉数も増え何とかな
  りそう。雰囲気的にN.veitchiiを彷彿とさせる感じで、極小の嚢に僅かなが
  ら色が載ってきつつある感じ。成株になってくれることを祈ろう
2.2015年10月22日、左写真よりも一回り程小さくなった感じ;つД`)
3.こちらは2017年2月23日に撮った株姿。昨年記事にしようと本個体を
  探しても見つからず、我が家では既に絶滅したと思っていた。この5月に実
  生苗を分譲するために、棚奥の他品種の陰で青ヒョウタンになっている個体
  を、取り出して馴化しようと整理していたら、何と本種が出てきたのである
  良くもまあ、上手い具合に水が掛かっていたもので生きていたものだ
  \(◎o◎)/!。一年以上行方不明だったので、めっちゃ儲かった感じであ~
  る\(^o^)/。何時の間にか腋芽が発生し2芽になっていた。殆ど陽の当たら
  ない場所に隠れていたので成長も全くだが、これからは徐々に陽に慣らして
  大きくしたいものである
イメージ 3

1.2017年6月2日、ビニールポットからやっと4号プラ鉢へ鉢増ししたと
  ころ。光線量を増やしたので少しはましになったが、それでも出来が悪い状
  態は続く
2.こちらから五枚は2017年9月9日に撮ったもので、こちらは現在の株姿
  徐々にではあるが大きくなってきた(・・?。まあ、出来はイマイチ感が否め
  ないが、ボチボチ着袋はしてくれている様だ
3.こちらは主茎に出来た最新の捕虫嚢で、蓋が開いて間もないところ。未だ全
  然特徴は現れていないが、何となく斑模様が入りそうな…(・・?
4.こちらも主茎に出来たもので、一つ前の捕虫嚢
5.こちらも主茎に出来たもので、二つ前の捕虫嚢
6.こちらは腋芽に出来た一つ前の捕虫嚢。嚢着きは良さそうなので、これから
  成長してくれると良い塩梅になってくれるやも(^_-)-☆
イメージ 4

1.こちらから二枚は2017年11月1日に撮ったもので、こちらは現在の株
  姿。二芽立ちになっているが、成長は遅々としている
2.多少ましな補虫嚢になってきたように思うが、襟はたいしたことないかな~
3.こちらから六枚は2018年3月16日に撮ったもので、こちらは現在の株
  姿だが、殆ど大きくなつていない。本種は低温にはあまり強くない様でやや
  気温が高めの方が調子良さそうである
4.株元を覗いてみると、何と\(◎o◎)/!2番目の腋芽が発生しているでは
  ないか。しかも既に超オチビなロアーも出来つつある
5.こちらは主茎に着いた一つ前のロアー。低温下では大した嚢を着けてくれな
  い様だ
6.主茎に出来つつある補虫嚢の赤ちゃん
7.主茎に着いた2つ前の補虫嚢と、奥側に最初の腋芽に出来つつある補虫嚢の
  赤ちゃん
8.最初の腋芽に着いた最新の補虫嚢
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1.こちらから七枚は何れも今朝2018年9月26日に撮ったもので、こちら
  は現在の株姿。正面寄りに見える芽は主茎だが、ボチボチ力尽きそうである
2.一番大きな補虫嚢、と云っても大したことはないが…。唯、リップは赤味が
  濃い。あわよくばもう少しリップに芸が欲しかったが…
3.こちらは一寸リップの色合いが薄いかな(・・?
4.出来て2ヶ月以上経過した補虫嚢。一寸dirtyになってきた^_^;
5.ややスレンダーな感じ
6.生長途中の補虫嚢の赤ちゃん
7.こちらは別の腋芽に出来つつある補虫嚢の赤ちゃん
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