本日は、N.viking var boatform ×sib(Green系)×Noboriryuの交配‐その9について紹介します。

①交配番号 :NO.23
②交配親  :N.viking var boatform ×sib (Green系)[♀]×Noboriryu[♂]
③交配日  :2013年9月15日
④採取日  :2013年12月13日
⑤播種日  :2013年12月16日
⑥発芽確認日:2014年2月6日

種子親は、N.viking var boatform同士を掛け合わせたシブクロスで、ぷりんさんが作出されたものを2010年9月に分譲していただいたものです。その名の通り、我が家に4種ある内で一番赤みが薄く、グリーン地に翼とリップのエッヂ部が臙脂色に色付くタイプです。
一方花粉親のN.Noboriryuは、N.Balmy KotoとN.khasianaの3種混合交配で、1984年に一正園殿で作出されました。低地性種と高地性種の血が入って、低温、高温、乾燥に良く耐える強健種です。特に最低温度は4℃前後、最高温度40℃程度でも十分耐えられる強者です。2016、2017年なんか、-3℃の日が2日続きましたが平気でした。(^▽^)/
この強健な両種を掛け合わせてみましたが殆ど種子は採れず、何とかまともそうな種子は30粒程度でした。2014年の2月6日時点で1芽萌芽していましたが、植替え時迄に7芽しか発芽しませんでした。最終的には8芽のみ発芽、その後の生長も芳しくなく、現存している個体は1株になってしまいました。あまりにも強健種同士なので一寸くるってしまったのでしょうか( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \。何はともあれ、何とか無事に成株まで育ってくれたようです(´▽`) ホッ。
交配コンセプトとしては、両親共に根張り良く旺盛な成長をしてくれますので強健種になってくれる筈なのですが、あにはからんや・・・・。N.vikingとN.Noboriryuの形、模様が上手い具合にミックスされたらと思っていたのですが、全く以って期待を大きく裏切ってしまった個体になってくれましたね~。( ̄∇ ̄;)
このN.Noboriryuを花粉親とする交配種を5種育種していますが、今のところ他の4品種はN.Noboriryuが顕性遺伝の様ですが、本種は出来の悪い品種って感じですね。それにしても潜性遺伝なのでしょうか、全くN.Noboriryuの色合い柄は現れませんでした(´;ω;`)ウゥゥ。
2016年の夏には雄花が咲き、主茎および最初の腋芽共々順調に成長していたのですが、2017年は厳寒だったからか主茎および腋芽共にあっという間に枯れてしまいました。折角今春には挿し木を予定しようと思っていたのですが…。腋芽は何とか成長してくれていますので、これからの成長に期待したいと思います。下段写真左から、

1.種子親のN.viking(Green系)、赤みの強い種にあって、この個体は赤みが
  少なくグリーンっぽい感じ
2.花粉親のN.Noboriryuはとても強健で、成長もめっちゃ早い(2m程度/年)
  ので、維持管理が大変
3.蒴果と種子。非常に結実が悪く、何とかまともそうな種子は40粒弱に留ま
  った
4.2014年5月14日に撮った播種鉢内の様子。結局写っている7芽しか発
  芽しなかった。種子親がN.vikingにしては出来が悪い
イメージ 1

1.2014年5月24日、左から4列目5個体と5列目の3個体。一寸小さい
  が連結ポットに8株とも植付け実施。ただし1芽は既に瀕死状態
2.2014年6月16日に撮ったもの。植替えして3週間一寸しか経過してい
  ないので、殆ど変化はないが、1芽以外は未だ落第はしていない様子。何と
  か2~3株でも良いので、無事に成長して欲しいもの
イメージ 2

1.2015年5月19日、未だ小さいがビニールポットに鉢上げした
2.2015年6月27日、枯れずに細々と生きている感じで、何とか活着して
  くれている模様
3.こちらから2枚は2015年8月13日に撮ったもので、やっとここまで育
  ってくれた。一寸早いが縦長ブラ鉢に鉢増ししようと思う
4.縦長ブラ鉢に鉢増しした様子。何とか無事に生長して欲しいもの
5.こちらから二枚は2016年2月19日に撮ったもので、こちらは株姿。こ
  の両親でこの超スローな生長度合い、本当に両親はあってるの(・・?って疑
  ってしまいたくなる
6.こちらは株元を撮ったもので、既に腋芽が発生してきている。生長はトロい
  にも関わらず腋芽の発生は早いな。(⌒▽⌒)アハハ!
7.こちらから二枚は2016年8月28日に撮ったもので、こちらは株姿。ほ
  んの少々生長してきただろうか。今のところ腋芽も枯れることなく成長中
8.こちらは株元の様子。種子親に似てか、僅かならが塊根状になってきている
  雰囲気
イメージ 3

1.2015年6月13日、二株目の個体をビニールポットに鉢上げした状態
2.2015年6月27日、こちらも枯れずに何とか活着してくれている模様
3.こちらは2015年8月13日に撮ったもので、何とか無事に生長してくれ
  ている様子。ここまでくれば枯れずにいけそうだが、1株目と比べ未だ小さ
  いので、鉢増し迄にはもう少しかかりそう
4.2016年2月19日に撮ったもの。本当に生長が遅いぞ~。にも関わらず
  既に腋芽出てるし~
5.こちらは2016年8月28日に撮ったものだが、何時お迎えが来てもおか
  しくない状態がずっと続いている。両親の強健さを思うと何でやねん、って
  感じ。最終的にはお星さまになってしまった( ノД`)シクシク…
イメージ 4

1.2015年11月8日、最新の補虫嚢をアップで撮ったもの。未だ海の物と
  も山の物とも言えないが、雰囲気的にそのまんまN.Noboriryu(・・?
2.2015年12月28日、左写真の嚢のその後。ややリップに赤味が出てき
  た感じ
3.こちらから二枚は2016年2月19日に撮ったもので、こちらは左写真の
  嚢のその後。何の変わりようもない
4.こちらは最新の補虫嚢だが、気温が低いせいかめっちゃショボイわ~
5.2016年5月22日、生長は相変わらず遅々としており、袋も何かショボ
  イ感じ
6.2016年8月23日に撮った補虫嚢
7.こちらから二枚は2016年8月28日に撮ったもので、こちらは主茎に出
  来た最新の補虫嚢。黒いぶつぶつは蜜腺で、花粉親のそれと良く似る
8.こちらは腋芽に出来た最新の補虫嚢。黒いぶつぶつから蜜が染み出てきてい
  る。N.Noboriryuを花粉親とする交配種を5種育種しているが、他の3品種
  はN.Noboriryuに良く似た柄色合いを発するが、本種は未だそのような感じ
  は無い。ずっとグリーン一色だろうか。経過観察する事にしよう
イメージ 5

1.こちらから四枚は2017年3月13日に撮ったもので、こちらは最初に鉢
  上げしたNO-1個体。出来は悪いが何とか無事に生育中。早々に腋芽が発生し
  て二芽立ち
2.地際の様子を撮ったもので、種子親に似て大分塊根が肥大してきた。小さな
  腋芽も沢山出てきているが、成長してくれるのはせいぜい1~2芽程度かな
3.こちらは一つ前に出来た補虫嚢。全く模様が発現していない。唯、蜜線はと
  ても目立つ。翼の色合いはN.viking譲りだろうか
4.こちらは最新の補虫嚢。両親の中間ってところだろうが、全く期待外れにな
  ってしまったよ~;つД`)。多分これから化けることはないだろう
イメージ 6

1.2017年4月7日に撮ったもので、何れも未だミドル辺りだろう
2.2017年4月18日、何れの捕虫嚢も本種のもので、未だミドル辺りかな
  (・・?
3.2017年5月1日、こちらはできてあまり時間が経っていない捕虫嚢。そ
  れにしても全くN.Noboriryuの色合い柄は現れないね~
4.2017年6月9日に撮ったミドル
5.こちらは2017年7月2日に撮ったミドル
6.2017年8月21日、本種で初めて開花したよ~(^o^)/
イメージ 7

1.こちらから八枚は2017年9月11日に撮ったもので、こちらは現在の株
  姿。主茎と早くに発生した腋芽の二芽立ち
2.捕虫嚢の穂様子を少しアップしたもの。全部で13個着いているが、まあ、
  こんなものか
3.地際の様子。既に2017年の2月に発生していた腋芽は、半年近く芽が動
  かなかったが、漸く少しずつ動き始めた様子。それにしてもN.viking譲りか
  結構な塊根状態になってきたぞ~
4.こちらは何れも主茎に出来たもので、左は一つ前の捕虫嚢、右は二つ前の捕
  虫嚢
5.腋芽に出来つつある捕虫嚢の赤ちゃん
6.こちらは主茎に出来た最新の捕虫嚢
7.こちらは腋芽に出来た最新の捕虫嚢で、若干赤味が濃い感じ
8.こちらは何れも腋芽に出来たもので、左は一つ前に出来た捕虫嚢、右は三つ
  前にできたもの
イメージ 8

1.2017年11月5日、地際から発生した腋芽が徐々に大きくなってきてい
  るよ~\(^o^)/。何となく4芽程ある様だ
2.こちらから七枚は2018年3月14日に撮ったもので、こちらは現在の株
  姿。何とか4芽無事に成長してくれている様だが、主茎と最初の腋芽は低温
  のせいか枯れてしまった(ノД`)シクシク
3.こちらはやや側面寄りから撮ったもの。大分にぎやかになってきたね~(^.^)
4.こちらは左写真の反対寄りから撮ったもの。こちらもロアーがボチボチ着い
  ている
5.腋芽の最初の頃に着いたロアー。結構リップの色が赤い。嚢表面のブツブツ
  は蜜腺だが、それにしても本種はとても多い
6.こちらは別の腋芽に着いたロアー
7.最新のロアーで蓋が開いたばかりのもの。やや縦長になった気がしないでも
  ない
8.こちらは成長途中の補虫嚢の赤ちゃん。一寸判り辛いのだが、本種は嚢表面
  に産毛が結構生えている。ご先祖様であるN.maximaの血筋だろうか
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1.こちらから八枚は今朝2018年9月6日に撮ったもので、こちらは現在の
  株姿。何とか4芽無事に成長してくれている様だが、主茎と最初の腋芽は力
  尽きてしまったよ~(ノД`)シクシク。唯、着袋率は良い様でこれでも20個以上
  着いているよ~\(^o^)/
2.こちらは背面から撮った様子。こちらは補虫嚢がスカスカ(^^;
3.腋芽に着いた最新の補虫嚢。ん~ん、N.Noboriryuは何処にいったん(・・?
4.こちらは別の腋芽に着いた最新の補虫嚢。この補虫嚢はリップの発色が中々
  良い様だ
5.こちらは別の腋芽に着いた最新の補虫嚢。これは一番大きいよ~
6.左写真の補虫嚢の次に成長中の補虫嚢の赤ちゃん
7.こちらは別の腋芽に着いた最新の補虫嚢。本種はN.Noboriryuに似て蜜の噴
  出がとても多い
8.一番大きな左の腋芽には既に雄花の花穂が顔を覗かせている。右奥に見える
  次に大きな腋芽にももうすぐ花穂が出てきそうな感じ
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