本日は、N.thorelii rubra×viking var boatform ×sib(Ping-Pong系)の交配
‐その4について紹介します。
 
①交配番号:NO.10
②交配親:N.thorelii Lecomte. forma rubra[♀]
     ×viking var boatform ×sib(Ping-Pong系)[♂]
③交配日:2012年10月10日
④採取日:2013年1月27日
⑤播種日:2013年3月6日
⑥発芽確認日:2013年4月24日
 
種子親は八丈島の日の出花壇殿由来の品種で、全体的に赤身の強くなるタイプです。低温、高温に強く、良く着袋してくれる優良種で、ロアーとアッパーでは随分嚢の色形が事なり二形性を良く示します。
一方花粉親は、ぷりんさんのオリジナルで、boatform同士をシブクロスさせたものです。小柄ながらもとても丸くコロコロっとした良い形の嚢を付ける個体です。こちらは高温にとても強い品種で、春から秋にかけて鈴なりを呈してくれます。唯、冬場は最低20℃程度ないと着袋は難しいようです。
この両種を掛け合わせてみました。結実した種子は充実していましたが、花数が少なかったので少量しか採れませんでした。少量の割には発芽率は比較的高かったようです。
交配して発芽後1年半が経過しました。一部灌水が行き届いていなかった個体数株をロストしましたが、大なり小なりはあるものの他の株はほぼ問題なく成長しており、ここまで何とか無事に育ってくれている様です。成長の早い株は、連結ポットから単独ビニールポットへ植え替え、その後更に成長の早い個体を鉢植えと格上げしました。
前シーズンの冬場は特に気温が低く、成長が芳しく有りませんでしたが、今シーズンで大分大きくなってきました。補虫嚢も徐々に個性が表れてきたでしょうか。未だ連結ポット植えの残りの株があり、ビニールポットへ植替えしていく作業に追われています。
交配コンセプトとしては、赤みの強い丸い個体で、ソレリー譲りの斑模様がクッキリ入ってくれる事、そして低温、高温、乾燥に耐えれるリビングネペンを目指したつもりですが、本来の個性を発揮するまではあと1~2年位かかるでしょうか。下段写真左から、
 
1.種子親のN.thorelii rubra、赤みの強い日の出花壇由来の品種で、成長は早
  く良く着袋してくれる優良種
2.花粉親のN.vikingでboatformのsib-cross、ぷりんさんが作出した個体。赤
  みはやや薄めだが、補虫嚢の形がとても丸く良い嚢をつけてくれる
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3.発芽して3ヶ月少々経過した2013年8月7日に撮った播種鉢内の実生苗
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4.2013年8月14日、本葉が数枚展開してきたので、セルトレイに植替え
  した所
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5.2014年5月1日、セルトレイから随分はみ出してきた実生苗。ボチボチ
  ビニールポットへ鉢上げしないといけない時期
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6.2014年8月19日、ビニールポットへ鉢上げして3ヶ月程度経過した苗。
  少しずつ良い感じになってきたところ
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7.2014年9月30日、少しずつビニールポットへ鉢上げしている苗。随分
  成長に違いが出てきている
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8.こちらは今朝2014年11月3日に撮ったもので、ビニールポットへ鉢上
  げたものの中から成長が良い個体を、3.5号長鉢に植え付けて2ヶ月程度
  経過した状態。気温が低下してきたので、古い嚢の枯れ上がりが早くなって
  きつつある
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9.こちらも今朝2014年11月3日に撮ったもので、現在の嚢のバリエーシ
  ョン。左から
 ・種子親にやや似た感じ
 ・こちらも同様、種子親にやや似た感じで色合いは濃くなりそうな雰囲気
 ・とてもポチャッとして可愛い感じ
 ・これも同様に丸々として、花粉親の形状に似ている
 ・画像が小さくて見辛いが、こちらは襟に綺麗なストライプが入る。今のとこ
  ろストライプの入る個体は数株しかない
 ・今のところ一番大きな嚢を付ける個体だが、色合いはイマイチ、形もイマイ
  チで、一寸不細工かも(笑)
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