本日は、N.Mixta Hort.Veitch ex Mast.です。
 
①人工交配:N.northiana×maxima、1893年Tivey氏作出
②入手時期:1994年頃
③入手元:一正園殿
④成長度合:早い
⑤栽培難度:簡単、低温、高温に強い
⑥挿し木:鹿沼土挿しで100%
⑦嚢の大きさ:我が家ではMax28cm前後
⑧雌雄:♀、10月~2月頃
 
どこの植物園でも栽培されている様なメジャーな品種ですが、最近は高地性種や種々交配種が幅を利かせ、本種の流通は極めて少ない様に思います。これもN.Wittei等と同様、ビクトリア朝時代に作出され、100年以上育てられてきた素晴しい古典品種で、最高傑作の一つだと言われています。本種が生まれなかったら、当然不朽の名作?であるN.Dyerianaも生まれなかったわけでして。
交配親、両親の良いところをほぼ完璧に受け継いでいる様に思います。本種もN.Witteiと同様、阪神大震災により暫らく停電続きで、温室が加温できなかったにも関わらず生き延びてきたもので、愛着ひとしおです。
入手して20年程経過しますが、親株も挿し木株も全く問題なく長寿を全うし続けています。唯、最近嚢の大きさがイマイチの様です。もう数年植え替えていないので、ボチボチ植替えをしてあげないといけませんね。下段写真左から、
 
1.2011年10月4日に撮ったもので、腋芽の最初のころに出来たロアー
2.こちらは2012年4月17日に撮ったロアーで、腋芽の最初の頃。斑模様
  がとても濃くクッキリと表れていてとても美しいと思う
3.2012年5月13日に撮ったロアー、何とも言えないペリストーム。つい
  見惚れてしまいそう
4.これは2012年7月22日のもので、蓋が開いたばかり、時間の経過と共
  に、赤身が濃くなっていく
5.2012年9月5日、左の嚢は出来て1ケ月程経過、右は蓋が開いたばかり
  の嚢。この嚢は28cmだったが、我が家では30cm超えが一度もない。
  環境が悪いのか、栽培技術が拙いのか。もっともっと栽培技術の研鑚に努め
  なければなるまい
6.2012年11月27日、ロアーからミドルへ移行中の頃か、少しずつ尻ず
  ぼみになってきた
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1.2011年9月21日のもの、未だミドル当たりの嚢か。ペリストームの色
  合いがややオレンジ色っぽい
2.2011年10月10日、今まさに蓋が開き始めたアッパー、殆ど色彩が無
  いが、完全に蓋が開くと、ストライプが入り徐々に色付いていく
3.2011年10月21日のものだが、随分赤い
4.こちらは2011年11月19日のもの。襟は赤と云うより臙脂色に近い。
  何れの種もそうであるが、嚢の出来る時期や環境等によって微妙に色合いは
  変化して、見ていて楽しい
5.2012年6月4日、鈴なりになると結構見応えがある。これでは鈴なりと
  は云えないが・・・・・。本種はN.northiana譲りか、良く腋芽が発生する
  ので、数芽株立ちになるととても賑やかになる
6.2012年12月2日、1.5m程度伸長した枝に出来たアッパー。開いて
  間もない嚢だが、時間の経過と共に赤く染まり、グリーンとのコントラスト
  が美しくなる。後ろにぼんやり見えるのが本種の花序(雌花)
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1.2013年6月29日、出来たばかりの艶艶リップのアッパー
2.2013年9月19日、挿し木苗に出来たもので、既にミドルの雰囲気
3.2013年10月5日、親株の脇芽がある程度成長した枝に付いたミドル
4.2014年2月17日、二番花はこの頃咲くことが多い。最初の花序に比べ
  やや数は少なくなる。本種は稔性が低く、中々思った交配が出来ない
5.2014年9月30日、親株の脇芽に出来たロアーだが、22cm程度と小
  ぶりになってきた。随分植替えしていないのが原因だろう
6.こちらは本日2014年10月2日に撮ったアッパー。襟の下方に濁った水
  が見えるが、これは裏蓋から噴出した蜜が襟をつたって流れ落ちたもの。蜜
  は舐めるとほんのり甘いが、これは一寸濁っているので遠慮した
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