本日は、N.Ile de Franceです。
 
①人工交配:N.Lecouflei[mirabilis×thorelii]×
      Mixta Sanguinea[northiana×maxima]、1978年、
      Yvon Ve'zier氏作出
②入手時期:2009年10月
③入手元:うつぼかずらの郷殿
④成長度合:非常に早い
⑤栽培難度:超簡単、高温に強い
⑥挿し木:水挿し発根容易
⑦嚢の大きさ:我が家ではMax25cm前後
⑧雌雄:♀、10月頃
 
この交配種はその名の通りフランスで作出されたものです。Ile de Franceとは、フランス中北部の地方で、現在は首都パリ市街を中心とした7県の地域圏を指す様です。作出者の居住地域がこの辺りだったのでしょうか。
草姿は大柄で特に葉身は大きくなり、スルスルっと伸びていく感じですが、それに比較して茎はあまり太くならない、スリムな感じの種です。成長はとても早く、良く着袋してくれますし、挿し木も容易な優良種です。特にロアーからミドルにかけては、陽の光が強いと嚢全体から襟の部分がピンク色から赤く色付きとても美しくなります。アッパーはあまり色が載らない様です。本当に素晴しい品種なのですが、独得な個性に欠けるのか、人気はいま一つの様ですね。下段写真左から、
 
1.2011年9月6日に撮ったもので、腋芽の最初にできたロアーで、ピンク
  色がとても美しい
2.2011年10月21日、腋芽の三枚目辺りに出来たロアー、何とも云えな
  い色合いがとても良い
3.こちらは腋芽が少し成長した2011年12月27日2のロアーで、色彩は
  少し薄れてきた感じ。ロアーの頃は総じて嚢表面の斑模様が目立つが、ミド
  ルからアッパーになると殆ど発現しなくなる
4.1m程度伸長した枝に出来たミドルで、2012年6月25日に撮ったもの。
  陽の光に良く当たると綺麗に発色してくれる
5.こちらも2012年6月25日に撮ったアッパーで、2m程度伸長した枝に
  出来たもの。色気も無くなって尻ずぼみになった。4のミドルとこのアッパ
  ーは23cmだった。調子が良いともう少し大きくなる。又、調子のバロメ
  ータは蜜の分泌度合いでも判断できる。特に本種は至る所に蜜腺があり、調
  子が良いとN.glanduliferaの様にあちこちから蜜を噴き出す
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1.2012年6月25日に撮ったアッパー。嚢自体はさほど個性的ではないか
  もしれないが、何となく襟元等良い感じ
2.こちらも同じく2012年6月25日に撮ったもので、ミドル当たりの嚢。
  襟が何とも言えない感じ
3.2012年7月14日のミドルを上方から撮ってみた。嚢内壁は結構色白
4.2012年12月8日のアッパーで、2.5m程度伸長した枝に出来たもの
  であるが、蔓がカールしていない
5.本種の花序(雌花)、一寸古いが2011年10月27日のもの。この個体
  も結構花粉のより好みがある感じ。花粉が乗らなくても、凄く大きな鞘が出
  来ることが多く、蒴果を採取し種子を確認しないと結実有無は判断出来ない
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1.2013年7月5日、ミドルからアッパー寄りの嚢だが、これは襟の構造に
  欠陥あり?全然発達していない
2.2014年3月2日に撮ったもので、2013年12月に水挿しした苗の発
  根状況。カルス形成部分から不定根が沢山出てきているのが分かる。ネペン
  の根は総じて真っ黒と思われがちだが、先端部分はこの様に半透明で白っぽ
  い感じになる。これは状態が良い証拠
3.2014年6月30日、これもミドルからアッパー寄りの嚢
4.こちらは昨日の2014年8月25日に撮ったもので、地際の腋芽の最初に
  できたロアー。これは腋芽が結構大きかったので、嚢も12cmと大きめ
5.こちらは正面よりから撮ったもの。光が十分だとピンク色になり、紅い斑模
  様も発現する
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