本日は、N.ventricosa Blanco. 'Red pach'です。
 
①自生地:フィリピンの固有種で、ルソン島ボントックバナウェ地方やマヨン山の高地、シブヤン島など、1837年記載種
②入手時期:2011年6月
③入手元:うつぼかずらの郷殿
④成長度合:やや遅い
⑤栽培難度:簡単、低温、高温に強い
⑥挿し木:鹿沼土挿しで100%
⑦嚢の大きさ:我が家では10cm程度
⑧雌雄:?、我が家での開花実績無し
 
N.ventricosaにも色々とバラエティーがありますが、本種はその名の通り赤い斑模様が入ります。ロゼットに付くロアーは、上部が赤、下部がクリーム色のツートンカラーで、斑模様が入ります。一般的にN.ventricosaのロアーはこの様になるケースが多いようです。ミドルはクリーム地に赤の斑模様になりますが、アッパーは殆ど在来クリーム系と変わらない姿になる様です。何れの種も翼、その痕跡すらが全く無いのがN.ventricosaの特長です。
本種は、7月8日にアップしたレッドと良く似ていますが、こちらの方がやや色合が薄く、はんなりとした感じ(上品な色合)だと思います。挿し木苗等、小苗の時期は成長が緩慢ですが、有る程度成株になり徒長してくると、成長のスピードが増してきます。低温、高温に強く、周年着袋しますが、特に春から晩秋にかけて良い嚢が付くと思います。
何れにしてもベントリは特に好きな品種で、シンプルでは有りますが、それ故の美しさは”自然の芸術だ”と言っても過言ではないと思います。下段写真左から、
 
1.入手して約4ケ月後の2011年10月2日、我が家の温室にも慣れ、ボチボチ着袋してくれる
  様になってきた。ミドル~アッパーになりつつある嚢の様で、赤班が随分薄れてきた
2.2012年5月19日、最初の腋芽が成長してでは他ミドル当たりの嚢。既に次の腋芽が地際か
  ら発生し、成長している
3.2017年6月17日、次の腋芽の最初にできた超ロアー。上部が赤、下部がクリーム色のツー
  トンカラーとなり斑模様が入る。一般的にN.ventricosaのロアーはこの様になるケースが多い
4.2012年10月18日、親芽にできたアッパー。殆ど色彩は無く、在来クリームと遜色が無く
  なってくる
イメージ 1
1.2012年10月22日、上段右端の写真の嚢で、時間と共に襟の部分が徐々に色付いてくる
2.2013年3月31日、掌に取ってみた。大よそこれ位の大きさ
3.2014年2月1日に取った挿し木苗の状態。2013年5月1日に鹿沼土挿しをしたものだが、
  発根は容易なるも、成長は極めて遅い
4.こちらは今朝2014年7月16日に撮ったもの
イメージ 2