巷の意見とは異なり、熱狂的ファンの方にとっては
これがジュリーらしさ…と肯定的に受け止められていた
埼玉公演ドタキャンのニュースに触れ、
大昔買った沢田研二さんのLPがあったはずだと思い出し
レコード棚を探すと…出てきました
「沢田研二 ベストセレクション FOREVER」
FOREVER (1976年リリース)
厚めのブックレットの中身は1頁1曲ずつ全曲の歌詞&楽譜とポートレート
厚紙のジャケットは黴臭く陽に焼けてしまった状態。
それもそのはず、記憶をたどれば
おそらく昭和58年(1983年)頃購入したもので
約30年ぶりにターンテーブルに盤面を載せて針を落とし
LP2枚組の表裏通して1時間半ほど聴き込みました。
’60年代末のGSブーム終焉とともに
ザ・タイガースは解散、ショーケンとのツインボーカルに
タイガース・スパイダース・テンプターズ出身の
主要メンバーが加わったPYG(ピッグ)を経て
1971年ソロデビューしたジュリー。
そんな初期の沢田研二さんの渋めの名曲が
詰まったアルバムです。
リリースは1976年で、
’77年にレコード大賞になった大ヒット
「勝手にしあがれ」が収められていないのが残念ですが、
・「危険なふたり」(’73年)
・「立ちどまるな ふりむくな」(’76年)
・「巴里にひとり」(’75年)
・「あなただけでいい」(’72年)
・「君をのせて」(’71年)
・「胸いっぱいの悲しみ」(’73年)
・「時の過ぎゆくままに」(’73年)
・「許されない愛」(’72年)
・「あなたへの愛」(’73年)
・「魅せられた夜」(’73年)
・「追憶」(’74年)…等 いい曲が目白押し。
これらの曲をよく耳にしたのは小生が中学から高校の頃。
当時若者のメジャーなサブカルチャーだった
ラジオの深夜放送で繰り返し耳にしたナンバーであり
眠気をこらえて勤しんだ受験勉強の辛い記憶と
シンクロして思い出深いのです。
’77年の「勝手にしあがれ」での
白のスリーピース&ハットのダンディなファッションを皮切りに
’77年の「憎みきれないろくでなし」、’78年の「サムライ」、
’79年の「OH!ギャル」、’80年の「TOKIO」等…
エキセントリックなメイクとコスチュームを纒い
ビジュアル系歌謡のトップランナーとなって
ヒットを重ねていった華やかなジュリー。
しかし、私的には
PYGが目指したロックの色合いを残しつつ
甘く繊細な声質ながらソウルフルに歌い上げる感じの
リズム&ブルース風の曲が多い’71~’76年くらいの
ソロ活動初期の楽曲が一番好きです。
ところで、この初期のジュリーをPYG時代から
確かな演奏テクと音楽センスでバックアップしていたのが
井上堯之バンドのメンバー。
井上堯之バンドは70年代の名作テレビドラマ挿入歌の
プロデュースと演奏を多く手がけています。
昔のジュリーの曲を聴いていたら、
とてもノスタルジックな気分になり本編を視たくなりました。
ティーンエイジャーの思春期に視たインパクトあるドラマは
内容も挿入歌もしっかり記憶に残っているもので
思い出してみますと…
「太陽にほえろ!」…七曲署を舞台にした捜査一課のチームワークと人情の機微を描いた刑事もの。
街中の追跡疾走やカーチェイス等派手目な演出の走りだった気がします。
キャストはボス(石原裕次郎さん)中心に山さん(露口茂さん)、ゴリさん(竜雷太さん)、
長さん(下川辰平さん)、殿下(小野寺昭さん)と燻し銀の俳優が脇を固め、
若手刑事も活躍するが、なぜか新人は次々殉職して代代わりしていきました…
マカロニ(萩原健一さん)、ジーパン(松田優作さん)、テキサス(勝野洋さん)
くらいまでは毎回TVに齧り付いて必ず視ていたなあ。
「傷だらけの天使」…高度成長期の都会の片隅でビッグになることを夢見ながら
権力や既定路線の秩序に歯向かい、もがきながら生きぬくチンピラコンビの物語。
アウトローながら極悪人になりきれない根が善人と思しき主人公が
当時少々反抗期だった気がする自分にとって、
脱線した生き方の主人公はHEROにみえた記憶のある作品。
修(萩原健一さん)と亨(水谷豊さん)の絶妙な絡みが光る名作。
「前略おふくろ様」…深川の割烹の板前、サブ(片島三郎)を萩原健一さんが熱演。
山形から集団就職で東京深川での板前修業に励むサブが
人情厚い下町の住人に囲まれて悲喜交々成長していく青春ドラマ。
前科者ながら義理人情を通す憧れの板前頭の秀さん(梅宮辰夫さん)、
少し意地悪な先輩板前の政吉さん(小松政夫さん)、
鳶職小頭の半妻さん(室田日出男さん)やその子分の利夫さん(川谷拓三さん)
といった強面の俳優陣に加え、恋人のかすみちゃん(坂口良子さん)、
親戚の海ちゃん(桃井かおりさん)等の女優さんが出演。
おふくろ様役は田中絹代さん、大女将は北林谷栄さんと往年の大女優。
大忙しの板場のテンション高いシーンがリアルでした。
サブちゃんが冬場にしていたマフラーの巻き方がかっこよく真似したものでした。
「祭りばやしが聞こえる」…自転車レースで転倒し大怪我をした事をきっかけに
東京から富士山の見える田舎町に移り住むことになる競輪選手と
湯治に訪れた温泉旅館の娘との恋や地元のテキ屋衆との
義理人情溢れる交流の中でセカンドキャリアを見つけていく物語。
元スパイダース(PYGにも参加)の大野克夫さんが音楽プロデュース。
柳ジョージさんが歌うテーマが渋かった…
’70~’80年代は、
これらのTVドラマのサウンドトラックも含め
貸レコード屋さんでレンタルしたLPを
数百本のカセットテープに焼いて持っていたのですが、
録音媒体がテープからCDに変化した時代に流され
引越しの際に荷量をカットしようと処分してしまったあの日…
安直な行動に今更ながらの後悔です。

