山梨県側の丹波山村(たばやまむら)の丹波バス停まで下山します。
昨夜、山小屋での夕食でテーブルが一緒になった若いカップル
が、三條の湯の少し上、飛龍山(ひりゅうさん)からの登山道でツキノワグマ
を見たとのこと。
クマ笹がゆれる大きな音がして、
立ち上がった獣は、体は黒く胸にはっきり白い模様が
見えたとのことで、
目があったが鈴を激しく振って鳴らしたら、
沢の方向に消えたとのこと。
興味深く、羨ましくもあり、恐ろしくもあり…
そんな話を聞いた翌日ではあるし、
クマよけ鈴をしっかりつけて、
朝陽もさし明るくなった7時頃から
下界に向けゆっくり歩き出します。
小生のクマよけシステムは、「DOS-V」と命名しています。
昔懐かし、OSを拝借ネーミングしたものですが、
”ダブル・オペレーティング・スズ &いざとなったとき、
ドスの効いたVoiceを発する”という意味です。
鈴はザックのウェストバンドに左右ダブルにつりさげます。
トーンの高い鈴と低い鈴が少しずれた和音を奏でます。
通常、普通の熊なら音を聞いて人を避けるはずですが、
運悪く、熊に鉢合わせし対面してしまった時は、
目線をそらさず、後ずさり。
睨みあいになったら、けっして背を向けて逃げず、根競べ。
腹の底からどすの利いた声が有効とのこと…
たとえば、擬音で言うと、「ウお~ …」と。
これは、最近読んだ北海道のマタギの方が記されている
熊対策術です。
万一凶暴な個体が襲ってきたら、鉈やストックが有効とのことだが
組み敷かれたら、決死の覚悟で死んだふりもいいようだ。
熊は動くものに反応するかららしいが…
そんなことを考えながら下山する登山道は
たくさんの沢があります。
沢筋は熊に会う可能性が高いので周りを見ながら
水の流れを渡っていきます。
登山道に、まるで、「俺のテリトリーだ!」と主張している
ようなHotな糞を見つけました。
木の実かアリの色でしょうか…黒い!


熊は確実にいるんだな…だけど自分から避けてくれているんだろうな
と思いながら歩いていると、
クマ笹がサワサワと揺れる音…
出た!一瞬の緊張。
現れたのは鹿のつがいでした。
三條から丹波への登山道は台風の爪後で、
倒木が多く、落ち葉が山道を埋めて
踏み抜きそうな雪庇のようにに感じられ、
迷いそうな分岐もあり、昨日にくらべ
慎重に歩きました。

大きい朴の葉が道を隠す

美味しそうなクリ…熊も大好きでしょう
膝がいたくなったが、急坂を慎重にくだり、
3時間ほどで丹波山の集落に着きました。
麓の畑には、獣よけの電気柵が張られていました。
ここらへんの農家の方も山からおりてきた獣の食害で
ご苦労されているんだな。
東京・埼玉・山梨にまたがる雲取山ですが、
たくさんの動物に会えました。
鹿やリス、鳥では鮮やかな色のカケスも見かけました。
最後は小さな野鳥のさわやかな画像で締めます。

木の実をつつくコゲラ

疲れをいやしてくれる鳴き声シジュウカラ
帰りのお約束、登山後の温泉は、丹波山村の道の駅の奥にある
「のめこいの湯」でした。
のめっこい…とはこの地の方言で、ツルツルとかスベスベ
という意味だそう。