『さらば、わが愛~覇王別姫~』に見入ってしまった。すなわち、やってしまった現実逃避。が、とにかく何度見ても、感動する。深い深い深い。見るたびに気付きを得る。本当にすごい映画だ。吹き替えではなく中国語のまま見るべき映画だ。今は亡き、レスリー・チャンがとにかく美しい。そして、菊仙役のコン・リーの最後の表情なんて息が詰まる。とにかくパワーに満ち溢れた映画なのだ。レスリー・チャンはエネルギーを吸い取られ、運命を変えられてしまった映画なのかもしれない。
女郎の私生児である程蝶衣(小豆子)が一度入門を断られたが預けられるようになった経緯。昔はこうするしかなかったのかもしれないが…。厳しいという表現では言い尽くせない程の折檻と訓練の日々を経て、兄弟のようにかばいあい慕いあって成長した2人の役者、程蝶衣(小豆子)と段小楼(石頭)。四面楚歌で有名な項羽と虞美人を描いた京劇作品「覇王別姫」で共演しトップスターに。
3時間近い映画だから、そこからがまたスタートって感じ。幸せの終着点ってないんだなぁとか、幸せってなんだろうとか、今を感じないと…といろいろ考えさせられるのだ。この映画に出てくる人たちの辛い、苦しいのレベルには自分たちは達していない。まだまだやれると思わされる。
厳しいを通り越した師匠で舞台復帰をする二人。いろいろあっても互いが必要。でも、政治的に裏切ってしまったり…時代の波とはまさにこれかという感じ。「覇王別姫」の虞美人と重ね、自ら命を絶った程蝶衣(小豆子)。
迫害された京劇。奔走された京劇に携わる人たち。でも、「1990年京劇一座北京入城00周年記念祝賀上演が行われた」という最後の字幕に抗えない時代の重さと苦難が伝わってくる。今の平安に感謝しないとと思うのでした。
【さらば、わが愛~覇王別姫(はおうべっき)~(1993年 香港)】
https://ja.wikipedia.org/wiki/さらば、わが愛/覇王別姫
https://ja.wikipedia.org/wiki/さらば、わが愛/覇王別姫