今大会のベスト4のうち、唯一決勝戦の経験のないスペイン。
2年前のEURO2008で優勝したときは、フェルナンド・トーレスが好調でポゼッション・サッカーが開花した。しかし、今大会は頼みのフェルナンド・トーレスが不調でようやくここまで辿り着いた感が強い。
不調のフェルナンド・トーレスに代わって一人気を吐いているのがダビド・ビジャだ。
もともと彼は優れたFWだったが、フェルナンド・トーレスの陰に隠れていた感が強い。それが同僚の不調で一気に主役に躍り出た。
しかし、彼のプレーを見る限り、フェルナンド・トーレスの不調のせいでもなんでもなくて、もともと凄い技量の選手だったんだなとつくづく感じる。それは彼のキック力。
彼のゴールは、合わせて決めるようなものではなく、大抵自らのアクションで打っているものが多い。
彼の体格はアジアの我々とそんなに大差ない。
身長176cm。2トップパートナーのフェルナンド・トーレスは185cmあり、以前のスペインの代名詞ラウルも182cmある。ポゼッションサッカーのスペインといえど、FWには180cmを越える選手が欠かせないようだ。
ビジャの身長は、同じスペインチームの中ではMFの選手達と同じぐらい。
175cmのシャビ、175cmのセスク・ファブレガス、170cmのイニエスタ。例外はシャビ・アロンソの183cm。
別に身長でポジションを決めている訳ではないが、傾向としてそんな感じ。

テクニカルなシャビやセスク・ファブレガス、イニエスタ等が行うパスサッカーは日本のそれとは似ても似つかない。ボールスピードがあり、ボールを受ければ細かなボールタッチとともに常にフェイントが入る。もちろんダイレクトでポンポンポンと繋ぐことも多いが、状況次第で何でもする、できるのが彼ら。
ビジャはFWながらその中に入ってくることも多い。
同じFWのフェルナンド・トーレスはポスト・プレーとして入るが、ビジャはすぐに前に向けるように半身で構えた状態で受けようとしているようだ。そのせいか、開いた位置やサイドの下がった位置で受けることが結構多い。背が低いがスピードがあるタイプが狙う裏スペース狙いではない。あくまでポゼッションのために下がってきているようだ。それなのにゴールが多い。彼のキック力がそれを可能にしているのだと思う。多少の距離があってもゴールを狙えるのはキック力故だ。

日本人とも大差ない体格の最たるビジャがあれだけ力強いシュートを打つのを見て、身体能力の差などとはとても言い訳できない。

高校時代、強烈なキック力を持つ同級生がいた。技術が無かったのと控え目な性格から、彼はディフェンダーだったが、彼のポテンシャルを見抜いた先生は、1年生ながらセンターフォワードに大抜擢した。

結果が出せない彼は悩んでいたが、今の私なら全く同じ選択をしていたと思う。

明らかにそれは明確に才能だった。

それが原因だったわけではないが、繊細な彼は2年生になる前に突然退学してしまった。

東京都選抜まで行き、筑波大学でサッカーをやっっていた先輩と後輩が1人づついるが、彼等と比較してもそのキック力は抜きん出ていた。

そのまま中退せずに続けていたら、彼もその世界で認められる存在になっていたかもしれないだけに、惜しいことだと思う。

さて、そのキック力、私も手に入れられないかと、この年になって、今更ながら密かに企んでいる。


iPhoneからの投稿
原因はいろいとあれど、やっぱり私はキック力のなさが最大の原因だと理解できたワールドカップの日本代表チーム。
結構、良い感じのミドルシュートを放つんだけど、どれもこれも力がない。
だから相手には怖くない。

以前は、単に走りすぎて、いざって時に力が出せないのだとばかり思っていたが、そうではないことがようやく理解できた。

開始5分で放ったミドルがなよなよなのが現実。

つまり、そもそもキック力がないことは明白なのだ。

プレースキックでは本田の無回転だの結構スポットが当たるキックがあるが、動いている球、特に自分から離れて行くボールを蹴る時、全く力がない。

私も子供の時からサッカーをやってたので判ることの一つが、自分に向かってくるボールは作用反作用をうまく利用して、力強いキックができるが、自分から遠ざかる場合は力が半減するのは、当たり前ぐらいにしか思っていなかった。

しかし、世界にはそうではない連中がいて、それを普通にやっている連中がいるという事実。

まさか、こんなところに世界との差があろうとは、最近まで全く理解できていなかった。
いや、気づいていたが、体力とか体格の差とか、身体能力の差とか、そうやって諦めていた。

実は、その諦めが、サッカー以外のスポーツ全般に存在している。