孤立性線維性腫瘍は全身のいろいろな部位への転移が顕著な病気です。

 

PET検査まで日があったので一時退院し、一週間後に転移の有無を調べるための3日間の検査入院と相成りました。

 

入院の日は前日の雪が残っていて、慣れない雪の上を不安定に歩く私を病人の夫が心配しながら歩くという真逆の光景でした(笑)

 

メモ3日間の検査入院

 ・検査内容

 ・その目的

 

メモPET検査とは

 ・体内のがん細胞を見つける検査

 ・被ばくについて

 

メモFDG PET(体)

 ・体内の病変を見つける検査

 ・(1週間後)検査結果

 

メモメチオニンPET(脳)

 ・脳などの頭蓋内病変を見つける検査

 ・(1週間後)検査結果

 
メモ今後の治療と通院計画

 

  3日間の検査入院

 

ー検査内容ー

 

 • FDG-PET検査

 • メチオニンPET検査

 • 造影CT検査

 

 

ーその目的ー

 

 • 孤立性線維性腫瘍の好発部位は肺(脳にできることは非常に稀)

 • でも体のいたるところに発生する腫瘍でもある

 • 脳腫瘍が肺またはその他の部位からの転移の可能性、または脳腫瘍がその他の部位へ転移している可能性を調べるための検査

 

 

 

  PET検査とは

 

ー体内のがん細胞を見つける検査

 

 ⚫︎ Positron Emission Tomography

 ⚫︎ 放射性同位体の崩壊場所を見つけることで体内のがん細胞の場所を突き止めることができる

 

 • がん細胞は正常な細胞に比べ分裂が盛んなため、たくさんのブドウ糖を必要とする

 • フルオロデオキシグルコース(FDG)やメチオニンはブドウ糖に似た性質を持つので、ブドウ糖と同じようにがん細胞に集まる

 

~以上を前提に~

 

 • FDGを静脈注射すると、FDGはがん細胞に集まり始める

 • FDGはがん細胞以外に炎症部位にも集まる習性があるため、静脈注射のあとはできるだけ何もせず安静にしていなければならない

 • 例えばスマホをいじったり本を読むと膝や腕のあたりに反応が出てしまうので絶対安静

 • FDGにはフッ素18(F18 放射性同位体)がくっついていて、半減期が短く110分ほどで崩壊する

 • その崩壊をPET機械で捉えると体の中でどのように分布したかがわかる

 

 

ー被ばくについてー

 

 • 時間とともに体に入ったフッ素18の放射能はなくなっていくが、フッ素18は崩壊する際に放射線を発生するため、わずかな被ばくがある

 • といってもCTと比べると被ばく量は少ないらしい

 • 体内の放射性物質を体外へ排出するため、検査直後は専用のトイレで排尿

 • 飛び散り防止のため男性も座って排尿

 • その後も水分をたくさんとってできる限り排尿

 

PET検査には小さな病変や早期消化器系がんなどの苦手部位があるため、MRIやCT検査などを合わせて行うことでより正確な状態を知ることができるそうです

 

 

 

  FDG PET(体)

 

ー体内の病変を見つける検査

 

 • フッ素18(F18)がくっついたフルオロデオキシグルコース(FDG)=18F-FDGを使用
 • 18F-FDGを静脈注射し安静にすると1~1時間半で体内のがん細胞に集まる
 • その後PETで体内への広がり具合と崩壊具合を撮影
 • カラー画像の場合、何もないところは真っ黒、がん細胞または傷やケガなどの炎症部分はその集積具合が赤や黄色であらわされる
 • 腎臓や膀胱、脳は絶え間なく動いていてブドウ糖を多く消費するためPET検査で赤く表示されてしまうので、それらの部位は別の薬剤を使い検査する
 

 

 ー(1週間後)検査結果ー
 
 
 • 体への転移はなさそう
 • 画像では左股関節がまっ黄色になってたけど、手術前までずっと変な歩き方をしていたせいで炎症した部分にFDGが集まっただけだった(ちょっとビビった笑)

 

 

 

  メチオニンPET(脳)

 

ー脳などの頭蓋内病変を見つける検査ー

 

 • 脳はブドウ糖をエネルギーにする場所

 • そのため上記FDGを使用すると、FDGが脳全体に集積し真っ赤な画像になってしまう

 • そこで脳のPET検査には放射性同位体C-11がくっついたメチオニンを使用する

 • C11メチオニンを静脈から注射し安静にすると20分ほどで脳内のがん細胞に集まる
 • その後約10分かけてPETで頭部を撮影
 • カラー画像の場合、何もないところは真っ黒、がん細胞または傷やケガなどの炎症がある場所はその集積具合が赤や黄色であらわされる
 

 

ー(1週間後)検査結果ー
 
 
 • 画像ではこめかみと左後頭部が真っ黄色になってたけど、手術の時ヘッドピンを打ち込んだ部位にメチオニンが集まっただけなので問題なし
 • 腫瘍を取った周りの部分(腫瘍に隣接していた部分)に赤や黄色の反応あり
  それが残存腫瘍なのか手術で切除した時のキズか確認することは不可能
  残存腫瘍の可能性もゼロではないので放射線治療でその部分を押さえ込むのがおすすめ
 
 

こめかみと左後頭部は、術後1か月程で表面の傷は薄れてきたのに内側がまだまだ炎症しているのには驚きました。まぁ頭蓋骨に打ち込んでるしそんな簡単に治るわけないか。

ただ主治医の先生が「すぐに再発することはないと思いますよ^_^」と笑顔でおっしゃってくださったのはとても心強かったです。

 

 

  今後の治療と通院計画

 

  放射線治療はN病院で受ける

 • 再発率が高い病気のため今後数年は3ヶ月に一度造影MRIで再発や転移がないか検査をし、その後は半年または一年に一回の検査を行う

  一年に一度PET検査で体への転移がないか検査する