自慢じゃないけど局所麻酔、静脈麻酔、全身麻酔の違いも知りませんでした。
 
今回使うのは全身麻酔、通称「全麻」です。
 
 

​​メモ局所麻酔、静脈麻酔、全身麻酔の違い

 ・局所麻酔

 ・静脈麻酔

 ・全身麻酔

 

メモ手術までの注意事項

 ・禁煙必須

 ・服用中の薬やサプリメントは薬剤師に提出

 ・口腔環境を整える

 

メモ術後の注意事項

 ・肺血栓塞栓症の予防

 

メモ全身麻酔の流れ
 ・事前説明によると

メモ麻酔科医からの説明
 ・説明の大半はリスクについて
 
 

  局所麻酔、静脈麻酔、全身麻酔の違い

 

ー局所麻酔ー

 

注射で部分的に効かせる
意識あり
末梢神経ブロック注射もこの類
 

 

ー静脈麻酔ー

 

腕から点滴で全身に効かせる
寝てるだけなので声掛けには反応できる
治療中の記憶が残りにくい
日帰り治療ができる
効果に個人差がある
 

 

ー全身麻酔(後述)ー

 

専用マスクを装着し揮発性の麻酔薬を口から吸引
脳を含めた全身に効かせる
意識は完全になくなる
呼吸が不安定になるので人工呼吸器が必要
意思疎通が難しい人や子供も利用できる

 

 

全身麻酔については手術の予定が決まり次第、担当の麻酔科医の先生から説明があります

 

全身麻酔は主に大きな手術に用いられますが、手術中は常に麻酔科医の先生が患者の様子を見ていてくれるので安心です

 

 

 

  手術日までの注意事項

 

ー禁煙必須ー

 

 • 喫煙者は気道の炎症を起こしやすい
 • 全身麻酔の後は痰が増え息苦しくなり肺炎を起こす可能性がある
 • 手術前数日~1週間以内の禁煙だと痰による苦しさとキズの痛みが増す
 • 1~2週間の禁煙なら術後の痰はやや少なくなる
 • 6週間以上禁煙している場合は喫煙歴がない人と同じくらいの痰の量で済む
 • 本数を減らしただけでは効果がない

 

ー服用中の薬やサプリメントは薬剤師に提出ー

 

 • 血液をサラサラにする薬やサプリメントは出血が止まらなくなる可能性があるので服用禁止

 • 女性ホルモンを含む薬は血栓症を起こしやす為服用禁止

 • 糖尿病用剤も服用禁止

 • 服用中の薬やサプリメントは入れ物ごと薬剤師に提出し確認してもらうのがおすすめ

 

 

ー口腔環境を整えるー

 

 • 虫歯があったり口腔内が汚れていると人工呼吸器の管を通して細菌が肺に入り肺炎になりやすい
 • 詰め物がグラグラしていると人工呼吸器を通す時に折れたり抜けたりする可能性がある
 

 

夫は虫歯治療の途中で仮歯だったので、お願いして治療を早めてもらいました、20年以上吸い続けていたタバコは意外とすんなりやめました。

 

その他規則正しい生活、バランスの取れた食事、感染症に気を付ける、術後の呼吸法をガイドブックで練習する等のミッションがありましたが、ICUではその呼吸法が完全に頭から消え去るほどの頭痛に見舞われていたそうです。

 

 

 

  術後の注意事項

 

ー肺血栓塞栓症の予防ー

 

 • かつてエコノミー症候群と言われてたやつ
 • 肺の血管に血栓が詰まると呼吸困難や心停止を引き起こす
 • 発生頻度は0.008~0.04%
 • でも一度発症すると死亡率は10~30%と高いので予防が大事
 • 下肢の深部静脈の流れを促すため足に圧力ポンプを装着
 • 手術前に弾性ストッキングを着用する(自分では履けないほどきついので看護師さんが介助してくれる)
 • 術後はできる限り自分でも積極的に足を動かす

 

術後2日ほど圧力ポンプがついてました

 

 

 

  全身麻酔の流れ

 

ー事前説明によるとー

 

 • 口から麻酔薬を吸入すると即意識を失う
 • 意識がない状態だと呼吸が不安定になるため、気管に管を挿入し人工呼吸で呼吸を管理する
 • 鼻から胃まで胃管を挿入し、胃液が気管に流れ込むのを防ぐ
 • 夫の場合はヘッドピンを刺す部分に末梢神経ブロックも使用
 • 手首にカテーテルを挿入し血圧、呼吸等の管理をする
 • 今回麻酔を使用するのは10時間程度の予定、内8時間ほどが手術
 • 手術が終わり麻酔をやめると30分ほどで目が覚める
 • 自発呼吸ができることを確認したら人工呼吸器を外す
 
 

夫によると麻酔薬を吸入するとすぐに意識を失い、次に目が覚めた時はICUでたくさんの管に繋がれた状態でしたが特に驚くこともなく、自分が手術を受けICUにいるという自覚がちゃんとあったそうです。

 

 

 

  麻酔科医からの説明

 

ー説明の大半はリスクについてー

 

 • 歯の欠損(前述)
 • 気管チューブが声帯に接するため喉の違和感や声のかすれが起こる
 • 麻酔薬により高熱や筋肉の硬直が起こり重篤な状態「悪性高熱症」に陥る(発生率は極めて低い)
 • 悪性高熱症になった場合は手術を中止しそちらの治療を行う
 • 肺血栓塞栓症(前述)
 • 術中覚醒
 • 持病の悪化
 • 長時間同じ体位保持による神経障害、関節痛、筋肉痛
 • チューブや点滴などの迷入など
 

 

手術や麻酔に関する事前説明は大半がリスクについてなので、希望よりも不安だけが膨らんできますよね

 

そこで患者さんへのおすすめは「頭の片隅に入れつつどこか他人事のように聞くこと」です

 

本人はどうせ意識がなくなってしまうので、事前説明というものは付き添いの人こそきちんと聞いておくべきことなのかもしれません