継母が棺の中にいる父に向かって
「オ父サン早スギル。マダ69歳。ナンデ」と。
69歳。いいじゃん。69年間だよ。こっちは49歳で死んだし。しかも突然の死だったし。なんであたしがいる前で言うかな…。と心の中でつぶやく自分。
悪気なんてない。そんなのわかってる。
病気で先が短いとわかっていても
突然の別れでも
若かろうが年寄りだろうが関係なしで
隣にいた人はみんな同じだけ哀しい。
そしてこの会場にいる人たちの中で彼女が1番辛くて哀しい事を知ってる。知ってるよ。今の気持ちも知ってる。葬式後、更に厳しい辛さに襲われるのもあたしは知っている。
知っていてもその哀しさを取り除いてあげる事ができない。何もしてあげられない。
結局、解決法は時間ってのも知ってる。
でも気持ち知ってるのに放って置けない。
寄り添うってコレで合ってるんだっけ?
どこまでが親切でどこからがおせっかい?
まるで自信がない。
知ってるはずなのに…知ってるからこそどうすればいいか怖くてできなくなる。
あたしができる事なんて、彼女の好きな食べ物を冷蔵庫に入れておくことぐらいしかないんだ。