兼業遊牧民のちかぽんです。モンゴル国で2002年に起業しました。
「会社の危機ビッグウェイブ襲来 その1」
「会社の危機ビッグウェイブ襲来 その1」
「会社の危機ビッグウェイブ襲来その2」からの続きです。
その3は、モンゴル国における外国投資政策の21世紀の変遷をざっくりと。
最後に、変遷の荒波の中でおぼれかけている弊社の状況もお話します。
モンゴル国で起業した当時は、外国投資法改正で、外国人の直接投資の誘致優遇政策がとられていました。
2002年に会社を登記したときは、外資系企業・合弁企業の最低資本金額は1千万トゥグルグ。当時10000米ドル程度で会社が作れたのです。しかも起業後3年間は様々な免税措置が取られていて、会社が軌道に乗れるようにモンゴル国政府からのサポートも色々あったのです。
2006年にモンゴル帝国800周年記念の年に、日本をはじめ、外国の投資家・ビジネスマンなどいろんな人達がモンゴルへの投資に興味を持ち始め。鉱山開発での景気急上昇への期待で、沢山の大型投資が投下されました。
でも、2008年のリーマンショックの影響や、モンゴル政府の煮え切らない態度によってなかなか進まない鉱山開発などもあったりで、2009年、2010年と建設業分野などのバブリーなモンゴル国内経済の傾向とは裏腹に、じわじわと、外国人投資家の熱がひき始めます。
中国人投資家によるペーパーカンパニーが雨後の筍のごとく作られ、経営がうまくいって急成長する鉱山開発企業などは外国資本のものばかり、ということで、なんとなく、モンゴル人からは「外国人ばっかり得してずるい」みたいな空気が流れてきて、外国人排斥の極端な民族主義運動みたいなものも出てきて・・・益々外国人資本家が撤退。
そういう流れのなかで、何をどうしたかったのか、よくわからないのですが、2013年に外国投資法が大幅に変更、ハードルがぐわーっとあがりました。
外国資本企業の株主一人当たりの最低投資額(資本金出資額)は10万ドル以上。一人当たりっていうのが法人とはまた別にわけわからない感じです。
通信分野、鉱山開発、建設、マスコミ出版通信事業などは特殊産業として、政府の許認可が必要な事業となり、株保有率などにも合弁会社の場合、モンゴル側保有率に対する政府介入「指導」などが入るようになりました。
弊社は、2002年に起業した際は、2700万トゥグルグの合弁会社で、その後、2009年に日本人株主2人の外資系企業になりましたが、資本金額は変えていませんでした。
でも、去年までは、2013年の外国投資法施行以前の企業ということで、この最低資本金額の制限については、当該行政機関に説明・交渉をした結果として、ずっと増資せずに済んでいたのでした。
それが、2019年の今年。ちょうど、100%の外資系企業になって10年経ったタイミングで、アウトに!
それまで国家登録庁というところで会社登記・営業許可の更新手続きをしていたのですが、今年、新たに「国家開発庁」というのができていて(それを知ったのも、実は更新手続きを始めてからでした)、そこでの「指導」で「会社の資本金額が少なすぎる」と指摘されたわけです。
現地通貨トゥグルグが暴落し続けていて、2009年の外資系企業に定款・登記簿を変更した際の弊社は資本金24000米ドルだったはずが、モンゴル国内法により、ドルではなく、全部現地通貨で計算(以前のいくら、というのはカウントされない)されるため、わずか10,000米ドルの零細企業になってしまっていたので、10万米ドル*2人分を主張するモンゴルの役人にとってはあまりにも少額すぎるということと、10年以上もお目こぼしをしてきたが、もうこれ以上は、認めない、という主張・・・。
大赤字の累積を積み上げている弊社、どうする?
その3は、モンゴル国における外国投資政策の21世紀の変遷をざっくりと。
最後に、変遷の荒波の中でおぼれかけている弊社の状況もお話します。
モンゴル国で起業した当時は、外国投資法改正で、外国人の直接投資の誘致優遇政策がとられていました。
2002年に会社を登記したときは、外資系企業・合弁企業の最低資本金額は1千万トゥグルグ。当時10000米ドル程度で会社が作れたのです。しかも起業後3年間は様々な免税措置が取られていて、会社が軌道に乗れるようにモンゴル国政府からのサポートも色々あったのです。
2006年にモンゴル帝国800周年記念の年に、日本をはじめ、外国の投資家・ビジネスマンなどいろんな人達がモンゴルへの投資に興味を持ち始め。鉱山開発での景気急上昇への期待で、沢山の大型投資が投下されました。
でも、2008年のリーマンショックの影響や、モンゴル政府の煮え切らない態度によってなかなか進まない鉱山開発などもあったりで、2009年、2010年と建設業分野などのバブリーなモンゴル国内経済の傾向とは裏腹に、じわじわと、外国人投資家の熱がひき始めます。
中国人投資家によるペーパーカンパニーが雨後の筍のごとく作られ、経営がうまくいって急成長する鉱山開発企業などは外国資本のものばかり、ということで、なんとなく、モンゴル人からは「外国人ばっかり得してずるい」みたいな空気が流れてきて、外国人排斥の極端な民族主義運動みたいなものも出てきて・・・益々外国人資本家が撤退。
そういう流れのなかで、何をどうしたかったのか、よくわからないのですが、2013年に外国投資法が大幅に変更、ハードルがぐわーっとあがりました。
外国資本企業の株主一人当たりの最低投資額(資本金出資額)は10万ドル以上。一人当たりっていうのが法人とはまた別にわけわからない感じです。
通信分野、鉱山開発、建設、マスコミ出版通信事業などは特殊産業として、政府の許認可が必要な事業となり、株保有率などにも合弁会社の場合、モンゴル側保有率に対する政府介入「指導」などが入るようになりました。
弊社は、2002年に起業した際は、2700万トゥグルグの合弁会社で、その後、2009年に日本人株主2人の外資系企業になりましたが、資本金額は変えていませんでした。
でも、去年までは、2013年の外国投資法施行以前の企業ということで、この最低資本金額の制限については、当該行政機関に説明・交渉をした結果として、ずっと増資せずに済んでいたのでした。
それが、2019年の今年。ちょうど、100%の外資系企業になって10年経ったタイミングで、アウトに!
それまで国家登録庁というところで会社登記・営業許可の更新手続きをしていたのですが、今年、新たに「国家開発庁」というのができていて(それを知ったのも、実は更新手続きを始めてからでした)、そこでの「指導」で「会社の資本金額が少なすぎる」と指摘されたわけです。
現地通貨トゥグルグが暴落し続けていて、2009年の外資系企業に定款・登記簿を変更した際の弊社は資本金24000米ドルだったはずが、モンゴル国内法により、ドルではなく、全部現地通貨で計算(以前のいくら、というのはカウントされない)されるため、わずか10,000米ドルの零細企業になってしまっていたので、10万米ドル*2人分を主張するモンゴルの役人にとってはあまりにも少額すぎるということと、10年以上もお目こぼしをしてきたが、もうこれ以上は、認めない、という主張・・・。
大赤字の累積を積み上げている弊社、どうする?
途方に暮れ、血圧は上がり、変な脂汗が出て、軽いめまいのパニック障害を起こしながらも、とにかく、なんとかせねば、と・・・
役人はこともなげに、「増資すればいいだけでしょ?」
「もう一人の株主の分もあるから、20万ドルね」・・・ねぇよ!そんな金!
いくら毒づいても、制度という強固な壁は崩せません。
とにかく、もう一人の株主の方に、この経緯を説明して、増資に応じていただくか、私が株を買い取って、一人株主にするしか、会社存続の道は残されていない・・・
現実を直視するには、あまりにも途方もないことで、不安いっぱいになりました。
なんといっても、今年は、お客様も少なく、支出はかさみ、かつ越冬費もどかっと出て行く・・・おまけに、スタッフが病気、車が故障、家の壁や天井が崩れそうで、水道管は老朽化で漏水するから、使う時以外は、とめておき、お湯は出せない、そんな状況なのに・・・
それでも、とにかく、ビザや滞在許可が切れる前に、もう一人の株主の方と「株主総会」を開き、増資するための道筋をつけるしかありません。
こんな途方もない状況、自分でも呑み込めていないのに、どうやって、モンゴルを離れてもう10年以上の株主さんに説明して、会社存続のためのサポートをお願いすればいいんだろう・・・
不安でいっぱいになりました。
(この話、まだ続きます)
役人はこともなげに、「増資すればいいだけでしょ?」
「もう一人の株主の分もあるから、20万ドルね」・・・ねぇよ!そんな金!
いくら毒づいても、制度という強固な壁は崩せません。
とにかく、もう一人の株主の方に、この経緯を説明して、増資に応じていただくか、私が株を買い取って、一人株主にするしか、会社存続の道は残されていない・・・
現実を直視するには、あまりにも途方もないことで、不安いっぱいになりました。
なんといっても、今年は、お客様も少なく、支出はかさみ、かつ越冬費もどかっと出て行く・・・おまけに、スタッフが病気、車が故障、家の壁や天井が崩れそうで、水道管は老朽化で漏水するから、使う時以外は、とめておき、お湯は出せない、そんな状況なのに・・・
それでも、とにかく、ビザや滞在許可が切れる前に、もう一人の株主の方と「株主総会」を開き、増資するための道筋をつけるしかありません。
こんな途方もない状況、自分でも呑み込めていないのに、どうやって、モンゴルを離れてもう10年以上の株主さんに説明して、会社存続のためのサポートをお願いすればいいんだろう・・・
不安でいっぱいになりました。
(この話、まだ続きます)
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