兼業遊牧民のちかぽんです。モンゴルでエコツアープロデュースやってます。
夏が始まったー。

ひょっとしたら、こんなにちゃんと降ったの2018年初めてじゃない?という雨が降った草原の我が家。

レストランゲルが水浸しだそうです。。。

とにかく、草原の緑が復活することを祈ります。
天気予報によると3日間降り続くって話でしたが、1日持たずに今日はきれいな夕焼けだ。

草原の我が家を訪れるお客様のご要望Top5 順不同。
  • 乗馬 
  • 馬と仲良くなりたい
  • 遊牧民の生活を知りたい
  • 遊牧体験してみたい
  • 星空見たい (月が明るい夜はどんなにがんばっても星の光は負けますよ。
乗馬プログラムについては、ちょくちょくご紹介しています。(自分が一番好きだから)
 
なので、今回は遊牧民体験について
 遊牧民の一日って朝早いです。
 大体起床は朝日が昇るのちょっと前くらい。
 そんなに早く起きてどうすんのか?というと・・・
 
  • 牛の乳しぼり
  • 馬を集めに行く
この係の人以外は、朝7時くらいに起きます。

早起き係の人は、早起きして作業がひと段落ついたら、ちゃっかりまた二度寝です。
牛の乳しぼりは、牛が起きたらやらねばなりません。
私は、一度、寝坊した挙句、自分が寝ている側のゲルを外側から蹴られて(牛が私を起こそうとして蹴りを入れてきた)壁が壊れたことがあります。
おっぱいははるから早いところ、赤ちゃん牛にお乳をあげたいけれど、自分もおなかがすくから早く放牧に出ていきたい。いらいらいら。
お母さん牛以外は、わりと起きたら勝手に放牧地に出て行っちゃいます。
 
乳しぼりを体験したいお客様も多いけれど、はっきりいって、朝の乳しぼりは時間との勝負。
さっさか搾って、さっさと放牧に出す必要があるので、子牛引っ張ってもらって、見ていてくださいねーって感じ。
ぐずぐずやられると、乳自体が出なくなっちゃうこともあるので、この辺はわりと塩対応でお断りしてしまいます。
 
なので、牛が放牧から帰ってきてからの乳しぼりで体験していただきます。
たまーに、牛が帰ってこないこともあるので、日が暮れてからの作業になることもあります。
ここに放牧しとくから、ここの草を食っててねー!
はーい!!マスター!

なんて、牛がひとつところにとどまってくれることはまずありません。
なので、牛の乳しぼりをやるためには、まずは牛を探しに行かねばならない、という作業もあります。
今年は深刻な干ばつ状態であるため、牛たちも結構遠くまでフラフラと出かけてしまい、日が暮れても、星が瞬き出しても帰ってこないこともあるから、迎えに行くのです。
(作業といいつつ、大体、遊牧民はこの作業の途中でどっかの家に立ち寄って、だべってたりして、なかなか帰ってきません)
 
牛が帰ってきたら、牛の乳しぼりです。
牛の乳しぼりでやることは、ふたつ
  • 子牛のコントロール
  • 母牛のコントロール
子牛のコントロールは、子牛を柵の中から出して、母牛の乳をちょっぴり吸わせる。
ちゅぱちゅぱ吸わせて、ミルクが出やすくなったら、母牛から子牛をひっぱがし、母牛の鼻づらあたりにつないでおく。
これがかなりの力技になります。
 
母牛のコントロールはもちろん乳を搾るってことです。
乳しぼりの係の人は、石鹸も使い、かなり丁寧に手を洗います。
乳しぼり用のバケツがきちんと清潔な状態に洗われているのを確認し、汚れていたら、相当真剣に洗い、洗剤の臭いがなくなるまですすぎます。

で乳しぼり。おっぱいは4個ついているので、できれば両手でさっさか搾ります。
遊牧民の作業としてイメージされるのは、多分、この作業だと思う。


牛はいらつくと回し蹴りや横蹴りをしてくるので、後ろ足を縛っておきます。
よいしょよいしょと搾ってみます。
ちゅーって白い筋がバケツに入った時の達成感って素敵です。
なかなかでないなー、てへっで終わる人もいれば、
ただ無心によいしょよいしょと取り組む人もいたり、
しょっぱなから、いきなりジャンジャン搾れる人もいたり。
乳しぼり体験をする日は、乳量の成果はあまりこだわらず。
「体験する」っていう感動そのものを大事にします・・・

とはいっても生き物相手ですからね、人間不信になっても困るから、ある程度がんばっていただいたら、あとはちゃっちゃか、遊牧民でやらせていただきます。
搾り残りがあると、乳腺炎にかかって、二度とその乳房からミルクが出なくなってしまうこともありますから、要注意なのです。
 
今年はとにかく干ばつなので、牝牛たちも痩せ気味。
子牛の成長のために必要な栄養のほとんどがミルクだよりになっているので、人間が使うのは、お茶とたまにつくる自家製ヨーグルト用だけです。

故に、乳製品づくりの代名詞のチーズづくりは出来ないでおります。残念。
 
今日はお客様が遊牧体験するから、ミルクはお預けね、ってわけにはいかないんです。
赤ちゃんだから。牛乳がライフラインなので。
 
子牛たちも放牧されてるのですが、なんか「変なところでゴロゴロしちゃってて、あんまり草を食ってる感じがしない・・・。
「どうせ、ママのおっぱいがあるもーん」って思ってるのかもね
 
ゲストゲル予定地の基礎なので、草なんか一本も生えていないのに・・・
全然、放牧されている意義がわかってないぼんくら三兄弟。
 
 
 
 
子牛のコントロールには、こういう感じでやる気なくぼーっと放牧されている子牛たちを集めて、牧民ゲルの近くの子牛柵の中に入れておく、という重要なお役目があります。
 
これを怠ると、どっからともなく、ママの臭いを嗅ぎつけて、放牧地で母子感動の再会が果たされてしまい、牛が全然ゲルに帰ってこない=乳しぼりができない、という事態に陥ります。
 
乳しぼり体験がしたーい!となると、事は一日がかりになります。
牛を探しに出かける・・・近いところでもそもそ草をくっていれば、片道10-15km程度なので、往復で2時間程度で済みますが、山一つ二つ超えてることもあるので、乳しぼりの前に馬が乗れるようになっている必要があります。
 
 
もちろん、強制ではないので、子牛と一緒に待っているのもOKです。
 
ほんとにやっていただきたい作業は乳しぼりではないのですが・・・
それはまた別の話、かなぁ。。。
 
遊牧生活って、自然と生き物相手の暮らしです。
適当にのんびり、力を抜きながら、楽しんでお仕事するのがコツ。

どっちにしても年中無休のルーティーンワークに加えて、季節作業や突発的なスペシャルイベントもあるから、全部に全力投球なんかしないのです。

いわゆる「お客様」が「お客様」ではいられない、のが遊牧作業ですね。
やるんだったら、ちゃんと最後までやり切るか、
ちょこっと体験で済ませるなら、それなりの覚悟が必要です。

乳しぼりって、時間もそこそこかかるし、コツがいるし、体力・握力・コアマッスルも必要なので、最初から上手にできる作業ではありませんが、牛の気持ちや健康もあるので、無理してがんばってもらいたい作業でもない、というのが本音。

ただ乳しぼりって、毎日繰り返してれば絶対上手になるというか、牛の乳房との相性がよくなって上達が感じられるようになります。

やった分だけ、バケツに成果がたまる、というのも嬉しいです。

何より、あの生暖かい乳房との触れ合いって、他ではあんまりない体験だと思う・・・


我々としては・・・ほんとに遊牧作業としてやって欲しいのは、もっと別なところにあるんですよね・・・

って、それはまた、別の話。

最後まで読んでくださってありがと!
モンゴルでお目にかかれたら嬉しいわ💛

とか書くと、いきなり草原の我が家にアポなし凸とかする人がいるから困っちゃうんだけど、うち、草原の我が家は業務だし、遊牧体験もちかぽんの話を聞くのも馬に乗るのも、モンゴル情報を提供するのも全部「業務」だってことを尊重していただけると嬉しいです。
 
7月・8月上旬は、まだまだ草原の我が家は受け入れの余裕がありまーす。
 

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