モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツーリズム普及仕掛け人兼業遊牧民です。
今日から10月。2016年も残すところ3か月となりました。
モンゴルの暦だと「秋の終わりの黄色い戌の月」。

これからどんどん冬に向かって寒さが本格化してきます。
月変わりが新月だと、気持も切り替えやすいですね。

草原の我が家では、家畜小屋づくりもラストスパートです。

 

こんな感じで整地していたのが8月半ば

 

ガナー君こだわりの屋根づくり。

断熱発泡スチロールを入れ、トタン屋根をふいて、雨どいも付けたそうです。
さらに南側が軽い傾斜のついたサンルームのようになり、両サイドがガレージと暖房用のペチカが作られる(予定)

 


作っていた本人たちの想像以上に大きな建造物(=材料と工事日数がかかるという意味で)になり、工程を進めながら、足りなくなった釘や針金や板やシートなどを買い足しに来る、という日々です。

家畜小屋づくりと並行して作業しているのが、越冬から春の出産期にかけての家畜飼料の購入調達です。

今年の冬は「申年のゾド」が懸念されているため、去年に引き続き、家畜の大量に淘汰屠畜されています。おまけに東南部で口蹄疫や羊(シープポックス)が流行し、西部地域でも口蹄疫そのほかが伝染拡大とのことで、各地方行政(=国から)法定伝染病予防のワクチン接種が行われつつ、年内の県境を超えての生きた家畜の輸送を控えよ、というお達しが出てしまったことも、私たち遊牧民にとっては逆風となり、全然市場の肉の買い取り値段が上がりません。
 

肉の買い取り相場はあがらないのに、干し草やフスマなどの家畜飼料の値段は去年の高値スタート時に近い値段から取引スタート、ということで、結構、資金繰りに頭を悩ませているところです。

モンゴルの遊牧民にとっては「秋」の3か月は、乳製品を作り、干し草を作り、農作物や飼料作物の収穫がある恵みの季節で、「黄金の秋=アルタン ナマル」です。
でも、この時期にしっかり働いて、厳しい冬の備えをせねばなりません。

とまぁ、そんな感じで、冬に向けての越冬準備ラストスパート。