モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツアーオペレーター兼業遊牧民です。
先週は「草原の我が家」でどっぷり遊牧民ライフだったのですが、草原でのネット生活だと、長文メールなどを読んでいると、最初の文章からのつながりがよくわかんなくなっちゃったり、返信が全然まとまらないなど、「本業に支障出てる」という危機感が募ってきたので、3日間ほどウランバートルにおります。
草原で3.5G(3Gのこと? Gってジェネレーションのことだよね?.5ってなに?)環境でスマホにつないでると、うまく入力できないのです。(悲しい静電気体質ゆえ)
入力のリズムが狂うと思考回路も滞りがちになります。
牛の乳搾りとか、今の委託遊牧民の奥さんよりも一頭あたりの搾乳量は多くなってきてるし、放牧もある程度はリズムもつかめて、馬も「高いところ」を見つけることさえできれば、一人でよじ登れるようになったし・・・(注:馬に乗ってからの操作はお手の物といいたいところなのですが、私、左足首の靭帯がヨレヨレだったりお尻が重すぎて一人でえいや!って乗るのが怖かったのです。)遊牧暮らしもいいじゃなーい!と思ってたけど・・・
遊牧民生活のネックはただ家畜飼っているだけでは現金収入にはならないこと。
自分で自分の家畜を飼っている場合は、それでもなんとかやってけるんだろうけれど、私のように素人は「委託契約」を結んで、遊牧民の方々にお給料を支払わねばなりません。
遊牧民の人たちのことを貧乏だとは思わないんだけど、現金の使い方というか、「資金繰り」の計画性がないのがすごい弱点。
経済的な弱者的立場に落ち着いちゃってるのは、やはり、この行き当たりばったりの金遣いという点にあるのだとしみじみと実感。
4代目委託遊牧民のバチカさんは去年や今年の冬にもらっていた委託飼育料の倍以上の給料で、世話している家畜の頭数はずっと少ないにもかかわらず、いつも「給料の前借り」ばかりしてる。
羊は死ぬわ、馬は死ぬわで去年は横領されての被害だったけど、今回はわずか1週間の間に、死んだりいなくなったりする家畜だらけで心配になってきたりもする。この責任、どうとるわけ?って思うんだけど、モンゴル人の場合、「相手の非を責めると逆効果」なんだそうで、ここでもやっぱり、「損した側」が泣き寝入りするしかない。
資金繰りが苦しい状態はフラストレーションが溜まってギスギスしそうになるし、都会でやらなきゃいけない仕事もあるよね、と本来の自分のお役目を思い出したわけです。
遊牧民には絶対できないこと・・・それが現金を生み出すお仕事の創出だったり、集客営業だったり、銀行等でのお支払いなどの雑務。
経営に関することを考える時間っていうのは、大事ですが、草原でのんびりしている時に思いつくことって、単なる「思いつき」にしかならなくて、ただの「草上の空論」になりがち。
ちゃんと机の上で紙とマジックとか使って考えたり、計算したり、じっくり検討する時間を捻出することも大事ですね。
てなこともあり、ウランバートルに一昨日から戻ってきています。
2泊もウランバートルって今月に入ってから初めて。
それにしても、都会ってすごい!WiMaxばんざーい!
ネット速度の速さと安定感に感動して、ついつい動画サーフィンにはまりつつも、一応、仕事関係のメールのお返事対応も、多分、全部したはず・・・
したはずなのだが、スパム系にうもれてたり、うっかり削除しちゃって、さぁ大変!な「黒ヤギさんと白ヤギさんの文通」状態になってるのがあるかもしれぬ、と不安になる。
そして、日本からのお客様とかクライアント候補様の秒殺な即レスにかなりビックリ。
返事を書くと、次の質問とか課題とかがきちゃうというのは、私のお返事がぬるいせいか・・・
これからどんどん人の出入りが激しくなってくるし、新規のお仕事のご相談などもいただいているので、3日ごとくらいに帰って来れる環境にしないと、いけませんね。
草原ののんびり生活も日々、何かしらの「肉体労働」とか「プチイベント」があるから、楽しいし、ずっと草原がいいなぁ、とか思ってしまうわけですが。
自分が始めてしまったことなので、ある程度の結論に達して自分が納得するまではがんばらなくちゃね。
遊牧民の金銭感覚、経営感覚がどんななのか、自腹を切りながら、痛みを感じながら、把握していくというのも、この「兼業遊牧」という生活スタイルに取り組む一つの大きな目的なのです。
ちゃんと成功している、自立経営ができてる遊牧民のマネジメントも伺いつつ、「何にも持たない」「人任せ」の人たちにどうしたら「経済的自立」をすることが大事、とか「自分はこんなふうに生きていきたい」っていう人生ビジョンみたいなのがもてたら、もうちょっと今みたいに「にっちもさっちもいかない」状態から脱却できる遊牧民も出てくるんじゃないかなとか。
都会にいないと出てこない言葉だなぁ・・・
草原にいると「まぁ、それもありか」とか「自分ががんばって稼げばいいか」とかなし崩し的に彼らのペースに巻き込まれて、自分一人が苦しむことになっちゃうんだけど。
大事なことは、モンゴルの「ブランド」である「遊牧文化」が廃れないようにするための持続的経済発展ができる仕組みやマインドの構築だと思うわけです。
だから、日々の生活費が困窮するとかそういうことは困っちゃうんだけど、瑣末なことといえば瑣末なこと。ダメダメ過ぎたら、また選手交代ってことになるかもしれないけれど、そのためには1年間ぐるりと回るサイクルをともに過ごして、経過観察をしてから出すべき結論だと思うので、まだ忍耐が必要。お互いにね。
ま、そんな感じで、とりあえず、今日も一日がんばるのです。

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先週は「草原の我が家」でどっぷり遊牧民ライフだったのですが、草原でのネット生活だと、長文メールなどを読んでいると、最初の文章からのつながりがよくわかんなくなっちゃったり、返信が全然まとまらないなど、「本業に支障出てる」という危機感が募ってきたので、3日間ほどウランバートルにおります。
草原で3.5G(3Gのこと? Gってジェネレーションのことだよね?.5ってなに?)環境でスマホにつないでると、うまく入力できないのです。(悲しい静電気体質ゆえ)
入力のリズムが狂うと思考回路も滞りがちになります。
牛の乳搾りとか、今の委託遊牧民の奥さんよりも一頭あたりの搾乳量は多くなってきてるし、放牧もある程度はリズムもつかめて、馬も「高いところ」を見つけることさえできれば、一人でよじ登れるようになったし・・・(注:馬に乗ってからの操作はお手の物といいたいところなのですが、私、左足首の靭帯がヨレヨレだったりお尻が重すぎて一人でえいや!って乗るのが怖かったのです。)遊牧暮らしもいいじゃなーい!と思ってたけど・・・
遊牧民生活のネックはただ家畜飼っているだけでは現金収入にはならないこと。
自分で自分の家畜を飼っている場合は、それでもなんとかやってけるんだろうけれど、私のように素人は「委託契約」を結んで、遊牧民の方々にお給料を支払わねばなりません。
遊牧民の人たちのことを貧乏だとは思わないんだけど、現金の使い方というか、「資金繰り」の計画性がないのがすごい弱点。
経済的な弱者的立場に落ち着いちゃってるのは、やはり、この行き当たりばったりの金遣いという点にあるのだとしみじみと実感。
4代目委託遊牧民のバチカさんは去年や今年の冬にもらっていた委託飼育料の倍以上の給料で、世話している家畜の頭数はずっと少ないにもかかわらず、いつも「給料の前借り」ばかりしてる。
羊は死ぬわ、馬は死ぬわで去年は横領されての被害だったけど、今回はわずか1週間の間に、死んだりいなくなったりする家畜だらけで心配になってきたりもする。この責任、どうとるわけ?って思うんだけど、モンゴル人の場合、「相手の非を責めると逆効果」なんだそうで、ここでもやっぱり、「損した側」が泣き寝入りするしかない。
資金繰りが苦しい状態はフラストレーションが溜まってギスギスしそうになるし、都会でやらなきゃいけない仕事もあるよね、と本来の自分のお役目を思い出したわけです。
遊牧民には絶対できないこと・・・それが現金を生み出すお仕事の創出だったり、集客営業だったり、銀行等でのお支払いなどの雑務。
経営に関することを考える時間っていうのは、大事ですが、草原でのんびりしている時に思いつくことって、単なる「思いつき」にしかならなくて、ただの「草上の空論」になりがち。
ちゃんと机の上で紙とマジックとか使って考えたり、計算したり、じっくり検討する時間を捻出することも大事ですね。
てなこともあり、ウランバートルに一昨日から戻ってきています。
2泊もウランバートルって今月に入ってから初めて。
それにしても、都会ってすごい!WiMaxばんざーい!
ネット速度の速さと安定感に感動して、ついつい動画サーフィンにはまりつつも、一応、仕事関係のメールのお返事対応も、多分、全部したはず・・・
したはずなのだが、スパム系にうもれてたり、うっかり削除しちゃって、さぁ大変!な「黒ヤギさんと白ヤギさんの文通」状態になってるのがあるかもしれぬ、と不安になる。
そして、日本からのお客様とかクライアント候補様の秒殺な即レスにかなりビックリ。
返事を書くと、次の質問とか課題とかがきちゃうというのは、私のお返事がぬるいせいか・・・
これからどんどん人の出入りが激しくなってくるし、新規のお仕事のご相談などもいただいているので、3日ごとくらいに帰って来れる環境にしないと、いけませんね。
草原ののんびり生活も日々、何かしらの「肉体労働」とか「プチイベント」があるから、楽しいし、ずっと草原がいいなぁ、とか思ってしまうわけですが。
自分が始めてしまったことなので、ある程度の結論に達して自分が納得するまではがんばらなくちゃね。
遊牧民の金銭感覚、経営感覚がどんななのか、自腹を切りながら、痛みを感じながら、把握していくというのも、この「兼業遊牧」という生活スタイルに取り組む一つの大きな目的なのです。
ちゃんと成功している、自立経営ができてる遊牧民のマネジメントも伺いつつ、「何にも持たない」「人任せ」の人たちにどうしたら「経済的自立」をすることが大事、とか「自分はこんなふうに生きていきたい」っていう人生ビジョンみたいなのがもてたら、もうちょっと今みたいに「にっちもさっちもいかない」状態から脱却できる遊牧民も出てくるんじゃないかなとか。
都会にいないと出てこない言葉だなぁ・・・
草原にいると「まぁ、それもありか」とか「自分ががんばって稼げばいいか」とかなし崩し的に彼らのペースに巻き込まれて、自分一人が苦しむことになっちゃうんだけど。
大事なことは、モンゴルの「ブランド」である「遊牧文化」が廃れないようにするための持続的経済発展ができる仕組みやマインドの構築だと思うわけです。
だから、日々の生活費が困窮するとかそういうことは困っちゃうんだけど、瑣末なことといえば瑣末なこと。ダメダメ過ぎたら、また選手交代ってことになるかもしれないけれど、そのためには1年間ぐるりと回るサイクルをともに過ごして、経過観察をしてから出すべき結論だと思うので、まだ忍耐が必要。お互いにね。
ま、そんな感じで、とりあえず、今日も一日がんばるのです。

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