モンゴルホライズン代表兼業遊牧民のちかぽんです。 「モンゴルで○○やりたい!」夢を叶えるお手伝いをするノマドコーチ・エコツアープロデューサーです。 モンゴル語―日本語ー英語の通訳・翻訳が得意です。 モンゴルホライズン会社概要はコチラ 

午後になったら雨と風がまぁ、すごいこと。

ようやくひとしきり荒れた後、大分落ち着いてきました。

今夜は、この春から夏にかけての乗馬トレッキングを盛り上げてくれた「おやつ隊長」Oさんの送別会。
何が何でも天気よくなってもらわねば、って思ってたので、ちょっぴり雲間から太陽の光も見えるようになってほっとしております。

さてさて。

「黄金の秋フェア」は遊園地じゃなくて、国立競技場で9月30日まで開催中であります。

いやはや。面白い!

秋の収獲祭は、スカイスーパーマーケットや市内各地の広場などでちょくちょく開催され、野菜や果物、蜂蜜や乳製品などを大量に安く買い求めることができるので、愛用していたのですが、今回のは、またちょっと趣が違ってました。

もちろん、産地直送のお野菜や果物、乳製品、蜂蜜などの展示直売コーナーも充実しているのですが、改良品種の品評・展示会がお目当て。

社会主義経済が崩壊してから、せっかくそれまで20-30年間ぐらいで築いた、改良したり、優良家畜を集めて作ったエリート軍団による畜産品の生産性向上システムも同時に崩壊。
あっという間に、かなりの資本投下を行ったはずの優良品種もバラバラに私有分配されちゃいました。

パンピーな一般家畜との交配をくり返すことによって、生産性は低下し、品種としての質も落ち込んでいたモンゴルの畜産業。

でも市場経済も20年がたち、ゾドや旱魃など自然の気候変動の影響をダイレクトに受ける粗放的牧畜業である遊牧業でも、「数よりも質」が見直されるようになってきたのでした。
適切な投資と維持管理コストをかけてでも、クオリティの高い家畜を育てたほうが、結果的にリターンが良い、ということですね。

当初は、知り合いがウランバートルから200kmあまり、これから引っ越す冬営地からは400km弱も離れたところから、角なしの種オスヤギをゲットする計画だったのを断念し、近場まできたもので気に入ったデモノとめぐり合えたら、即決ゲット!と方針を変えて挑んだ、本日のフェア。

種オスコーナーは、そりゃもうより取り見取り。

西はオブスやホブドから、東はヘンティー、スフバートル、北はセレンゲ、フブスグルからとほんとに東西南北から選りすぐりの改良品種や自慢の健康優良児たちが集結してました。

競走馬も売りに出されてて、メダルをいっぱいつけてました。
ウマー・・・と目移りしかかりましたが、夕方から用事があるので、とにかく、ヤギ、ヤギ、ヤギと探し回りました。

でも、羊もすごい肉用のデカイのとか、ウール用の繊維が細い、くりくりちゃんとか、魅力的なダンディさんがいたりで、ほんとキョロキョロしちゃいました。

七面鳥とかガチョウとかもいたりで、これまた、興味を惹かれましたが、1羽75,000tgと普通の羊1頭よりも高い値段に一瞬にして、興味の炎が鎮火しました。

ラクダもいて、楽しそうだったんだけど、これを買ってから、どうやってベースキャンプまで持っていって、どうやって飼育するというのだ?という現実的な理性で、とりあえず触るのもやめておいた。

まぁ、そんなこんなで、種オスヤギです。

1頭あたりが30万トゥグルグぐらいから。(約2万円)
日本円に直すと、ま、そんなものかしら、と思ったりもするのですが、夏に去勢馬1頭をそのくらいの値段で譲ってもらってる・・・とか考えると、「そりゃないぜ!」な高値です。

話が出ていた種オスヤギ君はその半額以下の12万トゥグルグでしたから、いくら優秀そうでも、こんな小僧っこにそんなに出せるかい・・・

あっちゃこっちゃを見て周りましたが、こういうときって、最初に目をつけた子が一番かわいい気がしちゃうものなのです。

そこで、作戦を練りました。

外国人だってわかるとふっかけられる。
女だと思うと、なめてかかる。

というのが、家畜売買をするときの売り手心理。

なので、今回も不本意ですが、私は商談が成立するまで姿を消すことに。

といっても、先週までモンゴル相撲の力士で埋め尽くされていた競技場に所狭しとテントやビニールハウスが立ち並び、なにやら楽しそうな感じなので、一時的に姿を消すはずの約束も忘れて、ひとりであっちこっちで試食に飛び回ってました。

今回は、ただの一般人向けの直販フェアではなく、農家や畜産業者(てか普通に遊牧民も含む)だけでなく、それらの農牧業生産品を使った食料品メーカー(ビール・お酒・パンや小麦菓子・ジャム・ジュースなどの製造業)さんも参加しているので、11月から始まる屠殺シーズンでの肉の卸の契約とか、小麦やじゃがいもなどの大量買取の契約、農機具や最新技術(ニュージーランドや欧米諸国製品)の畜産関係機材などの展示販売、農牧業者向けの融資プログラムの紹介、保険商品などのコーナーなどもあるので、ほんと、モンゴルの農牧業関連の全てが凝縮した感じなのです。

とまぁ、夢中で、そんなこんなを飛び回っているうちに、30分弱で(全部見回りきれなかった!)種オスヤギの商談成立との連絡。

最初に目をつけた小僧っこを23万トゥグルグでゲットすることになりました。
もっこもこのカシミア用ヤギってことで、おなかもパンパンで嬉しかったのですが、いざ、車に積み込もうとしてみると、着膨れするタイプらしく、意外と肉付きは悪いこと判明。

でも商談は成立しちゃったので仕方ありません。

種付けは11月くらいにしようと思っているので、それまでの間に、たっぷり餌を上げて、精力をつけてもらうことにしましょう。

それにしても、改良品種ってすごい!

うちの羊ちゃん達なんか、去年は、熟女でも枝肉状態25-27kgぐらいしかなかったのに、生後4ヶ月で生体重量(生きた状態)で40kgを超えている子がいっぱいいました。生体重量で40kgぐらいだと、内臓とか毛皮を抜いても20kg超くらいなのかな?すごい肉付きです。

他にもヨーロッパ系の肉牛の種オスや、ホルスタインの子牛つき雌(子供がいないとお乳が出ないから)なども売りに出てました。

ほんと、興奮しちゃうなぁ。

でも種オスヤギの睾丸ってすごいです。
あなたは、「タヌキの親戚ですか?」ってくらいたっぷり重量感がある。
大人の男性のこぶしぐらいの立派なタマタマがぶら下がってるわけです。
そのわりに、ペニス自体は、シャープペンシルよりも細い。にょろっとのびたソレは、ストローくらいしかなかった。
こんな細い頼りなさげなやつで、雌30-40頭も相手にヤリまくるっつうのは大変なことです。

車の中がすっかり男フェロモンでいっぱいになっちゃいました。
ジャコウジカのジャコウ腺(ザール)というのを、北のフブスグルで調査していたときはよく見せてもらっていたりもしたのですが、まさにそんな臭い。
ムスクな臭いなのです。

車に積んでからはとってもおとなしく、泣き喚くこともせず、ほんとちんまりと伏せていました。

「こんなにおとなしくて、熟女で個性派なうちのヤギ女の相手が務まるのだろうか・・・」

ちょっぴり不安もありますが、でも、とにかく2年間待ち望んでいた、赤毛のカシミアヤギの種オス君が手に入り、嬉しい1日でした。

 



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