メキシコ湾の暖流が止まっている?気になる情報
2011年が始まった。
現在、世界は温暖化ではなく、寒冷化を迎えている、という情報がある。
その原因は、北極、南極の雪の減少と、メキシコ湾のBPの原油流出によるものだという。その結果が早くも、ヨーロッパの大寒波という形で表れているという。
以下の記事を読まれたい。
北大西洋海流が消えた
http://europebusines.blogspot.com/2010/08/special-post-life-on-this-earth-just.html
邦訳はこちら
最新の衛星からのデータによると、北大西洋海流はすでに存在しておらず、ノルウェー海流もすでに存在していない。(これら2つの暖流は、それぞれに名前がついているだけで、実際には同じ海流のシステムの一部)
すべての海流は地球の熱調整システムの重要な位置を占めている。なかでも北大西洋海流とノルウェー海流は北大西洋に暖流を運び、偏西風によってヨーロッパに届けられる温かな風が、地球海性気候と西岸海洋性気候を生み出してきた。
暖流と偏西風が生み出すこの気候が、北海道より高緯度にあるアイルランドと英国を凍結から守り、また、スカンジナビア半島の国々が異常に冷え込むことも防いでくれていたのだ。
しかし、その片親を失った今、EUは異なる気候体系へと変動せざるを得ない。
温暖な気候から、寒冷な気候への変動だ。
下の図にある熱塩循環システム ( Thermohaline Circulation / 海洋ベルトコンベア ) は、現時点ですでに死んでいる場所と、死につつある場所に分けられている。
大西洋を通って動く温水の「流れ」は、南大西洋海流、北ブラジル海流、カリブ海流、ユカタン海流、ループカレント、フロリダ海流、メキシコ湾ストリーム、北大西洋海流、そして、ノルウェー海流などいろいろな名称で呼ばれている。
これが2004年9月5日のメキシコ湾流
そして、これが2010年8月22日のメキシコ湾流である。
メキシコ湾流の勢いが衰え、暖流(赤い部分)が消えていく様子が現れている。
北大西洋海流が消えると、何が起きるのか?
「氷河期が訪れる」―京都造形芸術大学の竹村真一教授が、Think the Earth のセミナーで5年前から指摘されていたことだ。
中村陽一氏の下記ブログにも解り易くまとめられているが、これまでは「地球温暖化→グリーンランドの氷河が溶ける→淡水が増加→塩分濃度が低下→冷やされた北大西洋海流(暖流)がグリーンランド沖で沈み込み、深層海流(寒流)となるはずが、塩分濃度が下がると重くならず、沈み込みが起きない→海洋循環の停滞→メキシコ湾流(暖流)が北大西洋まで届かない→EU圏に温暖な偏西風がもたらされず気候変動→欧州の寒冷化、或いは氷河期の到来」と予測されたいた。
2008.01.01 温暖化が寒冷化を招く!?――海洋大循環と気候変動
http://yonakamura.blog118.fc2.com/blog-entry-18.html
ところが「地球温暖化説は科学的な根拠のない“でっちあげ”だ」というニュースが欧州でも頻繁に見られるようになった今、まさか別のことが原因でこの予測が現実になろうとは・・
北大西洋海流が消えた原因は、主に「メキシコ湾における原油流出事故」だと考えられている。
「水と油は混ざらない」という諺があるが、大学における物理学の実験に、色をつけた暖かい水に冷たい水を噴射させることで温水流の境界層を見るものがある。そこに油を加えると、油は温水流の境界層を分解して、元の渦度(流体速度ベクトルの回転)をいとも簡単に破壊してしまう(要は、流れが変わってしまう)。
これが、今のメキシコ湾流、そして大西洋で起こっていることだ。
結果としてカリブ海から西ヨーロッパに至る暖流のすべてが死んでおり、これらを元の状態に回復させる技術も方法も人類は持ち合わせていない。
BPが約半年前に明らかにしたメキシコ湾における原油流出事故、その対処に使われた化学物質「Corexit9500」がもたらした生態系への影響は以前、小生のブログ(下記)でも取り上げたが、悲劇はそれで終わりではなかったようだ。
破局の序章 ~原油流出の結果、人類に還る被害~
http://ameblo.jp/japan-mission/entry-10658758990.html
オバマ政権が BP に使用を許可し、ディープウォーター・ホライズンからの原油流出の規模を隠すために使われた石油分解剤の「Corexit9500」は、この半年で約200万ガロン(750万リットル)も海洋に投入されている。
この分解剤は数ヶ月にわたって流出し続けた2億ガロン(7億5000万リットル)の原油を包み込んで海底に沈めただけで、名前とは異なり決して「分解」していない。
衛星など海上からは観えないところで、深海底に与えた生物学的被害、深層海流に与えた影響は計りようもなく、人間が自らの過ちを隠す為に行った「部分的な対処」が地球全体の系にどのような結果をもたらすのか――我々は今、未曾有の危機の扉を開いてしまった。
フラスカティ国立研究所の理論物理学者ジャンルイジ・ツァンガリ博士 ( Gianluigi Zangari ) は、他の科学者たちと共同して、メキシコ湾の海流ループカレントのモニタリングを何年にも渡って続けてきた人物で、北大西洋の海流を作り出す熱塩循環の研究の第一人者でもある。
博士によると、2010年5月から7月までに6つの衛星から受信した深刻なデータで、メキシコ湾の海流ループカレントが消滅しているという分析が出たという。
NutriMedicalやLiveStream.comなどのレポートでも、7月28日までの数週間の間に、メキシコ湾の海流は経度47度に平行するような形で止まり、メキシコ湾流(暖流)は10度低下したと証明されている。
2010年6月12日、ツァンガリ博士は雑誌で、宇宙力学研究コロラドセンター( CCAR )のデータが、NOAAと米国海軍の衛星のデータとも一致すると報告。
Corexit9500によって沈められた大量の原油が海底を覆うことによって、深層海流の境界層がバラバラになり、地球に存在する気温調整システムは大きな影響を受けるであろう。
既にメキシコ湾の海流ループカレントは、1ヶ月前に消滅した。
最新の衛星データによれば、現在、北大西洋の海流も消滅したことを示している。
そしてメキシコ湾のもうひとつの海流は、ノースカロライナのアウターバンクスから250マイル(400キロメートル)の海域で壊れて始めている。
熱塩循環システムは、海流の上層大気層の7マイル(11キロ)もの高さまで影響を与えることが知られている。
皆さんも今年の夏に世界中で観測された異常気象は記憶に新しいと思うが、2010年夏の北大西洋東部からのジェット気流の流れは正常ではなかった。モスクワの記録的な高温や干ばつ、米国での炎暑と南米の豪雪、中央ヨーロッパでの洪水、アジア各地の異常高温による死者、そして中国、パキスタンの巨大な洪水。
去年まで観られなかった異常気象がこの夏に頻繁に発生し、その原因は北半球におけるジェット気流の蛇行と説明されていた
が、そのジェット気流に影響を与えた海流(北大西洋海流)に変化が起きていたことに、今更ながら気付かされる。
さて、これから地球はどうなるのだろうか。
すぐに思いつくのは、
・大幅な気候変動による穀物市場の高騰(既に米国が需要不足を見込んでいる)
・気候条件の前提変化による一次産業の壊滅(農業、漁業、林業)
・世界恐慌の再来
・氷河期到来によるEU諸国の再編成と南下政策の発令
・先進国から途上国へ移民が増加(英独仏がアフリカへ)
・新しい南北戦争の勃発
・100年単位で気候と植生が変化・移動
・海流が安定するまでの2,000年間、気候変動が持続
・環境条件に恵まれる国での不動産価格が乱高下
と悪いことばかりだが、仮に日本など最先端の環境技術を持つ国が「遺伝子組み換えによりオイルを食べる海洋性微生物」なんかを開発できれば希望がみえるかも知れない。
それでも「元の環境」に戻すことはもはや不可能だろう。
変化し始めた流れがどこへ向かうのか。
6か月間流出し続けた膨大な石油と、猛毒性を持つ化学物質を大量に抱えた海洋が、どのような生態系を地上に現わすのか。
人類が開けてしまったパンドラの箱からは、次々と絶望的な状況が沸き出てきそうな気配だけがある。
果たしてその先に、箱の底に「希望」は残されているのだろ
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