簿記3級は難易度も高くなく、特に問題なく合格した。

 

一旦テキストに一通り目を通し、あとは問題集の問題を解くという形をとったのだけど、それほど時間もかけずに合格ラインを超えるくらいの知識は身につけることができた。

 

 

 

私は、次の目標として「簿記2級」を設定する。

 

 

まずはどの会社の参考書がいいのかを簡単に見比べるために、駅前にある比較的大きな本屋に向かった。いくつかの参考書に目を通していく。内容というよりも読みやすさを重視して比較していった。そして、

「これが読みやすいかな」

というものを一冊選んで本棚に戻した。

 

 

本屋の本は多くの人が触っているという前提に立っているので、よほどのことがなければ本屋で本を買うということはない。

 

まずは本屋で簡単にどの本を買うかの目処を立てて、実際に買うのはAmazonを介して買うようにしていた。Amazonでも売っていないような本は本屋で買うしかないのだけど、いまやそのようにAmazonで扱っていない本自体がほとんどない。それもあって、最近は本屋で本を買うということも無くなっている。

 

 

 

 

1週間もたたず、Amazonから簿記2級の参考書が届いた。

 

パラパラと目を通してみたのだけど、明らかに簿記3級よりは難易度が上がっていたし、扱っている範囲も広範になっている感じだった。

 

 

「ある程度力を入れて取り組んでいかないと、なかなか難しいかもしれない」

 

 

 

直近の試験日を調べ、それまでの勉強計画を簡単に作成する。

そしてそれに沿ってまずは休日や平日の朝の時間を使ってまずは簿記2級のテキストに目を通していった。一通り目を通すと、問題集の問題解きこみに移っていく。ただ、簿記3級とは違って問題の難易度も格段に上がって、それらの問題をなかなか解いていくことはできなかった。

 

 

 

その当時の私は「簿記の知識は税理士という目標を達成するために必要なもの」以上のものではなくて、本当に機械的に簿記の仕組みを頭の中に叩き込んでいるだけだった。

 

その知識が実際にどのように役に立つかなんて全くイメージできていなかったし、自分の人生において何の役に立たないものを、ただ目の前の会社という枠組みから逃げるためだけに勉強しているという意識しかなかったのだと思う。

 

 

私は弱い人間だった。

 

そのような動機づけで、前に進めるわけがなかった。