企業Bのホームページを介して、中途採用に応募する。

 

経歴、志望理由などの記入欄を埋めていき、そして最後に履歴書と職務経歴書をアップロードした。ホームページを介しての応募は中々難しいという話を聞いてもいたけど、それでも変に転職のための「転職説明会」のようなものに参加するよりも応募する側としては気が楽だった。

 

転職説明会に参加する場合は、そこで一回企業説明と簡単な面接のようなものを受ける必要があり、平日参加自体が大変というのもあったし、そもそもとして面接の回数自体をできるだけ減らしたいというのもあった。

 

休日に何度も有休を取得するわけにもいかなかったし、相手企業に自分をアピールするということ自体がとても気が重い作業だった。

 

 

 

 

ホームページを介しても中途採用応募は、その企業B以外にも数社行っていたのだけど、それらは全て不合格だった。

そもそもとしてそれまで企業Aで行ってきた製品開発分野と、その募集していた分野が多少違っていたというのもあったし、その当時の私の年齢(39歳)もネックになっていたのだと思う。

 

 

ただ、その企業Bはそれまで私が勤めていた企業Aでの製品開発分野とかぶる部分があった。そこで何かしら引っかかってくれないだろうか、そんな希望を持って応募したのだ。

 

 

 

応募すると、企業Bから返信メールが送られてきた。

 

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登録完了しました

 

〇〇様

 

この度は〇〇株式会社 キャリア採用公募にご応募頂き誠にありがとうございました。

 

ご応募いただいた内容をもとに書類選考の上、e-mailにて結果を

ご連絡させていただきますので宜しくお願い申し上げます。

なお、応募日から3週間ほどお時間頂くこともございますので

ご了承願います。

 

ご登録頂いた情報は厳秘とさせて頂きます。

 

以上、宜しくお願い申し上げます。

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おそらく、ホームページから応募すると自動返信するようにプログラムが組まれていたのだろう。

書類選考の結果はメールで返信が来るとのことだけど、応募日から3週間かかる場合もあるとのことだった。さすがに3週間は長いな。それまでまた企業Aで苦しい仕事を耐え続けなければならないのか。そんな思いもどこかで抱きながら、そのメールの文面を見ていた。

 

 

 

 

企業Bの人事担当から回答が来たのは、私は応募をしてから6日後のことだった。その前のメールに3週間と書かれていたので、その返信が早いことに驚いた。

 

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適性テスト受検に関するお願い

 

こんにちは。
〇〇株式会社 キャリア採用担当者です。

さて、〇〇 様には弊社一次選考会のご参加に
あたって、「適性テスト」の受検をお願いしたく
ご連絡差し上げました。

テスト受検に関する詳細は下記の通りです。

【〇〇様:適性テスト受検案内】

■受検可能期間
本日~一次選考会前日(テストセンター営業時間内)
*性格検査(事前にWEBで受検)   約30分
*能力検査(テストセンターで受検) 約60分

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適正テスト。

そのメールの文面にはどこには「書類選考を通過」というような記載が無かった。

 

どういうことだろうと思っていると、このメールの1日後に、再び企業Bの人事担当から一通のメールが届いた。

 

 

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一次選考会のご案内(〇〇 様)

 

こんにちは。
〇〇株式会社 キャリア採用担当の〇〇です。

この度は弊社キャリア採用にご応募頂き、
誠にありがとうございました。

さて、〇〇 様は書類選考合格となりましたので、
引き続き弊社一次選考会へお越し頂きたく存じます。

つきましては、下記詳細を確認の上、
一次選考会参加の可否を返信にてご連絡ください。

【〇〇 様:一次選考会・詳細】
※なお、本メールの後に「適性テスト受検」についての
 メールを送信いたしますので、必ずご確認ください。

日時: 2018/06/19 (火)  9:45集合/10:00面接開始
    所要時間はおよそ1.5時間程度(待ち時間含む)
    となります。

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どうやら書類選考は通ったらしい。

 

まず初めの関門は突破した。だけどその次に一次面接、そしてそれを通れば最終面接と二つの大きな関門が残っていた。書類選考が通ったという嬉しさよりは、その先の道の険しさにめまいがするような思いだった。