企業Cの人事担当に、
「ぜひ、次の選考に進ませていただきますよう、よろしくお願いいたします」
という返信を送った数日後、人事担当から再び一通のメールが送られてきた。
メールの題名には「選考結果のお知らせ」と書かれている。
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選考結果のお知らせ
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度は、弊社採用面接にお越しいただきまして
誠にありがとうございました。
社内関係部署にて、採用の可能性につき慎重に審査させて
いただきましたが、選考の結果〇〇様につきましては
誠に残念ながらご尊意に添うことができない結果となりました。
悪しからずご了承くださいますようお願い申し上げます。
今後とも弊社製品につきましては、相変わりませず
ご愛顧たまわりますよう社員一同よりお願い申し上げます。
末筆ながら、今後のますますのご活躍を
心よりお祈り申し上げます。
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「え?」
このメールの文面を見たときに、一瞬唖然としてしまった。
その一つ前のメールで人事担当より、
「選考の結果、是非次回面接にお進みいただきたいと思います。」
と書かれていたので、てっきりその最終面接の段取りについての連絡だと思っていたのだ。
この数日の間で企業Cの中でどのような話し合いが行われたのか。
私の年齢(当時39歳)がネックになったのか、あるいは、簡単に、
「ビジネス製品での選考の件、検討いたしました。
ぜひ、次の選考に進ませていただきますよう、よろしくお願いいたします。」
と転身した私に対して、志望動機に対する疑念が生まれてしまったのか。
かといって、「不合格」という結果が出てしまった以上、もう私にはどうすることもできなかった。
この時点で私はまた振り出しに戻ってしまった。
ここで何も行動をしないと、また企業Aで、目の前の仕事で心が引きちぎれるような苦しみをこれからも受け続けなければならないことだけは確かだった。それだけは絶対に嫌だった。そのような未来にどんな希望をも見いだすことが出来なかった。
私に残された唯一の手段は、転職活動を続けることだけだった。
私は、企業Cの同業他社である企業Bに応募しようと思った。そして企業Bのホームページを見ると、その当時私が企業Aで行っている業務と近い分野で人員を募集しているのを発見した。
私は藁にも縋る思いで、企業Bのホームページから中途採用の応募をすることにした。