リスクが去って(A)、或いは去ったように思えて(B)、或いはリスクを織り込みすぎていたので(C)、今日はマーケットは大きく上昇しました。しかし(A)に関しては現時点では全く不明で、(B)についてもこれは人によって様々で、恐らく(C)だけが事実としてあり、マーケットを一番動かしたのでしょう。なべてマーケットと云うものは、このように、「見積もり」と「現実」のギャップによって動くものです。
個別株に関しても、その企業がいい会社か・悪い会社かよりも、株価が割高か・割安か、の方が値動きを考える上では重要です。その意味において、「みんながどう思っているか」を知ることはとても大切です。みんなが知っていることを知っても、それでは何も有益な投資・トレーディング判断には繋がりません。何故ならばみんなが知っていることは全て株価に織り込まれているからです。しかし新しい何かが起きた時に、或いは(いい意味でも悪い意味でも)期待された何かが起きなかった時に、それがどれだけマーケットの中で期待値の修正が行われるかは、予めみんなが何を知っていたか・考えていたかを知らねばなりません。
マーケットを見ると云うことは、それだけ多くのことに注意を払うことになるので、本当に質量の多い情報を得ることになると思います。これもマーケットの醍醐味であり、有益な側面です。そう云うことも、もっと伝えていきたいと思っています。