クレディビリティ(信頼に近い概念)とは大切なもので、それがなければ何事もエッジが効かず無力です。昨日のロシアによる10.5%から17%への利上げは、その唐突さ・幅、そして中央銀行総裁の見た感じ聞いた感じから、どこかシロウトっぽさを感じ、ロシアとして本件につきちゃんとした認識がなく、しっかりと対応も考えられていないのではないかとマーケットに思われ、要はクレディビリティが欠落し、その結果ルーブルも株価も却って大幅に売られ、未だそれは戻ってくる気配はありません。クレディビリティとは斯くも重要なものです。万能細胞のようなものですね。流石のプーチンも、資本市場に関してはシロウトである、もしくは興味がないことを露呈してしまった感があります。一方、ロシアの資本市場が世界の資本市場に与える影響は限定的なので、我々として狼狽する必要はありません。ただ今回のことが、万能のリーダーを自認するプーチンに、何か変な作用を及ぼさないかがちょっと心配です。暫くは冷静に、しかし注意深く見守る必要がありそうですね。