2020年東京オリンピックに関して、考えをまとめてみました。長いですし、若干月曜日のつぶやきと重なるのですが、敢えて今日のつぶやきとして出させていただきます。

 2020年の夏季オリンピック開催地が東京に決まった。日本は久し振りに心地良い高揚感に包まれている。2020年に向けて、今でも素晴らしい東京のインフラは、更にその機能においてもデザインにおいても研ぎ澄まされていくだろうし、その周辺に巨大な需要を生み、経済を後押しすることだろう。デフレや震災で伏し目がちであった日本人が、7年後の未来を見上げて歩いていくことは本当に素晴らしい。このマインドセットの変化が、なによりも日本経済を引っ張っていくだろう。

 昨年東京では、実に30MM USドルもの現金が落とし物として警察署に届けられたという。安全は物理的構造の中にあるのではなく、人々の心の中にある。ハードとソフト両面での強くて安全なインフラを持った東京・日本は、きっと歴史に残る素晴らしいオリンピックを演出することだろう。

 東京オリンピック2020は、日本が長年抱えてきた出生率が上がらないという重大な問題にもプラスに寄与するのではないか。子供をいつ作るか迷っていたカップル、結婚に踏み出せなかったカップル、そもそも子供を作る気がなかったカップルまでもが、「今子供を作って小学1年生になったわが子を連れて東京オリンピックに一緒に行こう!」と考え始めないか?3-4歳ではまだオリンピックが分からないが、6-7歳なら最適である。これはあまりにも希望的観測過ぎるかも知れないが、そんなマインドセットの転換を感じさせるニュースであることには違いない。

 東京が取り組むべき課題もある。東京は街中にATMがあるが、世界の銀行のカードが使えるようにすべきだ。2020年オリンピック開催のニュースをきちんと報道できなかった、世界にも例を知らない“新聞休刊日”なる恥ずかしい慣習を撤廃すべきだ。英語やフランス語、スペイン語、中国語のテレビ番組、少なくとも報道番組は、高い有料のケーブルを繋がなくても見られるようにすべきだ。

 他にも多くの課題があるだろうが、最大の課題は、日本の素晴らしい文化、文明、考え方、更にハードとソフト面のインフラをしっかりと理解し堪能してもらうための“外国語による説明能力”ではないだろうか?端的に云えば、英語、中国語を中心に外国語のガイドを大量に作るべきだ。資格のあるガイドである必要はない。ボランティアで、日本の歴史、文化、その他をしっかりと学び、英語などできちんと説明できる学生を大量に作ればいい。2020年は7年後である。今10歳の子供は17歳になり、今中学1年生の子は大学2年生になる。この子たちにオリンピックの中での役割というしっかりとした目標を持たせ、ちゃんと語学教育を供給すれば、日本中が若い素敵なガイドに溢れ、世界中の人と交流し、そして彼らは将来の民間大使、或いは世界を駆けめぐるビジネスパーソンとなり、少なくとも世界に友人を持ち、我が国の安全保障にも少しは寄与するだろう。

 TOKYO 2020は私の中のブームになっている。MONEX 2020, Oki Matsumoto 2020, YOU 2020
を考えるいい機会である。2020年までにビジネスはどうありたいか、キャリアはどうありたいか、そして人生はどうありたいか?そしてそのためには今、明日、来年、何をすべきか?

 東京オリンピック2020は、日本中の人々の気持ちの在り方を明らかに変え始めていると思う。