参院選が終わり、マーケットがちょっと静かになっています。10月に臨時国会が始まるまで新しいネタもなさそうだし、これからの相場は夏枯れ状態になっていくのでしょうか?いいえ、私はそうは思いません。今年の夏は熱いマーケットだと思うのです。

 先ず第1四半期の企業業績が出てくる。これはかなり強いでしょう。想定為替レートのもう少々円安方向への修正も行われるかも知れません(多くの企業は未だ90円台の前半を使っていると聞きます)。そしてこの想定レート変更はそれだけで企業利益予想を大きく上振れさせます。春の補正予算の地方レベルでの執行が今まさに始まっています。東京都心でもあちこちで道路工事などを見掛けますが、これは通常3月・年度末に見る光景です。予算消費は年度内消化のために下ぶくれに実施されることが多いからでしょう。しかし今年は消費税を上げるための基準ともなるので、この夏にせっせと前倒しで、少なくとも遅らせないで予算を実行させている、させていくのではないでしょうか。

 そして、日本の個人の持つ株式型金融資産の評価額が、株式の直接保有と投信だけで、この半年間で40兆円ほども増えたことを背景に、都心部に限らず全国的に不動産の価格は上がりつつあるのではないかと思うのですが、個人の不動産取引には数ヶ月の時間が掛かるので、まだその取引実績がデータとしてよく見えていませんが、これらもこの夏に徐々に見えてくるのではないでしょうか。そうすると全国的に消費者と企業経営者のマインドセットを明るい方向に動かすでしょう。そして9月7日にはうまくすれば2020年の東京オリンピックが決定。日本が久し振りに7年という長期的でポジティブな目標を持つことはやはりマインドセットに大きな影響を与えるでしょう。

 私は楽観的すぎるでしょう。しかしこのようなポジティブな見方も十分出来ると思うのです。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々!そう提案している訳ではありませんが、少なくとも自分はそう考えています。