アベノミクスの中で円安が起きる理由、国際社会と円安の関係、そしてエネルギー問題の極一部について一昨日・昨日と書いてきましたが、今日はこのエネルギー問題と円安の関係です。原発事故後のエネルギー計画が明らかにならないうちは、一方通行の円安には国内でも反対が大きくなってくるでしょうから、例えば1ドル100円とかになると、そこで円安を止めるような手も打たれてくるのではないでしょうか。この意味でもエネルギー計画は極めて重要です。

 原発の再稼働を急ぐのか、シェールガスの輸入を急ぐのか、風力発電や水力発電を増やすのか、或いは燃費のいい新型の火力発電施設を設計・建築するのか。恐らくどれかひとつの決め打ちではなく、合わせ技になるのでしょうが、この最後の低燃費火力発電所というのはかなりの可能性があるようにも思えます。ちょっと昔の日本の車と今の日本車の燃費の差を考えるとそれは明らかです。しかも多くの火力発電所はちょっと昔どころかとっても昔の技術です。これらを含めた青写真が描け、それを提示できるようになれば、円は更に安くなることも出来るのではないでしょうか?

 さて、もちろん気になるのは株式市場と債券市場です。株は或る意味簡単で、デフレ脱却+円安となれば、上がって当たり前です。緩やかなインフレが起きればインフレ資産、即ち株や不動産の値段は上がります。円安になれば、エネルギー問題はあるものの、企業の利益は概ね増えて株価も上がるでしょう。そうすると最後の気になるのは債券です。日本国債=JGBの金利はどうなるのか?この問題については次回に書きたいと思います。