なんと始まってから400年目に当たるという、将棋の名人戦が始まりました。徳川家康が1612年に初代名人を認めたのが始まりと云いますから、なんとも長い間伝統が引き継がれてきたものだと思います。チェスは黒と白と駒が分かれていますが、将棋の駒は王と玉以外は敵も味方も同じ仕様です。そして敵から取った駒を自らの駒として使うことが出来ます。日本は戦国時代も(比較的最近の)戊辰戦争も、ホモジニアスな環境の中での武将・親分間の覇権争いですから、争いとは云え、世界で通常行われてきた民族間の争いとは全く構図が違います。掴まえた捕虜も自軍の兵として使える。そんな発想が将棋にはある訳ですが、とても日本的で興味深いゲームです。しかもその名人位を400年も維持してきた。日本の、文化を生きたまま繋げていく力は凄いと思います。圧巻は式年遷宮の発想と仕組みですが、前にも書いたことがあるので今日はその内容は書きません。400年目の名人戦。大尊敬する羽生善治二冠を精一杯応援したいと思います。