10年前の今日、我が国に於ける株式委託売買手数料が完全自由化されました。謂わば日本版メーデー(アメリカでは1975年5月1日)からちょうど10年目の記念日になります。当社も10年前の今日、営業を開始しました。

 4月に会社を創り、人を採用し、証券会社としての体をなし、オンライン・トレーディング・システムを完成し、試運転も済ませ、そして10月1日にお客様向けにトレーディング・システムを開放し、開業しました。半年未満の間に、良くもそれだけのことが出来たと思います。しかしどうしてもその日に開業したかったのです。

 小国からのオリンピック参加者は、よほど大きな種目で金メダルでも取らない限り世界に知ってもらうことは出来ません。しかしオリンピックの入場式だけは、どんな小国から来たチームでも、世界中に放映される。ベンチャーである私たちは、どうしても1999年10月1日に開業している必要があったのです。

 あの日、1日が終わって株式の注文件数をシステムで確認した時、スクリーン上に「89」件とあった光景を覚えています(旧マネックス証券)。89件の注文をお客様から頂いたことが、本当に、心から、色々な意味で、表現できないほど、嬉しかったです。あの日から10年。今日私たちは、日経新聞の朝刊に、これからの10年の夢を語る主旨の広告を出しました。

 私たちにとっても、日本の証券市場、個人投資家の方々にとっても、あの日は忘れられない重大な日です。しかしあの日を日本の市場と投資家の方々にとって結果として重大な日にしたのは、それから10年間の私たちの思いと努力だったと自負しています。少なくとも私たちは貢献したと思っています。

 そしてこれからの10年、同じように証券市場と投資家の方々ために、精一杯貢献していきたいと思います。プレゼントの当たる10周年記念サイトもオープンしました。これからもマネックスをよろしくお願いします。