新型コロナウイルスの影響で、観光目的はもちろん、ビジネスでもほとんど海外旅行はできない状況が続いています。
しかし、先日の政府発表で、徐々に海外との移動制限も緩和に入るとのことです。
海外との往来再開に備えて、海外航空券の価格についておさらいします。
(文:マネササイズ!チーフトレーナー ナカミチ)
§海外航空券の価格の基本
国内航空券は、表示される数字が手数料等含んだ総額表示であることが多いので分かり易いですが、海外航空券の多くは、運賃のみを提示していることが多く、ネットなどでは支払い画面になると一気に価格が上がってしまいます。
そのカラクリを知るために、価格を構成する要素を式に表すと下記のようになります。
価格 = 基本運賃(A) + 燃油サーチャージ(B) + 諸税(C) + 航空会社手数料(D)
「燃油サーチャージ」とは、2001年の米国同時多発テロ事件後に航空燃料の乱高下が始まり、2005年から導入されたもので、燃料価格の高騰分の一部を旅客に負担してもらう、というものです。
長距離ほど、この値段は高くなりますし、マイル特典などの無償の航空券でも徴収されることが多いです。
「諸税」とは空港使用料や出国税などで、航空会社が代理で徴収するものです。
「航空会社手数料」は予約や発券などに伴う手数料で、ネットを通じた場合は無料の場合が多いですが、電話などで航空会社のスタッフを通じて手続きした場合に発生することがあります。
§今月から燃油サーチャージはゼロ
5月に原油先物価格が史上初のマイナスを記録するなど、原油価格が年明けに暴落した影響で、国内の航空会社は燃油サーチャージを今月からゼロにしています。
最も高い時は欧州往復で7万円弱加算されていましたから、ゼロになったのはある意味驚きです。
燃油サーチャージは2ヶ月毎に見直されるので、今後再び設定されることがあるかも知れませんが、少なくとも国内最大手航空会社は6〜7月および8〜9月はゼロにするとしています。
なお、燃油サーチャージは発券日基準で徴収されます。
つまり来年搭乗する航空券であっても、発券日が9月までであればゼロが適用されます。
航空券は一般的に330日前から予約可能なので、20-21年の年末年始や来年のゴールデンウィークの分でも入手することが可能です。
§今後の航空券価格の動向
移動緩和に伴って、徐々に航空機利用者が戻ってくると予想されます。
現在縮小気味のセール運賃(格安運賃)も、需要の増加に合わせて打ち出される可能性はあります。
一方で、原油価格が急激に6月は値を戻しており、このまま上昇が続くと、燃油サーチャージは10月には復活する可能性が高いです。
今後の新型コロナウイルスの影響は未知数ですが、12月以降の旅行に向けては、準備を始めても良い時期になってきているかも知れません。
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