花舟〜小舟〜 | ★wide range★

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小戸时と真妃は、小さなアパートでシェアハウスを初めて半年余り。

元々物の少ない同士、質素な木の机と簡単な箪笥と互いがそれぞれ持ち寄った 食器や、衣食住に欠かせないものが二間の部屋に収まった。


「今日は休むって伝書鳩を飛ばさなきゃな.....」


「ことじ、お前はいつの時代の人なんだ?パソコンで欠席届を出せばいいだろう?」


狭いセミダブルのベッドで僕にのしかかって跨ぐこの人は真妃、、、、まきさん 男。

僕より体格も良く背も高い男が毎朝、僕を押し付けてベッドから降りる それだけで体力を削がれているようだ。


僕はことじ。いつの時代の人かは解らない。

まきさんが一年前に僕を見つけた。そこから

半年、、、、、一緒に暮らしている。シェアハウスというからには、家賃は折半。家事も。


「まきさん 今日はバイト?僕も軽い出稼ぎに行くが、今日中には戻る。」


ヤカンでお湯を沸かすと同時に歯磨きを始める。

僕はダラダラと脱げたパンツを履き、シャツを被る。

まきさんは、髪を濡らし、流し台の上の窓に立てかけた鏡を見ながら整える。

小さく映る 次の間のベッドの上の僕


「バイトだ。お前の出稼ぎとやらは大学を休まなきゃならないほど忙しいのか。」


コーヒーの粉を2つのカップに。一枚づつ皿に乗ったパン。焼かないふにふにの食感が好きだと言ったら、まきさんはそれ以来パンは焼かない。


「ちょっと遠くまで行くから。体力を温存したいんだ。」


この間社会情報論の教授に、単位のことで呼び出された時に、ある方法で恩赦を受けれるよと導かれたが、この人の心が透けて見えたから、必修科目を変えた。ただそれだけのことだが、まきさんにそのことを話したら、酷く怒って、大学から追い出してやろうかと口調が荒かった。


だから新しい必修学課はまきさんと同じところに履修し直した。



「お前が戻ればそれでいい。帰ったらノートをくれてやる。それでいいな ことじ。」


「恩に着ます。」


テーブルがないのでキッチンで立ったまま朝食を摂る。

ずり下がったゴムの緩んだズボンを上げられて、温かいコーヒーを渡してくれる。

パンを二口三口でたいらげ、コーヒーをぐいっと飲み干して じゃあ 行ってくるとキスをする。


パン屑のむちゃむちゃくっついた唇に。


僕らの朝の決まり事。


時には一緒にドアを出ていく。


今日みたいに 僕はまたのそのそとベッドに戻る。


くずかごの中の 昨日放たれた互いの熱の溜まったラテックスを炎で燃やす。


一瞬で水蒸気になり無数の僕らは消えてなくなる。


今夜 長引かなければ、早く帰って 抱かれたいな。


僕が生きているって感じられるのは、まきさんに抱かれている時が一番強く感じられるから。


もう一眠り そしてそのまま仕事に行こう。


小舟が着く時刻を逆算して眠ろう。


勝手に連れていってくれるから。


お守りはまきさん精子の燃えカス。


パン屑と共にサクサクと飲み込んで


目を閉じる


さあ 眠ろう。 小舟がつく時刻まで。



続く。