「くも・・・・・火貸せ、、、、違う 煙草じゃねえよ。」
キャンドルに火を点けて、 白檀好きなんだよとソファにのけぞる
偶然道で会って、飯食って、 希のマンションで酒を飲む
そういった 日常どこにでもある 先輩後輩の風景
ただ 俺たちが久しく会っていなかったのを除いては。。。。。
「キャンドルって布に匂いつき過ぎない?」
「いいんだよ お前の部屋の煙草臭さよりは 格段にイケてんだから。」
ということは、この部屋は禁煙ってことだな
ライターとシガレットケースをカバンに仕舞う。
「のぞみ ずっとここ住んでるの?」
高層マンションの39階
その年で、これほどの物件買えるとか どれだけ設けてるんだ
「いや 何度か引っ越した それよりお前・・・・・」
多分あれだ・・・・・ 食い終わったから出ようと 半分はぐらかしたように終えた話。
「双子には会ったのか? あきら・・・・・元気だった?」
やっぱり 実習のこと話すつもりはなかったんだが 流れでそうなった。
俺たちの出身校に出向いていること。。。。。
「元気そうだったよ。 」
「そうだった? 何お前・・・・・話してないのか?」
話したくないんだよな・・・・・ 希の昔話 聞かされそうでってのもあるけど
なにより 晟の名前を口に出したってことは、、、、、、って勘繰るじゃんこっちも。。。。。
「会話はしたけど、俺の受け持ち2年だし。そんな 会わないよ。」
「そうか あきら 変わらず可愛いか?」
まあな 年頃の色気と、逞しさ
今の晟なら 希もまた熱を上げる
「まあ それなりなんじゃない。」
俺とのことは 秘密だ
お互い繋ぎと割り切って遊んでるんだから
この人にこういう手の話は通用しない
一途に想うタイプだから。 ましてや 元の彼氏・・・・・
「まあ 夏の初めに 会ったんだけどな。」
目を閉じて 晟を想像しているの?
綺麗な顔だな 相変わらず。。。。。
希は口元を緩めて、懐かしい学生時代に想いを馳せているのだろう
「晟のこと まだ好きなの?。」
「いや 今更。 あいつにも将来があるからな。」
将来か・・・・・
確かに 俺みたいなのと遊んでるんじゃなくて
いつか 家庭を持つんだろうな。
「まあ そういうわけで、ガキには興味ないの 今は。」
焼酎飲むか?と 台所へ立つ
物の少ない 殺風景な部屋
キッチンには冷蔵庫と 一人暮らしには大きすぎるキャビネット
グラスや皿が不必要に並んでいる気がする
誰かと住んでる?
聞いてもいいが、聞かれたくないことは答えない
希は昔からそうだ
人の話には興味を持ちすぎるのに
自分のことは話さない。
晟と付き合っていることを知っているのは
俺が、ずっと希を見ていたから。
二人でバイクで登校してきたこともあった
その時 気づいたよ
二人は もうそういう仲なんだって。。。。。
半分茶化して、 付き合ってるのかを希に聞いた
そうだよ。とシャツの襟を引っ張って 赤い痕を見せられたとき
俺の希への片恋は終わった
告げることもなく
知られることもなく
「つまみないけど、付き合えよ。 ビールもチューハイもある。」
「明日も仕事だから 程々な。 のぞみも仕事だろ?」
「まあな。 酔いつぶれても ここからなら 高校遠くないだろ。」
泊ってもいいぞと 氷の入ったグラスにたっぷりと酒を注ぐ
注文はなにも聞かず 同じものを俺の前に置く。
さっき 希が言ってた 今は興味ないって言葉
晟が卒業して また出会ったら恋に落ちるのだろうか?
晟もまた、希を慕うのだろうか
その時 俺は どうしている?
このまま 晟と付き合っているとは思えない
ズルズルと遊んでいるのなら 想像できるが
彼もまた 社会人になり 環境が変われば 疎遠になるかもしれない
希と晟がそうであったように。。。。。
「なあ のぞみ、、、、、今の俺って あんたから見たらどんな奴?」
俺は 晟とどうなりたいのか
また希と再会し 俺の中で想いが生じる
魅力的な男だ。 近くにいると 想いは高まる。
「俺がどうっていうか、、、 一般的にはいい男だろう?」
それが 今の俺と希の距離
「希にとって 俺は 恋愛対象になるか?」
「・・・・・ 考えてたこともねえよ 」
そうか 知っていたtけど。 淡い期待だ
やはり 最初から惹かれあうことはないんだ。。。。。
「気にするな。 聞いてみただけ。のぞみの趣味ってどこまでかなー?ってな!」
「お前 誰かいるの そういう奴 」
「ん まだ解らない。 そうなるかもしれないし・・・・・」
晟を保険にしようとしている
俺は下衆な奴だ
真剣に考えても、あいつの為にはならないのに。
「人を好きになるって 難しいな・・・・・」
「誰を好きになっても それは同じだ。」
別に、男が好きって訳ではない
たまたま好きになったやつが、希だっただけ
それから 誰も愛せていない。
俺はそっちなのかと勘繰る時もあるよ
晟を抱いた時に 更に深まった
晟に特別な感情はない
ただ 可愛い弟だとは思っているが
心から愛しているかと言われれば
違うと思う。
俺は、また誰かを好きになることがあるのか
「なあ くも、、、、、 恋愛なんてしようと思ってするもんじゃないってよく言うよな。 俺はその通りだと思うし、急に好きになることもある。 お前が、そいつのことしか見えなくなったら その時は恋だよ 確実に。」
何 俺は男相手に恋愛について説いているんだ!と腹立たし気に 一気に飲み干す
「そうかもな・・・・・さすが 希 伊達に年とってないね。」
「馬鹿 雲。 元々持ってるもんが違うんだよ! お前とは!」
それもそうかもな・・・・・
希と俺とじゃ 全く違う
でもね 希、、、、、
俺は お前と共通するところもあるんだ
言ったら ぶん殴られるだろうから 言わないけど
俺たちは、お互いが捨てたものを 拾ったり、捨てたりを繰り返してる
今もまた 繰り返そうとしているよ。