「けい、おはよ。・・・・あきら知らない?」
珍しく、圭が先に起きて、顔を洗っていた。
「おはよ ゆき、あきらなら部活の朝練で出かけたよ。」
歯ブラシに歯磨き粉をつけると、圭が自然に、横にずれる
毎朝ほとんど同じ光景。
ここに晟が加わる。
僕たちは、我先にと競って朝の身支度をする。
「そうなんだ。 昨日 何も言ってなかったのに。」
「言い忘れたんだろ? ゆき 一緒に行こうな。」
先に食ってるぞと、バスルームを出る。
晟・・・・ 夕べもさっさと眠ってしまったし。。。。
普段 寝返りの多い晟は、昨日はほとんど僕とは反対側に体を向けたまま眠った。
話しかけようか迷ったが、なんとか自分を抑えた。
解るんだよね 何か変だと そこは双子の不思議ってところだ。
たぶん晟も気づいてる.・・・・・
僕が何気なく 自分を気にしていることを・・・・・。
「うわぁ 朝から暑すぎない・・・・?」
ニュースで言ってた、今日は、今年最高気温になるって・・・・・
敏が開襟シャツのボタンを一つ外す。
日焼けしていない白い素肌が覗く。
敏って本当に色白いんだな・・・・
最近じゃ一緒に風呂に入ることもなくなっていた
たまに、着替えているのを見ることがあるが、
俺が部屋に入ると、慌てて服を着てしまっていた
「ゆき・・・・・ちゃんとボタンかけとけ、、、、」
「だって暑いんだもん・・・・・」
「変な焼け方するぞ・・・・・」
白い肌が台無しだ。
「圭は、きっちり アンダーまで着て暑くないの?」
「いいんだよ 直接シャツ着るの苦手なんだ。」
「ふぅん そういう圭だって、生白いよね!」
敏は、俺の襟元に指をかけ覗く
ふわりと敏の前髪が 鼻先をくすぐる。
「ゆき・・・・・」
こんなに近くは 反則だろ・・・・・
意識しすぎな 俺も大概バカだけど。。。。。
「インドア部じゃ 日焼けしないよね。 」
なんだよ・・・・・
反応 普通過ぎるだろ。当たり前のこと解ってるよ・・・・
緊張してる俺の身にもなってみろよな・・・・・
敏はそんな気はないことは解ってるけど。
「もうすぐ夏休みだね・・・・。僕たちはいよいよ就活か・・・・・ 圭は、どんな夏を過ごすのかな・・・・・」
額を拭い、自転車を漕ぎ出す
俺も、敏の後を追う。
「部活と課題の夏だよ。 」
秋の学園祭に向けて取り組む。
敏と過ごせる最後の夏になるかもしれない。
もちろん 晟とも。
「普通の夏でいいよ。。。。。双子と遊んで、バカなことやってさ。」
最後かも・・・・・ 心の中で自分の想いがくすぶる
晟は早まるなと言ったけれど。。。。。
「そうだね スイカ食べたり 花火したり、、、しようね。」
伝えたいけど、伝えられない
想いは確かだけど、ただ失うのが怖い。
「思い出作ろうな ゆき。」
これでいいんだ。
今は機じゃない。
「うん! 家のベランダで日焼けでもするか!」
「ハハ 近場過ぎないか?」
振り返った 笑い顔が最高に眩しい。
敏・・・・・お前が好きだ。
今は言えないけど
きっといつか・・・・・。