土曜日のお昼過ぎ、久しぶりに深川を散策してみました。
深川には親戚がいたので、小さい頃から馴染みのあるところです。夜店があると、小遣いをもらい、従兄弟と一緒に都電に乗って、深川のお不動さんに遊びに行ったものです。半世紀も前の話ですが。
さて、今回、歩いたコースはこちらです。
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お不動さんの門前の通りには、老舗の間に洒落たお店も並んでいます。そういえば、門前仲町の通りに面したところにある老舗の居酒屋「魚三酒場」には、午後4時開店にもかかわらず、すでに列ができていました。こんなところにも深川の風情を感じますね。
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境内に入ると、現代風にアレンジした外装の建物もあって、少し変わった感じでした。ここで、孫にお守りを買って、遅いランチの場所を探すことに。
すでに午後3時を過ぎているので、お目当の深川めしのお店は準備中となっています。
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脇道に入ったところに、「和食堂 たこ井」というお店がありました。5人ほど腰掛けられるカウンターとテーブル席が2つの小さな小料理屋です。
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漁師めしのあさり丼は、味噌仕立ての漁師めし。結構、アサリもたくさん入っていて、美味しかったですよ。
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お腹の心配がなくなったところで、深川界隈の散策です。
都営大江戸線の森下駅の近くに「芭蕉記念館」があります。松尾芭蕉についてよく知りたい人にオススメです。観覧料は大人200円です。
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芭蕉記念館をでて、隅田川沿いにしばらく歩くと「芭蕉稲荷神社」があります。
江戸のカリスマ俳人芭蕉が深川の小名木川のほとりに草庵を結んだのは、37歳の時。
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ここで、「ばせを植てまづにくむ荻の二ば哉」と詠んだことから芭蕉庵の名が生まれ、号を芭蕉としたとされています。この小さな稲荷神社が芭蕉庵跡とされています。
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この石の蛙は、「芭蕉遺愛の石の蛙」と言われるものです。
この石の蛙は、大正6年9月の台風の高潮の後、常盤一丁目から出土したもので、同年10月に東京府は、この地を「芭蕉翁古池の跡」と指定しました。現在はこの芭蕉稲荷神社に置かれています。必見ですよ。
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神社のすぐそばに「芭蕉庵史跡展望庭園」があります。
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階段を上がると、芭蕉さまがお迎えをしてくださいます。ここからは、隅田川と、深川を東西に流れる小名木川を眺めることができます。
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小名木川にかかる万年橋を渡り、隅田川沿いを歩いていると道沿いに「平賀源内電気実験の地」石碑があります。
平賀源内といえば、多才なマルチ人間で有名ですが、この場所に住まいがあり、ここで長崎から持ち帰ったエレキテル(摩擦で静電気を起こす機械)を修理復元したと言われています。
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清洲通り方面に向かうと「清澄庭園」があります。ここは、豪商紀伊国屋文左衛門の屋敷だったところ。回転式林泉庭園で、明治に岩崎弥太郎によって整備されています。
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庭園の中に、芭蕉の句碑が置かれています。この深川の地で詠んだ芭蕉の代表句「古池や蛙飛び込む水の音」は、この清澄庭園にふさわしい感じがします。
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清澄通り沿いにシュークリームの専門店「パータシュー」があります。美味しいカスタードクリームのシュークリームでした。
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清澄通りを渡り、白河にある「霊厳寺(れいがんじ)」を御参りしました。
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境内には、寛政の改革を行った松平定信の墓標があります。
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その道をしばらく歩くと、「深川江戸資料館」があります。深川を知るにはここが一番。
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再び、清澄通りに戻り、仙台堀川にかかる海辺橋を渡ります。
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そこには、芭蕉の門弟で有力な後援者だった杉山杉風(さんぷう)の「採茶庵(さいとあん)」跡があります。そして、縁側に旅立ち姿の芭蕉像が座っています。芭蕉の奥の細道は、ここからの旅立ちでした。