今回は、鶴見線「安善駅」とその周辺をご紹介します。
まずは、「安善駅」の駅名の由来ですが、浅野総一郎らの埋立事業を支援した安田財閥創業者である安田善次郎にちなんで付けられています。
若い頃に、一時「交通安全」のお守りに、「安善駅」の切符を買うというのが流行ったことがありました。懐かしい・・・(汗)。

安善駅からは、旅客用の線路としてではなく、貨物線としての線路が旧・浜安善駅までつながっています。
鶴見線の前身である鶴見臨港鉄道は、浅野総一郎、大川平三郎、白石元治郎ら7名が発起人となり、鶴見臨港鉄道株式会社(以下、鶴見臨港鉄道)をつくり、1926年(大正15年)3月5日に貨物専用鉄道として、その営業を開始しています。
鉄道路線敷設の目的は、埋立地内に進出した各企業に対して、物資の輸送手段を提供する事でした。鶴見臨港鉄道が、貨物専用路線として開業した理由が、ここにあります。

浅野駅と同様、上下の線路に挟まれた駅ホームに上がるには、遮断機付きの踏切を渡らなければなりません。

鶴見駅行きの列車が入ってきました。


安善駅から旧・浜安善駅へ続く側線が繋がっています。この側線から在日米軍鶴見貯油施設エリアへ続く専用線があります。専用線はジェット燃料輸送に使用されており、在日米軍の横田基地に向けて拝島駅まで貨物列車(通称「米タン」)が運行されているのです。

自宅から5キロ程度しか離れていないところに米軍基地があるというのは驚きでした。

日米の国旗が揺らめいています。


網越しに貯油タンクがいくつも並んでいるのが見えます。
